発達心理学。そろそろ折り返し地点。何度も言っているように、分からないことや質問に関しては行数を明示してほしい。そのためにすべての資料に通しの行番号を記しています。
魅力的な女性と非魅力的な女性の基準がわからなかった。
(他にも同様の質問あり) あらかじめ男女の大学生に写真人物の魅力度を評定されています。131行を参照。
前操作期の特徴の1つとして自己中心性があると言われているが、ここでの意味はわがままの意味とは全く関係ないことはないが異なると言われている。では、ここでの自己中心性の本当の意味が理解できなかった。
自分の視点からしか見ないこと。
ハリーハーロウのアカゲザルを使った母子関係の実験について、母親は単に栄養分を供給するだけではなく柔らかいぬくもりが必要であることが明らかになったが、もし新生児の時に産みの親ではない人が一定期間育てた場合もこのような結果になるのですか?
そうなると思います。
人間の赤ちゃんがハイハイよりも先に奥行き感覚を身につけていることに驚きました。生き物はそれぞれ意識せずとも、生きていく上で必要になっていることを発達させていくことがわかりました。実験を行なった際に多数派の反応を示さなかった子供は、どのくらいの期間を経て周りに追いつくのかが気になりました。
個人差があるので、「いろいろ」としか言いようがないような気がします。
どのような民族でも文字はもっていなくても言語は持っているということが書かれていましたが、そのような人たちとコンタクトを取る為に、意思を疎通する為に人間はどのような方法を取ってきたのですか?
遭遇した最初はお互いがお互いの言語が分からないので、文字があってもそれは一緒だと思います。身振り手振りしかないと思いますが、アメリカ大陸に最初ヨーロッパの人が侵略していったときのように、すぐに通訳のできるひとが出てきます。
388の乳児が母親を安全基地と認識できるのはなぜなのかが分からなかった。
これは必ずしも母親でなくてもいいのですが、生まれてしばらくの間養育してくれる相手を安全基地として認識するようになっているのだと思います。
先生が知っている心理学の実験内容で一番関心の持った内容が知りたいです。
基本的に関心を持っている内容で授業資料を構成しているので、全部関心があるのですが、一番関心があるのは、自分がやっている実験です。https://www.daihiko.net で確認してください! 今回のネタだとサリー・アン課題なんかも好きですし、認知心理学 (1) で習うことになるエビングハウスの実験なんかは好きですね。
日本語が不得意な外国人が「ワタシ…カウ…ホン」のような感じでカタコトで話す場面をよく見ますが、これもピジン語なのでしょうか。また、286頁のクレオール語に関する説明の「一定の語順と文法形式を備えた真正の言語」というのがよく分からなかったです。クレオール言語は、英語、フランス語、スペイン語etc…と同じことで、ピジン語は、特定の言語というわけではなく、違う言語が混ざった混合語のこと全般を指すことということでしょうか。質問が分かりにくくてすみません。
ピジンというのはまさにおっしゃるように、複合語です。 例えば日本語だと、「私は本を買う」というように、助詞が重要な役割を果たしますし、英語だと I buy a book. のように語順が重要です。言語学者じゃないので変なことを言っているかもしれませんが、ピジンにはそういったルールが明確になく、I book buy. みたいに言ってしまいます。
思考の発達はもう15歳を目処にしないのですか? そうであれば、当時にもっと脳にいいことをしとけばよかったと思った。
発達をピアジェ的に「段階」で区切ることにはあまり意味がないと思います。「脳にいいこと」なんて何か分かりませんが、勉強はしたほうがいいです。大学生でも遅くありません。おじさんおばさんになってからだときつい。たくさん本を読みましょう。まだ手遅れではない (老害的なコメントで申し訳ない)。
感覚運動期や前操作期、具体的操作期などの発達段階があることを初めて知った。よく英才教育という言葉を聞くが、具体的にそれはどんなやり方で、心理学的にどの時期に行うのがベストなのか、それ以前にそのような教育がその後の発達に影響を与えるのか疑問に思った。
