3年の演習で読んだ論文 (23/10/2019)

Bhogal, M. S. (2016). Sexual selection and the evolution of altruism: males are more altruistic and cooperative towards attractive females. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 7 (1), 10-13. doi: 10.5178/lebs.2016.42

場面想定法実験で、男性は相手の女性が魅力的なほうがより協力するが、女性はそれほど魅力度によって差をつけないという結果が得られた。

3年の演習で読んだ論文 (16/10/2019)

Tanida, S. & Yamagishi, T. (2010). Testing social preferences through differential attention to own and partner’s payoff in a prisoner’s dilemma game. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 1 (2), 31-34. doi: 10.5178/lebs.2010.8

PDゲームの利得行列の金額を複雑にすると、協力者は相手プレイヤーの利得をよりよく見るようになる (社会的ヒューリスティックスモードにならないので) という話。正直理屈がよくわからなかったので今度教えてもらいたい。

Nakagawa, T., Nakao, H., Tamura, K., Matsumoto, N., & Matsugi, T. (2017). Violence and warfare in prehistoric Japan. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1). 8-11. doi: 10.5178/lebs.2017.55

日本の考古学データから、弥生時代の方が縄文時代よりも暴力による死亡率が高いことが分かった。これはBowlesのparochial altruism modelではなく、subsistence modelを支持するものである。

3年の演習で読んだ論文 (9/10/2019)

Shiraki, Y. & Igarashi, T. (2017). We can’t return evil for good: The comparison between direct and indirect reciprocity. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1), 16-19.

クラウドソーシングを使った実験3件。直接互恵で親切にしてくれた人にはその人が第三者に対して不親切にしていたという評判情報があっても親切を返す傾向にあるというパタンが繰り返し示された。

3年の演習で読んだ論文 (2/10/2019)

後期は日本語でも英語でもいいと伝えたら、先週から2週続いて2名のうち1名が英語論文を発表している。

Yu, Y-Y. & Ohtubo, Y. (2015). The implicit association between pride and social status in Japan. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 6 (2), 25-28. doi: 10.5178/lebs.2015.38

プライドと社会的地位が暗黙に関連している (高い地位の人はプライドが高い、という暗黙裡の関連) ことについてIATを使って日本人参加者で確認した実験研究 (実験は4つ)。Shariff & Tracy (2009) の追試。Nが少ないが、オリジナルの研究を見るとこそもそも効果量はとても大きい。