第4回社会心理学のリアクションペイパー。「hogehogeが分からない」ということを書いてくれる人がちょこちょこいるのだが、「一体何が分からないのか」ということが分からないので質問のしようがないことがあります。ぜひ、具体的に何がどう分からないのかを言語化してみてください。言語化する努力をするともしかして理解できるかもしれないし、詳しく書いてくれたら僕もお答えすることができます。
また、非常につまらないことですが、「知れた」という表現を使っている方が多いようです。「知ることができた」というのがふつうの言い方だと思います。そのうち「知れた」も「正しい」表現になるかもしれませんが……。
社会的ジレンマでは、環境汚染などの大きな視点では理解できるんですが個人間のように小さな視点の場合は、具体的な社会的ジレンマはあるのでしょうか?
例えば友達数名とすき焼きをやるとき、お肉をたくさん食べることが利益だとしたら、どうします? しっかり煮えるのを待っているととられてしまうので結局みんな生煮えの肉を食うことになりません? もちろん「自分の肉は自分で育てる」というルールが作れればこのジレンマは解決しますが、それは大規模なジレンマでも同じです。
アイヒマンは命令されたら多くの人を殺したと書いてあったが、アイヒマンの気持ちがわからない。
確かに。でも、人の気持ちなんて理解できるものではないよ。
服従実験は本当に実験として虐殺行為をしたのですか?
実際には電流は流れていません。さすがに人を殺すような実験はできない。
まず分かったことは、性格心理学と社会心理学の違いです。わからなかったことは、167行目あたりから始まる数学的な説明が理解できませんでした。
多分ここは質問が出ると思いましたが、数学的な説明は理解できなくても構いません。その上の概念レベルでわかっていれば大丈夫です。これは理系的な理解の方がしやすいと思う人のために付け加えた説明です。
また、現在就職活動中だが男性が営業、女性が事務というような風潮が徐々になくなりつつあり、人間の意識や考え方が良い方に変わっていると感じた。この調子で男性と女性が垣根なく働くことのできる会社が増えたらいいと強く思う。
本当にそう思います。
中西先生は銀行にお金を預けることに関してどう思いますか? 金などの実物資産の方がいいのでしょうか?
僕は銀行を信用しているので預けます。むしろ自分の家は鍵をかけるのを忘れて出たりするので、家には大事なものは置きません。家に置いてある大事なものは家族だけです。
わからなかったこと 山岸俊男の創発特性について
山岸俊男は創発しません。何が分からなかったのでしょうか?
政府の政治に私たちは影響を受けるが、その政府を選挙で決めているのは私たちである。ということと全く一緒な気がします。
そうです。政治というのは民主主義国家においてはわれわれが行うものなのです。全員当事者なのですから、しっかり政治には選挙などを通して参加するようにしましょう。
社会的現実と物理的現実の部分が最近のスーパー買いだめ騒動と全く一致していて理解しやすかったです。一つでもわかったところがあると嬉しいので1、2回目の内容をもう一度読み直してその実感を増やしていきたいです。
この科目はもちろん、この前期の授業が終わったら用無しといえばそうなのですが、心理学的な考え方というのは一生使えるものなので、ぜひ教材を手元において読み返してみてください。
110の創発特性として側面を持つとはどのようなことなのかがわからなかった。
個人レベルでは存在しなかったものが集団、社会のレベルになると立ち現れてくるということです。
社会心理学者は、インパクトのある実験をいくつか行ったとありましたが、他にはどのような実験内容があるのですか?
