「心理学」の感想 (23 June, 2020) 中間まとめ

6月23日は通常の内容と、それまでの内容をまとめる回からなっていた。まとめる、といっても通常の授業を想定して「踊り場コマ」として用意していた分である。授業時間が足りなくて十分にできなかったところを解説したり、小テストのできが悪かった部分を補足するための回として設定してあったのだが、非対面授業になったことから、この回の存在意義が希薄となった。

そこで、これまでの資料を見直して、中間試験を受ける回とすることにした。学生たちにはこれまでの前半部分の授業を振り返って感想を140字程度でまとめてもらった。ここでは全ては取り上げないが、いくつか気になったリスナーの (この授業に音声はないが) コメントについて言及をしておきたい。

少し前から自分はADHDなのではないかと思うようになりました。信憑性があるのかはわかりませんが、ネットでADHDテストなどをすると当てはまる箇所が多いです。病院に行ってみようかと思うのですが、自分がADHDだと認めらのも少し嫌です。先生ならどうしますか?

ADHDかどうか、というのはそれほど重要なことでしょうか。少なくとも大学まで入学できているのだから、あなたは比較的適応しているのだと思います。もし、それによって生活上で困った事態になっている、ということであれば心療内科などで相談してみるといいと思います。それはADHDである、という診断をもらうためというより、生活上の困難を解決するためです。

今まで授業を受けてみて1番興味深かったのは性格心理学の部分です。心理テストのようなものを大体鵜呑みにしていましたが、授業でそうではないことに気づきました。心理学の授業は人物の名前がすごく多くて全然覚えられないです。あれを毎回全部覚えるのは厳しいです。ただ、内容はすらすら入ってくるので授業自体は充実していると思います。後半もよろしくお願いします。

多分ふつうの授業よりずっと内容が濃いので、「名前がすごく多い」というのはそうだろうなと思います。心理学科の4年生に社会心理学の1回分の資料を渡して説明してみたら、「これは社会心理学の15回分の授業で習うことが1回分になっている」と言われました。そのくらい密度が高いのでたいへんなのはよく分かります。内容がすらすらはいってくるというのはとてもうれしいです。がんばって買いたかいがありました。

これまで6回の授業で心理学とは何か、そして臨床心理学や性格心理学、進化心理学など様々なことを学ぶことができました。この心理学の授業を履修するまでは心理学に触れたこともなく、面白そうとしか思わなかったけど、実際に学んでみてとても難しく、理解するために何度も読み直しました。でも、それによって、少しづつ理解できるようになりました。残りの授業もよろしくお願いします。

1月から死ぬ気で書いていた教材をこんなふうに何度も読んでくれるというのはたいへんうれしいことです。この教材を作った最初の授業、最初の年度なので荒削りなところも多いですが、よろしくお願いします。

小テストも全体的に高得点をとれているのでこのまま頑張れば単位を修得できると思います。質問へのフィードバックを毎回読んでいますが、回答が堅苦しくなくて読みやすいので好きです。

ありがとうございます。リアクションペイパーの返信は毎週金曜日朝から夕方まで丸一日かけてやっています。01クラスと02クラスの2つがあるので、300名ほどになってこれはたいへんですが、特に非対面授業でみなさんに直接会えないことから、このやりとりがとても大事だと思っています。

自分はちょっとした興味本位で心理学を履修しようと思ったけれど、1回目の授業から心理学についての在り方を学び、難しい用語や人名が多く登場してきつかった。だが、面白い実験や見方もあり、自分のイメージのみの心理学は自分の中で異なっていたと認識できた。対面講義のほうが効率良いと思ったが、自分のタイミングで学習、テスト等ができるのはありがたかった。

正直に言うと圧倒的に対面授業 (というか、ふつうの授業) やりたいです。けれど、テキストだけの授業でもわりとみなさんちゃんとついてきてくれているので僕はたいへん感銘を受けています。

初めて心理学という勉強を始めてとても内容は難しいが、多くの種類の心理学があって場合に応じて適応されたり発見されてきたんだと思いました。普段の身近な事柄にも心理学が関係していて自分の知識を増やすことができていると思います。教師を目指す私には大切な学びばかりなので、頑張りたいです。

ぜひよい先生になってください。教師を目指す方にはこの授業の「コマシラバス」や「履修判定資料」は参考になると思います。

心理学は、大きく基礎領域と応用領域の二つに分けられ、心理学における100パーセントの信頼のあるテストは存在しないことが分かった。心理学における実験では多くの外人の方が携わっているので覚えることがとても難しいです。個人的には第4回目の社会心理学が一番興味深かったです。

