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3年の演習で読んだ論文 (20/11/2019)

Moroń, M. (2015). Mate preferences toward agency and communion. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 6 (1), 1-4, doi: 10.5178/lebs.2015.32

配偶相手の選択にあたり、communion (愛情とか) とagecy (知性とか資源とか) の重要性を尋ねた結果、予測と反して、agencyのほうに高い選好が示された。また、男性よりも女性の方がcommunion、agency両方の特性を重要だと認識していた。

Oda, R. & Hiraishi, K. (2015). Willingness to provide is more important than ability to provide: women’s choice of a long-term male partner. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 6 (2), 21-24. doi: 10.5178/lebs.2015.37

女性は相手の提供する金額が重要なのか、それとも意図が重要なのか、を調べた研究。長期的な関係の場合には「持っている資産の何%を家族に配分してもらえるか」が重要になるが、短期的な関係の場合にはもらえる額自体が重要になる。

Mac Pro 2009とQuadro K5000 (Retina表示ができた)

前回の続き。今度はQuadro K5000側をDVIコネクタ、ディスプレイ側をHDMIにしてみた。するとこれまでと挙動が変わる。

Retina表示
Retina表示

Retina表示が可能な状態になった。ただし、一番右の「スペースを拡大」状態でも、解像度は1,920×1,080 (フルHD) である。擬似解像度がフルHDになり、ぎざぎざのないRetina表示になる。

ただし、「文字を拡大」側の左2つは選んでも何も起こらないし、optionを押すと、以下のような「何もない」状態になる。

解像度が表示されない

「低解像度モードを表示」としても変わらない。また、Quadro K5000側のDVIだけではなく、DisplayPortにコネクタを挿しているとなぜかRetina表示にはならない。というわけで、まだCatalina Patcherにバグがあるということなのだろうと判断される。今回は Retina表示ができたのでとりあえずよしとする。

(19/11/2019追記) 5日後に起動したところ、表示がぎざぎざでRetina表示ができなくなっていた。Catalina Patcherがまだ不安定なようだ。

Mac Pro 2009とQuadro K5000

Mac Pro Early 2009 (メモリ16GB、SSD化済) をいまさらなんとか復活させようとしている。10年前のこのMac Proは4,1と呼ばれているバージョンで、ファームウェアをアップグレードすると5.1相当になる (Mac Pro Mid 2010と同じになる)。Mac Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.5も必要。そして、Metal対応のGPUに載せ換え、macOS Catalina Patcherを適用することで、現時点で最新OSであるCatalinaをインストールして運用することができる。

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3年の演習で読んだ論文 (06/11/2019)

Tamura, K., Morita, R., & Ihara, Y. (2011). Evolution of egalitarian punishment. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 2 (2), 20-23, doi: doi.org/10.5178/lebs.2011.14

シミュレーション研究。公共財ゲームのモデルでは平等主義的処罰 (儲けている人を罰するタイプの罰) は古典的罰と同じくらい協力を促進した。また、囚人のジレンマゲームを使ったモデルでは、協力の利益が高いほど協力者は増えたが、どのような状況でも罰を行使する者は少数にとどまったが、協力による利益が非常に少ない状況のみで利他的な加罰者が半数程度まで増える現象が観察された。

3年の演習で読んだ論文 (23/10/2019)

Bhogal, M. S. (2016). Sexual selection and the evolution of altruism: males are more altruistic and cooperative towards attractive females. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 7 (1), 10-13. doi: 10.5178/lebs.2016.42

場面想定法実験で、男性は相手の女性が魅力的なほうがより協力するが、女性はそれほど魅力度によって差をつけないという結果が得られた。

3年の演習で読んだ論文 (16/10/2019)

Tanida, S. & Yamagishi, T. (2010). Testing social preferences through differential attention to own and partner’s payoff in a prisoner’s dilemma game. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 1 (2), 31-34. doi: 10.5178/lebs.2010.8

PDゲームの利得行列の金額を複雑にすると、協力者は相手プレイヤーの利得をよりよく見るようになる (社会的ヒューリスティックスモードにならないので) という話。正直理屈がよくわからなかったので今度教えてもらいたい。

Nakagawa, T., Nakao, H., Tamura, K., Matsumoto, N., & Matsugi, T. (2017). Violence and warfare in prehistoric Japan. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1). 8-11. doi: 10.5178/lebs.2017.55

日本の考古学データから、弥生時代の方が縄文時代よりも暴力による死亡率が高いことが分かった。これはBowlesのparochial altruism modelではなく、subsistence modelを支持するものである。

3年の演習で読んだ論文 (9/10/2019)

Shiraki, Y. & Igarashi, T. (2017). We can’t return evil for good: The comparison between direct and indirect reciprocity. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1), 16-19.

クラウドソーシングを使った実験3件。直接互恵で親切にしてくれた人にはその人が第三者に対して不親切にしていたという評判情報があっても親切を返す傾向にあるというパタンが繰り返し示された。

3年の演習で読んだ論文 (2/10/2019)

後期は日本語でも英語でもいいと伝えたら、先週から2週続いて2名のうち1名が英語論文を発表している。

Yu, Y-Y. & Ohtubo, Y. (2015). The implicit association between pride and social status in Japan. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 6 (2), 25-28. doi: 10.5178/lebs.2015.38

プライドと社会的地位が暗黙に関連している (高い地位の人はプライドが高い、という暗黙裡の関連) ことについてIATを使って日本人参加者で確認した実験研究 (実験は4つ)。Shariff & Tracy (2009) の追試。Nが少ないが、オリジナルの研究を見るとこそもそも効果量はとても大きい。

3年の演習で読んだ論文 (25/9/2019)

Stone, E. A. (2017). A test of an evolutionary hypothesis of violence against women: The case of sex ratio. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1), 1-3, doi: 10.5178/lebs.2017.53

民族誌データから、戦争の頻度は男性の少なさと正の相関をしたが、レイプや妻の殴打の頻度と戦争の頻度とは相関しなかった。つまり、暴力文化仮説は支持されなかった。