「社会・集団・家族心理学」の授業を履修していただくか (担当者は僕ではありませんが)、「教材・教具」のところにある『グラフィック社会心理学 (第2版)』あたりを手に取ってもらうのがよいと思います。
分からなかった点と質問が一緒になるのですが、自分はどうしても数字や式が出てくると訳が分からなくなります。やはり数学的な思考も兼ねたほうがいいのでしょうか。
数学的な思考はできた方がいいと思いますが、僕も苦手なほうなのでよくわかります。今回のジレンマの説明のところは参考資料程度に考えてください。あそこを理解できなくても問題はありません。
分からなかったことは、社会的ジレンマのとこで非協力的を選んだ人が一番の罪となるのであはないというとこである。全員が⾃分にとって個⼈的に有利な「⾮協⼒」を選択した場合の結果は、全員が「協⼒」を選択した場合の結果よりも悪いものとなるという意味が少しわからなかった部分である。
157行目以下の環境汚染の例を読んでください。ここで分かりませんか? 「非協力を選んだ人が一番の罪になる」とありますが、罪はここでは関係ありません。
全体印象には一般的印象は全く入らないということですか。
全体印象が個々の特性を意味づけるということです。
授業で分からなかったこと+質問、要望 分からなかった事は2点あります。1点目は「予言の自己成就」の循環を断ち切る方法についてです。18ページの466行目~469行目に「~それ自体が社会的に構築されたものである以上、この循環を断ち切らない限り、ろくでもない住人はいなくならないし、女子社員は仕事ができないままということになってしまう。」とありますが、私なりに、社会的に構築された否定的な「予言の自己成就」を断ち切る方法を考えてみました。それは、その期待 (予言の対象になっている人々が、予言を覆すほど良い (良い意味で期待を裏切るような) 行動や言動をした事を、その予言をした人が見聞きすれば、その人の考え方が多少変わり、予言の自己成就とは違う考え方で予言の対象を捉えることが出来ると考えました。これはほんの一例で、人により対策は異なると思いますが、私の解釈で合っているかお教え頂きたいです。
これはうまくいかないと思います。差別構造というのは、その人が本来のパフォーマンスを発揮できないように働くものです。従って、「予言を覆すほど良い」行動を採ることができなくなるという状況があるのです。
2点目も「予言の自己成就」についてです。ここでの予言の例は、18ページの457行目の「ここの住人はろくでもないやつらばかりだ」というように、ネガティブな意味 (予言の対象を否定するような意味) の予言しか出されていませんが、反対のポジティブな意味の予言も、例えば、「ここの住人は良い人たちばかりだ」というように、存在するのでしょうか。もし仮に存在していないとしても、「ポジティブな意味の予言」という概念に近い心理学的用語があれば、参考と致したいので詳しくお教え頂きたいです。よろしくお願い致します。(本文1466文字)
もちろん、あります。「ピグマリオン効果」がそれにあたると思います。今回もたくさん書いていただき、ありがとうございます。
分からなかったことは、心理学でいう社会的ジレンマと、経済学でいう囚人のジレンマが似ていたので、同じものなのかということです。
よいところに気づきました。経済学でも社会的ジレンマを「公共財ゲーム」として扱います。2名か3名以上かの違いで、基本的に同じものです。
他にもナチスドイツの頃に行われた服従実験や、その他の心理実験はありますか?
服従実験については追試が行われています。
アファーマティブ・アクションとは、「逆差別である」と資料にありましたが、どのようなことが逆差別であり、またアファーマティブ・アクションがどのようなものなのかが分からなかった。
「逆差別である」と書いたのではなく、「『逆差別である』という批判はあるが」と書いたのです。これは大きな違いなので、読み違えないようにしてください。アファーマティブ・アクションについては検索すればすぐに出てくるので調べてみましょう。
どうでもいい質問なのですが、アイドルオタクは気持ち悪いみたいな風潮ってありますよね。(最近はどうなのか知りませんが……) あれってどこから出てきたんですか?
そもそも「アイドルオタクは気持ち悪い」と思われているんでしょうか? まずその事実を確認しないと「どこから出てきたか」という議論はできないと思います。
授業で分からなかったことは、29行目の所で、オールポートの定義に賛同する社会心理学者は、心理学的社会心理学の研究者が多いからとありますが、この研究者が多いのは、同じことを研究して同じ結果が出ているということですか? また、なぜ心理学的社会心理学を研究する研究者が多いのですか?
「同じこと」を研究しているわけではありませんが、同じような発想で研究をしています。なぜ、心理学的社会心理学を研究をしているかは138行目以降のところを読んでください。
それと少し不安に思ったのですが、81行目の服従実験で、450Vまで電流を流された人は大丈夫だったのでしょうか?
本当に流したら死にます。これは実際には電流は流れないのです。ちょっとそこの説明が十分ではなかったですね。
全体的に難しく分からないことが多かった
だいたい分からなかった
対面授業がどれほどいいか分かった。はやく対面に戻りたい
具体的に書いてもらわないとリアクションペイパーを書く意味がありません。対面に戻りたいのは全く同意しますが、非対面であるからといってこのレベルのリアクションでは困ります。全く分からないということはないはずです。
社会的現実は、心理学の部門なのか疑問におもった。
心理学の部門です。
457行目の「ここの住人はろくでもない奴らばかりだ」という発言に、どうして人はその通りに動いてしまったのでしょうか。
警察官が「ろくでもないやつらだ」と思って敵対的な行動をとることで、住民の反抗的な態度を引き起こしていたということです。今起こっているアメリカの黒人差別問題がこれです。
偏見は、態度の中に含まれるのでしょうか。
態度の中に含まれます。
また、要望として、小テストの回答欄を打ち込んだ文字が全て見えるように広くとることは、システム上できないのでしょうか? 回答を入力しても、一文字程度しか表示されないことが多く、少し確認しづらい状況です。
これはシステム上難しいと思います。使っているシステムをぜひ教えてください。ブラウザを変えると改善されるかもしれません。
加えて、テストに向けて復習をしていく中で、その日の講義でない内容について疑問が発生した場合、一番最新で提出するリアクションペーパーに質問を書いた方がよろしいでしょうか? メールで直接伺った方がよろしいでしょうか?