だって、担当者の専門が社会心理学、進化心理学だからね。そういうのがバレてしまうのは僕がまだ他の分野の心理学についてあまりいい教材が書けていないのだな、という反省にもつながります。

今までの授業の中でいろいろなことを学んだが、一番面白いと思ったのは、第8回の知覚心理学だ。2番目に面白いと思ったのは第4回の社会心理学だ。そのほかにも臨床心理学など様々なものを学んだが、上の2つは本当に面白いと思った。今後も少テストの成績を維持していきたい。

なんと、「自分自身がこれまでおもしろさがよく分からなかったから、今度はなんとかして知覚心理学をおもしろく教えたい」と思って作った教材なのでこれはめちゃくちゃうれしい。

対面の授業がなく独りで学習するのに限界を感じてきているが、残り1か月弱くらいは気合で乗り越えていきたい。

本当に最後まで残ってみんなに単位をとってもらいたいので、ぜひついてきてください。できることに限りはありますが、しんどいことがあったら相談にも乗ります。それも僕の給料分の仕事です。

心理学は、人の心を読んだりするような学問だと思っていたが、社会的なことに触れる分野もあったり、発達や進化に関係する分野もあったり、時には生物学的なことも入ってきたりと、想像と全く違い最初は戸惑ったが、この授業を通して考え方などが学べて少し楽しかった。

少しでもいいんだ、楽しいと思ってもらえたら。

履修してみようと思ったきっかけは、すごく抽象的だけど面白そうだからというような感じでした。授業が始まると、はじめに思い描いていたものとは少し違っていました。そしてとても難しいことにも驚きました。難しいけど面白いと思える内容もたくさんありました。これからも頑張って勉強していきたいです。

そうです、勉強はおもしろいんです。それをぜひ伝えたい。

この授業を履修した理由は、ほんの少しの興味でした。第一回の授業で、初学者が習いたい心理学と実際に習う心理学にズレがある、というのはまさにその通りだったと思います。しかし、ズレはありましたが習いたい、学びたいと思っていた部分もありました。それは大げさに言うと、人生に役に立つ知識を学びたいというものでした。そういった意味では、心理学的な考え方を学べていると思うので、その部分ではズレを感じてはいません。

それはすばらしいです。人生に役に立つかどうかは僕には自信がありませんが、でも生かしてもらえれうれしいです。

心理学の知識がない状態での受講でしたが、新しい知識を沢山取り込めて刺激的でした。毎週小テストがあるので、今までより勉強する時間が増えました。とても良いやり方だと思います。

小テストは評価のため、というよりまさにみなさんに勉強してもらうためにやっているので、これは狙い通りでした。その学習成果が中間試験に出ると思うので、あと2時間で終わりますが、今から結果をドキドキして待っています。みんな問題なくちゃんとできるといいのですが。

私は心理学について全然知識がなく、まず心理学と言っても臨床心理学、性格心理学、社会心理学などとたくさんの分野があることに驚きました。初めは専門用語など難しい言葉が多いなと思っていたのですが、ヒトについて知らないことも多く、興味深くて面白く、資料をスイスイ読み進められています。

この春は、毎晩12時まで研究室に残って竹内まりやを聴きながら教材を書いていました。同じフロアにはやはり教材を収録している先生がいて、その先生もがんばって教材を作っていました。こう言ってもらえるとお世辞でも泣けます。

質問としては、私は心理学が専門ではないのですが、今回の学びを通して、心理学を深く学びたいと思ったので、心理学検定を受けようと思うのですが、目安としては、どの級にチャレンジしたらよいですか?

すごい! やはり1級にチャレンジしてもらいたいです。この教材がその勉強に役立つはずです。もし1級が取れたら、特1級も目指してみましょう。

進化心理学が教科書にて取り上げられていなかったのは、成立した年代が1980年代と比較的最近である事が要因の一つとして考えられますか。図や語句に関する詳しい説明・具体例が多く使われており、非常にわかりやすく、初めて心理学を詳しく学ぶ私もすぐに理解できます。ありがとうございます。

そうですね、一応教科書の211頁あたりに最近の動向として取り扱われていますね。ヨーロッパや北米の教科書では最近はもう進化心理学はふつうに1章設けています。わかりやすいと言ってくれてうれしいです。

第一回の講義で心理学への期待を裏切られると書かれていて少し残念だったが、実際に学んでみると、確かに思っていた内容とは違ったが、毎週多くの学者による様々な実験や考えが学べ、勉強になります。また、シラバスが分かりやすいので勉強しやすいです。

そうでしょ、シラバスいいでしょ! そこを褒めてもらいたかったのよ!