「そんなものはない」というのが正解なのだと思います。子どもによるので。とにかく英才教育とかいって高い教材を買い与えるようなことはしないほうがいいです。
分からなかったことについては、子どもたちが内臓された言語本能に基づき、一定のルールに従って言語を発明できるならば、言語能力に差があることはやはり環境が大きく影響することがあるのからなのかと疑問に思いました。
言語本能とはいっても、個人差はありますので、環境要因だけで言語の運用能力を片付けられるようには思いません。
言語は違っても、見えている色は一緒なのになぜ青や緑を一緒の単語にする文化ができてしまうのか分かりませんでした。
そもそも色というのは連続体なので、どこからどこまでを区切って色の名前をつけるのかはある程度任意だからではないでしょうか。
国によって文化が違えば言語の数も違ってくるとのことですが、もし言葉が通じるとしたら、最も多い言語数の国と最も言語数の少ない国とでは会話はできるのですか。
その「もし言葉が通じるとしたら」という前提が分かりませんが、通訳はどんな言語間でも可能ですよね?
また毎度小テストの時時間に追われて、わかる問題も間違ったりしているので、そのようなミスがないようにしっかり学習しようと思います。今回の講義内容もとても勉強になりました。ありがとうございました。
こちらこそありがとうございます。小テストの時間設定が難易度になっています。時間が足りないな、と思ったらちょっと読み込みが足りないと思ってください。ただ、この授業ばかりに時間を使うことはできないでしょうから、そこそこで……。
赤ちゃんには意思とかはないけど少なからず感覚で行動しているということに驚いた。断崖の上を歩かせる実験では、何も考えず断崖だろうと母親の方へ向かっていくだろうと真っ先に思ったのでとても驚いた。
赤ちゃんって案外賢いんですよ。
奥行知覚を発達させるのがハイハイを覚えるということが赤ちゃんの転落死などの事件が多く起こっていないのと関係あるのですか?そうでなければそういった事件がもっと多く起こってもおかしくないのかと思いました。また、自分たちはある程度物心がついた頃から人への魅力の感じ方がそれぞれ違うと思うのですがそういった違いは幼い頃の魅力の感じ方には影響されるんんでしょうか?
前半部分はまさにそうだと思います。後半部分、幼い頃の経験は影響するだろうし、遺伝的な要因もあるでしょうね。
子供には言語を覚える本能があるというが、第二言語として学ぶ際にもその本能は適応されるのか気になる。ネイティブになれるのは小学生くらいまでと聞いたことがあるがそれはここで言うその本能と関係するのかなと思う。
専門外ですが、第一言語習得と第二言語習得はおそらくメカニズムが異なると思います。なので「赤ちゃんみたいに英語を習う」みたいなのはだいたいインチキですよね。「ネイティブになれる」というのがどういうことかもなかなか難しいところだと思います。音に関してはある程度限界はあるのかも、とは思いますが、成人してから第二言語をばりばり使いこなしている人も多いですね。
逆に何かが良くなっていくプロセスのことを何というのかがわからなかった。これからまた新しい心理学で学ぶのかもしれないと思った。
授業を受けると心理学の知識が身について良くなります。
今回ご質問したい点は2点ございます。1点目は、11ページの285~286行目にクレオール言語の説明として、「一定の語順と文法形式を備えた真正の言語」となっており、289~297行目にはマウイ島生まれの日本人の発話例が紹介されております。そこで考えたのが、日本語の場合は漢字やひらがな、カタカナなど様々な楷書表記がありますが、日本語も様々な国のピジン言語からいくつかのクレオール言語に進化して、そこからまた何か変化を起こして一つの「日本語」になったのでしょうか。Wikipediaで「日本語」を調べると、「日本語も北方系言語 (アルタイ語族) と南方系言語 (オーストロネシア語族) が混合したクレオール言語から変化したという説もある (日本語の起源を参照)。」とあり、日本語の起源は不明で様々な学説がある事が分かりました。学説の一つに、クレオール言語から進化したのが日本語であるという説があるのが興味深かったです。また、クレオール言語から他言語に進化するという現象を何というかもあれば、合わせてお教え頂ければと思います。