リアクションペイパーの返信は金曜から日曜にかけて行う予定ですが、すぐに返信ができるわけではないので、メイルやMoodleのディスカッションフォーラムでしていただいた方が確実です。Moodleだと他の学生の参考にもなるので、そのほうが望ましいですが、メイルの方がよければそちらでも。
感想として、社会学専攻の学生ですが、昨年社会心理学の授業を受けてから、社会と心理の関係について興味があり、今回心理学の授業でも社会心理学を学び、更に社会心理学に対する興味が高まりました。社会心理学というのは、やはり、心理学が軸の学問なのでしょうか。社会学を勉強していても、人々の間にある意識が存在する、というような事柄に基づくことが社会の現象として出されることが多いため、それ(人々の間にある意識)を理解する(どうして、なぜというような事柄)には心理学的な知識や物の見方が必要なのかなと思います。
現在主流となっている社会心理学は心理学が起源となっているものですが、社会心理は社会学の研究領域でもあります。心理学と社会学、いずれの知識も本来必要なのですが、学問分野が分かれてしまっているので、似たようなことをそれぞれ独立に研究してしまう、というようなことが起こっているようなきもします。
412行目の客観的な情報が何のことかわからなかった
例えば今日出かけるときに傘を持って行くかどうか、というときに天気予報をチェックすると思います。そこで得られる降水確率などが客観的な情報です。
上に書いた「客観的な情報』は、例として挙げられているテストのカンニングの話の中でどれがそれに当たりますか?
カンニングの話だと、勉強した教科書やノートの内容です。
先生は社会的に男女の差別があることについてどう思いますか。
基本的に是正されるべきだと思います。
質問したいことは、P19の486から487行のところなのですが、一時的な不平等を容認する必要もあるとありますが、これは女性の機会を奪うことになるという社会を変革するためにということですか? そうならば、この例での一時的な不平等とは具体的に何なのでしょうか?
例えばその人よりも優秀な男性がたくさんいても、女性であるというだけで、その人を採用する、ということです。
214行目の中心特性と周辺的特性があまりわからなかった。中心特性と周辺的特性を用いたモデルやグラフなどがあまりわからなかったので教えてほしいです。
一つ目のモデルは全ての特性が等しく加算されるというもの、二つ目は一般的な印象が加わり、またそれが全体に影響を与えるというもの、三つ目は全体印象が最初にできて、その全体的な印象が個々の特性を決めるというもので、アッシュは三つ目のモデルを採用している。
以前の小テストに取り組んでいた時に (6月2日の午前2時くらい) 問題を解いていた途中でパソコンが動かなくなり次ページに行かなくなってしまいました。自分のパソコンやネット環境に問題があるのかと思い携帯をモバイルデータの状態にしてムードルにログインしましたが、ムードルのサーバーが落ちていました。5分後くらいに元の状態に戻りましたが時間はそのまま進んでいてすべての問題を解ききることができませんでした。今ここに書いたところでどうにもならないかもしれませんが勉強して取り組んだのでかなりショックでした。
それは残念でしたが、Moodleサーバーが停止していたという情報はこちらにはないです。Moodleサーバーは1分毎に監視されており、問題があった場合には連絡があるはずです。何の問題かは分かりませんが、小テスト回答中にこういう問題があった場合はメイルでお知らせください。成績をつけるときにそのときの小テストの点数で不利になることがないようにします (リアクションペイパーに書くだけではこちらに記録が残りませんので、配慮が必要な場合はメイルをください)。
今回のテストの時間もとてもちょうどよかったです。きちんと自分のリアクションペパーで要望したことが実現されていることがとてもうれしいです。オンライン授業で不安な部分も多いので要望が実現されることはとても安心しました。
なんといってもオンライン授業で不安なのはみなさんもそうだし、われわれ教員もそうなんですよね。そういう意味でみんなの意見を毎回吸い上げるというのはたいへん重要なことだとおもいます。正直今回は時間設定が長すぎました。1問につき1分くらいだとちょうどいい感じで成績が分布します。今回の小テストは (2回目が難しすぎた分の) おまけですね。
質問としては、社会的現実というものが想像しにくいのでわかりやすく教えてもらいたいです。
人々の行動によって成立する現実です。例えばトイレットペイパーの生産量は十分なのに、「不足するかも!」とみんなが買い急ぐことで、品薄が発生するようなことです。
社会学でも予言の自己成就が出てきたがその違いはあるのか
同じです。
今回の授業で、世界が協力して環境問題などの解決に取り組むことは心理的にも絶対に出来ないように思えてきました。先生はどう考えますか。
心理的にはできないので、政治的に解決するべきなんだと思います。
とても頭の良い人でも,その人が属する学校の偏差値が低ければ,バカにしてしまうことも統計的差別といえますか。また,そういう相手に対してどのような対応をすれば良いと思いますか。
まず、偏差値で「バカ」かどうかが分かるか、という問題があります。その人が「バカ」をどう考えているかをまず確認する必要がありそうです。また、偏差値が低い学校であっても、偏差値が高い学校にいる平均的な子よりも学力の高い子はいます。分布は重なるからです。なので、その学校の偏差値で学力を判断することは平均的にはうまくいくとは思いますが、あまりに雑なやり方で頭のよいやりかたではないので、そういうひとは相手にする必要はないでしょう。
7ページ172の公式においてなぜ誘引が存在することを意味するのかが、理解できなかった。
自分が協力しても、非協力のときよりも利得が少ないからです。
予習の際に教科書を読むときは流し読みで良いのか、読み込んだ方が良いのか?