臨床心理学は基礎心理学の知見を「応用」する学問である。臨床心理学以外の領域では「なぜ」を問うのに対して、臨床心理学では「どのように」が重要な問題となる。一貫性論争とは、性格心理学と社会心理学の対立でもある。性格心理学に対して一貫性論争でやや優勢であった社会心理学も、進化心理学には押され気味である。

これはおもしろいコメントだね (笑)。まさにそういうふうに書いたんですよ。あれ、僕そんなことどこかに書いたのかな。

自分も最初は「心理学を学ぶ=カウンセラーになる」という印象が強く、将来的性は薄いかと勝手に思っていたが、心理学は様々な職業などと関連しており多くの道があると知って希望をもった。将来、心理学を研究する道に進むかは決めていないが、心理学という学問は、生きていく上でとても重要になる考え方が多いので、大学で学んだことを社会でも活かせるように、これからも多くを勉強しようと思った。

いやいや、ぜひ心理学を研究する道に進んでください!

心理学の私の最初のイメージは、人間のいろんな行動からこんな心理が見れる、というものを勉強するというのが大体のイメージでした。だけど実際はそんなことなくて、心理学にも臨床心理学、発達心理学、進化心理学などたくさんの種類があることを知りました。はじめは、教科書の対応部分を読むことに加えて20ページ弱ある文字を読んでテストを受けるなんて、この授業しんどすぎる!! と思っていましたが、心理学の内容はとても興味を惹かれるものが多く勉強に時間はかかるけれど前向きに受けことができました。また、先生のみんなへの質問の回答がわかりやすく面白いです。

うわーまたいいお世辞が来た! こういう授業をやると「そんな、今の学生なんて文字だらけの資料なんて読まないでしょう。YouTube世代だから」なんて言う先生もいるんですよ。そんなことないですよね。こっちが気合入れて書けばみんな読むんです。学生を馬鹿にするのはよくない。読まないのは読ませないからなのです。学者だって勉強するときは読みます。本気で何かを身につけるときは必ず文章なんです。もちろん、もっといいのはこの文章をもとにしゃべって、黒板に補足しながらみなさんの質問を受けてやるリアルタイム授業なのですが。

心理学の最初のほうで、生徒が期待している心理学と実際に習う心理学には差があってがっかりするかもということを言っていたのでちょっと怖かったですが、僕は想像通りというか今のところは結構面白く感じています。スタンレーミルグラムの服従実験やフィリップジンバルドーのスタンフォード監獄実験みたいな倫理観に欠けたような実験が好きで上の2つの実験は映画にもなっています。なので社会心理学は特に面白かったです。でも心理学者が多すぎてだれが何をしたとかを覚えるのが本当に厳しいです。

当然ですが、実はもっとたくさんいてかなりはしょってるんです。

私が心理学を受けてみて感じたことは、種類が想像よりも多かったことととても難しいということです。やはり初めて聞く単語ばかりなので少し理解に苦しむことが多々ありますが、知識が増えるという意味でも受講してよかったと感じています。それでもやはり難しいです。自分の努力不足だと感じました。

教養にしては (というか、僕としては教養だからこそ) かなり濃い授業なので、身につける知識量は半端ないとは思ってます。でもぜひこのくらいの内容を身につけた上で「大学で心理学の講義をとった」と胸を張って説明できるようになってほしいのです。

授業を受けて思ったことは、内容や言葉が難しく、一回のページ数が多くて心理学は好きではないなということです。2年生になったら受ける人数が減るのは納得だなと思いました。しかし、徐々にページ数に慣れてきて最近の赤ちゃんのとこは面白くて好きになり始めています。

ぜひ最後には「大好きな授業だった」と思ってもらえるようにがんばります。

ダーウィンの種の起源の本文を読んだことはなかったが今回のPDFで初めて目を通してみるとかなり深く考察されていて驚いた。ダーウィンが自然選択という言葉を生み出すに至るまでの考えが深く、ずらずらと書かれていて圧倒された。

これはうれしいですねえ。いいでしょ、ダーウィン。