今回も2500字以上の力作投稿ありがとうございます。こちらの質問に対する答えは一言で言うと「僕には分からない」です。そこらへんは言語学の範囲で、僕自身には知識がありません。すみません。
2点目は、同様に言語の事についてなのですが、子供の言語習得で、12ページの330行目に「ピンカーが紹介している実験 (Crain & Nakayama, 1987)」とあり、続いて複雑な疑問文を英語の母語話者である幼児に作らせる実験について記述がございますが、日本でも日本語の母語話者に対して同様の実験が追試されたことはあるのでしょうか。13ページ347~348行目にある「言語の基本構造が生得性のものであるというチョムスキーの主張は正しい」という学説がすでにこの実験で実証されているので、追試する意義があるかまでは分かりませんが、日本語と英語、またはその他の国の言語間で実験結果に違いがあれば面白いと思いました。もっとも、13ページ356~357行目に「子どもたちは自分たちに内蔵された言語本能に基づき、一定のルールに従って言語を発明しているのである。」という結論から、どの国の言語でも大差はないのかもしれないとも思いますが、教えて頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。
Crain & Nakayama (1987) は英語の文法を利用した実験で、これと似たような研究が日本語話者に対しても行われているか、という質問ですね。検索してみましたが、僕が探した範囲では見当たりませんでした。心理言語の専門ではないので、探し方が悪い可能性もあります。このブログを見た専門家のコメントを待ちたいと思います。
しかし、人間が言語を操れる能力自体が本能だという考えがよくわらかなかったし、子供は親が話しかけなくても言語を習得できるというのもよくわからなかった。子供が喋れるようになるのは親や周囲の発言を真似て、徐々に意味も理解していくものだと思ったからです。
真似る過程ももちろんありますが、それだけでは説明できない、というのがCrain & Nakayamaの実験ですね。
親と子供の間の無条件の信頼関係である愛着が子どもの発達に重要な役割を果たしていると書かれていましたが、子どもは愛情を感じることは出来ているのでしょうか。
これは384行目のところ。愛着を感じることができているかどうか、という点については、402行目からのエインズワースの研究が参考になるのではないでしょうか。
最近の発達心理学ではどんな研究をしているのですか?
そういう時は学会誌のタイトルを見たらよいのです。https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jjdp/-char/ja (『発達心理学研究』)
メアリー・エインズワースのストレンジ・シチュエーション法がよく分からなかった。
何がわかりませんでしたか? 教科書の107、108ページには図入りで解説があります。
新生児模倣と遅延模倣の大きな違いや、関係性が分からなかった。
新生児模倣はその場にいる大人の表情を模倣すること、遅延模倣はその場にいないモデルの模倣をすることです。
添付してある動画が英語で喋っていて、私は英語が苦手でして、あまり理解できませんでした。なのでできれば日本語で訳されている動画があれば嬉しいです。
もちろん、日本語の字幕が出せます。右下の吹き出しをクリックしてみてください。
赤ちゃんの頃から日本語と英語の両方で話しかけると子どもがバイリンガルになる、というのは本当ですか?
バイリンガルてそういうものですよね?
わからなかったことは、親の投資が心の理論につながるのでしょうか?
親の投資と心の理論はここの文脈では関係ないと思います。
ヴィゴツキーやエリクソンの研究についてが分からなかった。
ヴィゴツキーについては外言から思考のための内言が生まれるということ、エリクソンは、人間にはそれぞれ乗り越えなければならない発達課題が貼ったう段階ごとにあると主張した (でもそれはあまり科学的な根拠に基づくものではない) という程度の理解でこの段階では大丈夫です。
中間試験は小テストからでますか? 小テストを主にしてたら点数はとれますか?