「流し読み」ではなく、1回は最低読んでください。多分1回で十分理解できると思います。
心理学の種類はいくつあるのか気になりました。
いくつとカウントできるものではないと思います。
統計的差別がどのような差別かまだ分かりません。
「根拠のある差別」と考えてください。例えば「実際に女性の方が早期離職するから、女性を重用しない」というような差別です。
前期はもう絶対にオンライン授業なんですか
少なくとも、大学はそうアナウンスしていますし、われわれ教員もそのつもりでやっています。
だんだん内容が難しくなってきた。特に8ページからのアッシュの印象形成研究の部分の例となっている、温かいと冷たいの例の捉え方がよくわからなかった。
特性の一部だけが変更されていても、その変更されたものは「温かい」とか「冷たい」といったものだと印象が大きく変わるということです。
トイレットペーパーの話は世界中どの国に行っても起こる現象なのでしょうか。
多分そうだということが今回のことでよく分かりましたね。
環境閾値説において最低限の環境条件の最低レベルがよく分からなかったです。具体例もある時期という表現も抽象的で何かの基準や規定があるのか気になった。
これは今回の内容ではないですね。教科書に質問がある場合はページ数 (これの場合94頁) を示すようにしてください。最低レベルというのは、例えば楽器が本来得意だとしても、楽器を習う機会を与えられなければ演奏できるようにはなりません。そういう条件のことです。
傍観者効果はあってはいけないことだと思いました。
そういう発想はあまり心理学的ではありません。それは道徳の授業ではいいのですが、心理学では、傍観者効果があることを前提としてシステムを作るべきだと考えます。つまり、人は困っている人がいるからといって自動的に助けるような存在ではないのです。
また、いじめという問題は社会で常に問題視されていますが、それは不満や不安を抱えることから始まるので、教師を目指している私は、不安などをなるべく取り除いた環境のクラスづくりに努める必要があると考えました。
いじめというのは必ずしも不満から発生するものではなく、閉鎖的な環境が原因だと考えた方がいいと思います。大学でいじめがほとんどないのは、学級がないからです。学級にはいい側面もありますが、閉鎖的な環境からいじめを発生させてしまうデメリットもあることをよく理解する必要があります。もちろんいじめをするな、と教育することも大事ですし、いじめが起こったときにどう対応するべきか、よく考えておくといいと思います。いじめは閉鎖的な環境ではふつうに起こるものだとまずは考えましょう。
419, 420行目に「他者によって~示されてる。」とあるが、試験の例でいうと提供された情報というのは何に当たるのか。
カンニングで得た情報です。
細目レベルの1の5行目に「近年の社会心理学においては重視されているとは言えない現状もあるとあるが、それはなぜなのか教えていただきたい。
このことに関する僕の意見は教材138行目あたりから書いてあります。
人が他人を疑うとき1%の疑いで十分であり、人を信じるときには100%の信用が必要とよく聞きますが、人間同士での人を信用できるかのような心理学の実験はあったのでしょうか?
その話は聞いたことはありませんが、例えばネガティブな情報を重視するという話はあります。キーワードは「ネガティビティバイアス」です。
特性と印象の違いはなんでしょうか? 例えばAさんは見かけるたびに熱心に勉強していたので勤勉な印象があるとしたら、Aさんはよく勉強しているという点である程度一貫した行動をとっているので勤勉という特性があると思うのですが、もしかしてそもそも勤勉さは特性に入りませんか?
入ります。そういった特性が全体的な印象を形作っています。
社会的現実が犯罪として咎められた事件はありますか?
社会的現実はマクロな特性なので、個人の犯罪とはなりません。もちろんよくない社会的現実をデマによって作り出した場合は咎められることになると思います。
まだまだ心理学の輪郭もつかめていないですが、少しずつ書いてあることを理解し小テストの所要時間も短くなってきて興味をもてるようにまりました。いつもよくわからないリアクションですいません。もっとうまく説明できるよう理解を深めていきます。よろしくお願いします。
いえ、たいへんよく書いてくれていると思います。しっかり勉強しているようで頼もしいです (先生みたいなことを言ってしまった)。
修道大学で監獄実験のようなものはできるんですか。
できませんし、する意義もないと思います。作ったら入れてあげます。
個人と集団にいるときでみんなの行動が全く変わらなかったら、私たちが生きている社会は今より差別がなくなりますか?
個人と集団のときとで人間行動が変わらないとしたら、それはもう社会性を失っているということなので、差別もなくなるが、協力して社会を作り上げることもできないでしょう。差別というのは社会性の副産物みたいなものです。差別を完全になくすることはできるかもしれませんが、その場合、われわれは社会性を完全に失ってしまうでしょう。
一番楽しかった
その一言だけだとどう楽しかったのか残念ながら伝わらない。詳しく教えてほしい。
今回のコロナ騒動でおきたトイレットペーパーの買い占めは、心理学からきているのが分かった。
違います。心理学から来ているのではなく、この現象を心理学的に検討してみた、ということなのです。
また、ここからはわかったことというより考えたことなのですが、良いイメージと悪いイメージは紙一重の存在に感じました。例えば大和撫子という言葉があります。理想的な日本女性の清楚な美しさを誉める言葉ですが、辞書によっては「か弱そうだが」という文句が入っています。日本女性といってもきらびやかな美しさをもつ人や、荒々しく強い格好良さを持つ人もいます。日本女性だからと言って大和撫子になる必要はないですし、理想も偏見になりうると感じました。
全くそうです。ものごとには良い面と悪い面があるということに気づくのは大変重要です。
もうすこしマイクロ・マクロ・ダイナミックスについてしりたい。
山岸俊男先生の本を読んでみましょう。
(テスト問題なので伏せ字) どっちが苗字かというのがをわからなかったのでをわからなかったのでとりあえずxxxと書いたのですがそれは大丈夫ですか。
大丈夫です。名字は西洋人の場合、最後であることが多いです。
心理学的社会心理学と社会学的社会心理学の違いがよく分からなかった。
心理学が起源で個人の過程を重視するか、社会学が起源でマクロな現象を重視するか。
質問、要望見てもらいたくて、一番最初に質問、要望を持ってきました。
全部見てます。
小テストを受け終わって画面を見てみると、今回だけ、「もう一度受ける」があったので興味本位でクリックしてみると小テストが二回受けれました。小テストのレビューを見てもらったら分かると思うんですが、1回目から回答の変更はしてないです。これってバグか何かで二回受けられたんでしょうか?
なんと設定ミスで何度でも受けられるようになっていました! 悔しいですが、これはサービス問題ということにしておきましょう。
38行目から始まる「人々の集合としての群衆が、個には帰せられぬ付加的な性格を持つことを論じ」という文章が難しくてあまり理解できませんでした。
人は群衆になると個人ではやらなかったようなことをやるよ、ということです。
豊川信用金庫は、結局つぶれたのですか?
そんなことはなくて、最近も立てこもり事件でニュースになっていました。
社会的ジレンマのところででたゲームの話は公共財ゲームのことですか?
そうです。
偏見や自己成就などの感情は人間だけが持っている感情なのでしょうか? 他の動物にもありそうだなと思いました。
結構資料を読み込んで小テストを受けているのですが時間が足りなくてどうしたらいいか悩んでいます。
平均点は結構いいので、それは多分資料を読む回数が足りないのだと思います。1時間くらいかけて何度か読んでから臨んでみてはどうでしょう。
分からないことは142の個人が……の部分にある工夫された調査あるいは実験とは具体的にどのようなものかということです。
そのすぐ後に説明される「社会的ジレンマ」がその一例です。
社会心理学と性格心理学の心理学上でのパワーバランス。
授業を受けて、個人的な経験からも、人間はそのパーソナリティよりも、社会から受けた影響をはるかに色濃く行動として反映するのではないかと思ったので、社会心理学の方が学会で力があるのではないかと疑問に思った。
そんなことはないです、残念ながら。
自我って存在すると思いますか?
これは構成概念なので (そもそも実態は存在しないので)、存在すると思うかどうか、ということではなく、存在するものとして研究するか、そうしないか、という話だと思います。
質問です。210行め以降で説明されている中心特性について、「温かいー冷たい」という語が多く出てきますが、中心特性になりやすい単語の組み合わせは他にどのようなものがあるのでしょうか。
よく聞いてくれました。去年のゼミ生とやった研究では、アッシュでは中心特性でないとされた「礼儀正しい-無骨な」が中心特性と同じ振る舞いをしていました。また、新たな中心特性として、われわれは「表情豊かな-無表情な」というものも見出しました。先日研究会で報告しました。論文にしたいと思います。
小テストの問題について、問9の問題文中の「洗濯」はおそらく「選択」かと思います。また、次回の第5回の資料の123行めは「全体」ではなく「前提」で間違いないでしょうか。資料や問題の作成、リアクションペーパーへの回答その他、非常にお忙しいことと思いますので、どうかご自愛ください。
どうもありがとうございます、また、誤字があり、すみません。直しておきます。
わからなかったことはミルグラムの時意見で教授が学習者に対して問題を間違えるたびに電流を流す実験で普通なら450万の電流を流すのはためらうはずなのに教授側の人間ははなぜ450万までの電流を流せたのか。その時の教授側の人間の状況や心理などを知りたいと思いました。
これは専門家の予測が外れたという話です。
社会的ジレンマにおいて「協力」「非協力」では全員の個人の欲が過ぎると結果的に全員悪くなってしまうことに驚いた。自分と相手との駆け引きが難しいと思った。
これは駆け引きでも欲の問題でもなく、構造的に、非協力をみんなが選んでしまう状況だということです。
分からないことは、中心特性が温かいや冷たいに対し、周辺特性が礼儀正しいや無骨であるとなっていますが、2020年に礼儀正しいなどの要素も大きな影響を与えていると示されたことです。これが示されたということは、中心特性と周辺特性は今では否定されたものなのでしょうか。
この研究はもう古いものですし、もちろん特性の合計がそのまま印象にはならないでしょうけれど、重要な特性もあればそうでない特性もあるということで、「中心特性」というものがあってそれが全てを決める、という発想はあまり最近はしないと思います。
ヒーローになるには、普段から待機中のヒーローであると考えるのが重要であるならば、組織の言いなりになりがちで自分の意見をあまり発しない国民性のイメージのある日本に比べて、自分の意見を発する能力のある他の国の方が、ヒーローが生まれやすいのではないかと考えました。先生はどう考えられますか。
そうかもしれませんね。でも例えば海外でも日本でも、今は医療機関で働く労働者をヒーロー扱いしていますよね。それは意見とかそういうこととは関係なく、今の状況が普段目立たない人たちをヒーローにしたのだと思います。
私は社会的ジレンマについて長い間、疑問に思いながら過ごしてきた。そんな時に!! この中西教授の講義で社会的ジレンマについて学べ、私の中のジレンマが解放された。それは私の生涯の中で、衝撃を与えるものであった。もう私は社会的ジレンマに悩まされることはないであろう…
もっと、もっと、悩んでほしい。僕も研究しているが、まだまだわかっていないことは多いのだ……。
17ページ424行目のトイレットペイパーの品薄問題について「自分はこの度の新型コロナウィルス禍でトイレットペイパーがなくなるとは思わないが、なくなると思う人がいるかもしれない」には、私も共感しました。実際、トイレットペイパーの不足がデマであると知っておきながら、他の人が買い占めたらどうしようと思って自分も急いで買いに行きました (笑)
結果としてそれは正しい選択というほかないですね。
教科書に載っている実験は全部覚えていたほうがいいのか。
暗記する必要はありませんが、理解するようにしましょう。理解すれば用語や人名は勝手に覚えちゃいます。そうすれば小テストは答えられると思います。そのためには、自分が習ったことを他人に伝えてみるというのがおすすめです。他人に話すと整理されて、記憶にも残ります、多分。
質問として読んでいて中々残酷だと感じた服従実験やスタンフォード監獄実験は、いまでも私たちが知らないところでも行われているのか気になった。
服従実験はその後追試が行われています。監獄実験は一発だけでしょう。
社会心理学は、状況を捜査してその行動を観るものであるが、服従実験やスタンフォード監獄実験は倫理的に問題があるのではないかと思ったのだが、その時はなんの問題とされず行われていたのか。
当時の反応はよく分かりませんが、少なくとも大学を追われたりはしていませんね。
マイクマクロダイナミックの具体的な研究方法などが知りたいと思った。他の心理学実験とどのような点で要するコストが違うのか気になった。
「社会的ジレンマ」の研究がそれです。
英語の人物名の苗字は前側のことですか?
ふつう、後ろですよね。例えばエリザベス女王の名前は「エリザベス・アレクサンドラ・メアリー・ウィンザー」ですが、名字は「ウィンザー」ですね。
道端で見知らぬ人 (被験者) に少しのお金を貸してくれませんか(困っている人を装った実験者)と言ったら貸してくれるのかという実験で、女性は断る確率が男性よりも高く、1番お金を貸してくれのは、男性が女性に貸してくれませんかと言われた場合でした。女性がお金を貸しにくいのは、女性の方がお金の貸し借りに抵抗があるからでしょうか。また、1番貸してくれる男性は女性に見返りを期待しているからでしょうか。
男性が女性にお金を貸しやすいのは「ワンチャンある」と思うからだと思います。次の進化心理の話で理解できると思います。
スタンフォード監獄実験が厳密な統制が行われておらず、結果についても疑問視されているのはなぜですか?
これは「デモンストレーション」として行われた実験だからです。「こんなこと起こるんだ、すごいだろう」という実験ですね。
p.7の社会的ジレンマの数的計算の1.についてmになぜプラス1があるのか分かりません。
1人増えても、その増えた協力者は自分が非協力者だったときよりも得をしない、ということです。
482行目のアファーマティブ・アクションは日本や海外ではどのようなものがありましたか?
女性を優先して雇う、障害者を一定数雇わないといけない、とかそういうものです。
ムードルの提出の時間が1週間になっていて提出まであとどのくらい時間があるのか分かりづらいので変更してほしいです。
明確に「授業予定日から3日以内に書いてください」と書いてあります。金曜の朝までです。超分かりやすいと思います。小テストは火曜の朝まで。自分の予定表に入れておきましょう。
またこのような実験で死者などが出た場合はどのような対応がされるのですか? 少し興味があり聞いてみました。
死者が出るとニュースになると思います。責任者は罰せられると思います。が、そういう話は聞いたことがないですね。
授業で分からなかったことは、社会が一方的に個人に影響を与える心理学的社会心理学の立場に対して、個人が社会を作り出す過程も説明しようとするという点に関しては、文化と心理が相互構成すると主張する文化心理学も同じ立場を共有しているというところで、どの点が議論のポイントとなっているのかが分かりませんでした。
これはその議論のポイントはここでは重要ではないのではしょっています。論文はJStageでタダで読めるので、読んでみて下さい。
授業で分からなかったことは服従実験についてです。この実験でなぜ人がどんなにひどいことでもやってしまうのかがよくわかりませんでした。
権威からの命令があるからです。
質問でどのように勉強していけばいいかあまりまだつかめていません。どのように勉強していけばよいでしょうか?
教科書を一度読む→PDF資料を何度か読む (1時間くらいかけてマーカーなどで印をつけながら読む) といいと思います。
スタンフォード監獄実験は(資料にも「「実験」と名付けられているが」と書かれていますが)実験と呼んで良いのでしょうか?
慣例的にそう呼ばれています。
339行目の「非常に多く引用された」の文が1マスずつ空いてるのは何か意味がありますか?
これはこの原稿を作ったWordの機能がタコなのでこうなっているだけで、気にしないでください。
期待確証過程の実験について、追試がネガティブな結果と書いてありましたがどうネガティブなのですか? 最初の経済的事情を見たうえで女の子の学力を判断される、というのも見方によってもネガティブだと思いました。
追試が「ネガティブ」というのは「追試が失敗した」という意味です。「結果は再現されなかった」の方がよかったですね。
この膨大な量を全て覚えるのは無理なので、重要な要点だけ覚えていきたいと思います。
この膨大な量がなんと、全て大事なのです!
先生の資料を印刷するようにしているのですが、参考文献も印刷した方が良いのでしょうか。
参考文献のところは印刷するまでもないです。印刷するのはいいですね。インク代がかかって申し訳ありませんが……。
122の「社会意識論の最後の残党の一人」というところが何を表しているのか分からなかった。
社会意識論をやっているひとはほとんどいなくなったけれど、自分だけはやっている、という自負です。その山岸先生も亡くなってしまいましたが……。
対人魅力のつり橋の例で、そんなに好きではない人とつり橋を渡っても魅力って感じてしまうものなのですか?
いや、もともとある程度魅力的な人が声をかけたはずです。
ジンバルドーが行った実験では、24名の一般人を実験参加者として募り、その参加者を看守と囚人に分け暴虐行為が起こったとありますが、これは訴えられたり問題にならないんでしょうか?
むしろよいことが学べたと話しているビデオを見たことがあります。
質問というよりは疑問なんですが大学での評価に教授も先入観や偏見がかかわることってやはり少しはあるのですか? その点ではこのようなご時世でなくても関わりの少ないオンライン授業はよいと思いますが、自分は早く学校に行って友達や教授の方とじかに話すのが楽しみです。講義を直接受けれるのを楽しみにしています。
いや、本当にそうですね。僕もふつうに教室でしゃべりたいです。後期からふつうの授業ができるといいですね。偏見によって成績が影響を受けるというのは大学でもあると思います、残念ながら。僕はできるだけそういうことが起こらないように、対面授業でも小テストをやったり、客観的な期末試験に基づいて評価したりするようにしています。
買い占め騒動はなにがきっかけとなって収束するのでしょうか。
全員が買い占め終わると終わります。
周辺的特性というのがわからなかったのですが、周辺的特性というのは最初の印象以外の新章のことを言うのでしょうか。
これは「中心特性」ではないもの、という意味です。
授業でわからなかったことは特にありません。授業で分かったことは、教科書を読んでいて私も高校3年生の3学期に交際するカップルが増えたように思いました。これは偶然ではなく、必然なんだなと思いました。何事にも人間の心理はロジックだと感じました。
ほろ苦くてなんかいいですよね。
日本人は実際に服従実験などやったことがあるのかどうか
https://wired.jp/2017/05/26/milgram-experiment/ ポーランドではやっていますね。
計算のやり方は覚えるべきですか?
いや、そこはいいです。
周りからあの人嫌いや悪口など負の要素を聞いていたらその人の負の部分が大きく見えてしまうというのも期待確証過程になるということであってますか?
そうだと思います。悪いところばかりを見つけようとしてしまうということですよね。
アイヒマンは上の人に服従していたので虐殺を実行したということですか? それとも,服従していた側ですか?
この文だとどっちにしても服従していた側、ということになるが、それはさておき、アイヒマンの上司はヒトラーです。
教科書80ページに運命の赤い糸の正体は解明しないほうがいいと書いていますが、運命の赤い糸の正体はどういうものなのですか。
「状況」です。
社会的現実が起きそうなときにできる対策などはありますか?
社会的現実は悪いことばかりではありませんし、個人でできる対策はありません。トイレットペイパーは普段からストックを用意しておきましょう。
誘引のところの式が理解しづらかったです。全員の手元に100円を残すとD(m)=100となり、この時C(m+1)=0である。のところが、なぜ0になるのかわからなかったです。
全員が手元に残している状態から、一人が提供すると、提供した人は元手がなくなって〇円ですよね。あ、正確には自分の提供した100円が倍になって200円となり、それが自分にも一部帰ってくるから、20円ですね、すみません。
認知心理学の理論概念とパラダイムがわからなかった。
これは今回の範囲ではないと思う。
社会的ジレンマの2)から3)への移りがよく分かりませんでした。
前からお伝えしているように、行番号を通しで打っているので、その行番号を示すようにしてください。157行目からの例を読むと分かると思います。
服従実験は、実験協力者に対して倫理的配慮がなされなかったのか知りたいです。
実験後に説明 (デブリーフィング) はしていると思います。
スタンフォード監獄実験について質問があります。スタンフォード監獄実験では看守役の人が暴力的なことを行うようになって中止になったと書いてありましたが、囚人側の人が逆に暴れだすことはなかったのかということが気になりました。
この実験ではなかったようですね。やらせじゃないか、という批判もこの実験にはありますが……。
長い行列に並んで食べた料理はそこまで美味しくなくても美味しいと思ってしまうのは認知的不協和ですか?
はい、そうです。
413からの例が分かりませんでした。
その教室で誰も勉強 (コストをかけて客観的な情報の⼊⼿をした者) がいなければ誰もカンニングによって正解にたどり着くことはできないだろう。の部分がよく分かりませんでした。一週間あるので小テストまでに理解できるように何度も見ようと思います。
カンニングしたときに、そのカンニングされた人が全然勉強していなかったら、カンニングの意味ってないですよね?
現在では、服従実験やスタンフォード実験のような実験は道徳的に禁止されていると思います。また、服従実験は実験内容を参加者に偽って行ったもので、非難を浴びたと書いてあったのを見ました。今となっては重要な実験ですが、今後はこのような人を使う過激な実験は行われないと考えますし、行われるべきではないとも考えます。このように心理学の重要な部分を知るための実験は、今後どうなっていくのでしょうか。身体に関する実験はネズミを被検体にしますが、心理学でも他の生物を被検体にして行われるのでしょうか。
心理学でもネズミやハトやネコを使います。学習心理学で習います。
319行目の半数の実験参加者のみが見たとなっていますが、その状況下で実験を行って根拠のある結果は得られるのかよく分かりませんでした。
見た人と見なかった人の比較をしたかったので、そうしたのです。
中西先生はこれまで心理学を学ぶ上でどれほどの文献を読まれたのでしょうか。そして今も参考になっているものはありますか?
それはぜひ教材の「引用文献」のところを見てください。こういう文献を参考に、授業資料を作っています。
分からなかったことは182の元手をグループに提供すると2倍になる。なんで2倍になるのか? 10人分のお金を集まると1000円じゃないですか。
それがこのゲームの構造だからです。増えなければ社会的ジレンマの定義にあてはまりません。
PDF資料に載っている人名の多くに下線がついています、授業のポイントは人名ですか。
人名を覚えるのはポイントの一つです。誰がやった研究かは大事です。がんばって覚えてください。名字だけでいいです。