多分とれます。
2ページ45~、一年母体にとどまり帝王切開で産むという選択肢はあるのか。
早く産まないと死んでしまいます。
5ページ115~、どうして乳児は顔に近い図を好むのか。
顔がヒトにとって重要な社会的刺激だからではないでしょうか。ちょっとトートロジーっぽい説明ですが。
最後の心の理論の発達について、自閉症児、ダウン症児、健常児の3パターンの児童を対象に行なった実験で、結果自閉症児の正答率が著しく低いものであり、自閉症患者の問題のひとつがこの他者の誤った信念を理解できない、心の理論の不在が原因であるというのが理解出来たが、なぜ自閉症患者は心の理論が不在であるのか疑問に思った。自閉症についての症状と原因について調べてみようと感じた。
なぜ、というか、心の理論がないような人のことを自閉症と名付けているんですね。
アカゲザルの実験で、アカゲザルの赤ちゃんは布をまきつけた方を好んでいたが、これだけでは「柔らかい温もりが必要」と言いきれるのかと思った。ただ柔らかくて気持ち良いから好んだだけで、決して「必要」ではないのではないかと思いました。的外れなことを言っていたらすみません。
これはいいコメントですね。それがないとちゃんと育たない、というところまで検討してはじめて「必要」だと思います。
なぜ、ピジン言語からクレオール言語になるのか、いまいちわからなかった。
ピジン言語を話す世代には母語があるが、その子の世代には母語がないからではないでしょうか。自分たちで言語を作り出す必要がある。
スピア=ウォーフ説では、どうして国・地域によって色を指す言葉が違うだけで、色のスペクトルを切り分けるのは言語だと思い立ったのかが分かりませんでした。
「サ」ピア=ウォーフね。でも、いわゆる標準社会科学と言われている多くの分野では、このように、文化によって異なることを見出して、それがどのように社会化の過程で形成されるかを研究しています。これだけではなくて、それはごくふつうの態度なのですが、それがおかしいと最近では議論されているという話です。
親による投資とは、具体的にどのようなことを指しますか。
親にとってコストになる全てのことです。食べ物を与えるとか。
人間には言語本能があるが、母国語が違う人たちの間でその場しのぎで使われる言語をピジン語と言うと理解できた。また、ピジン語を話す人に育てられた2世移⺠が話す言語をクレオール言語というが日本でいう方言やなまりのようなものなのか疑問に思った。
なまりがあっても文法が違うわけではないので、そうではありません。
150行目からの文章で、文化や時代が影響しているとありますが、これは乳児がその時代における美醜をそれなりに理解しているということでしょうか。また理解しているとしたらそれは、遺伝子に乗せられた情報によるものになるのでしょうか。
乳幼児は時代背景によって好みを変えたりはしないと思います。まだ社会化されていないので。
ピアジェの発達段階に関することとして、202行目あたりの、小学校○年生くらいという基準でその能力が身につき、教えることができるというようにな仕組みになるための、裏付けとなる理論は心理学に基づくものだけになるのでしょうか。生物学的とはまた異なることなのでしょうか。
ピアジェの理論は丹念な観察から出てきたもので、生物学的な理論に基づくものではありません。
p9、218行目の領域固有性の意味がよくわからなかった
問題に応じて解決するための道具となるような心をわれわれが持っているという話です。
分からなかったことは、p10の242行から260行のあたりで、ピンカーの主張とサピア=ウォーフ説との違いや、251行から255行のピンカーの反論の内容がよく分かりませんでした。
ピンカーとサピア=ウォーフの主張の違いは、社会化によって色の認識が異なると考えるのが後者で、そうではないと考えるのが前者です。言語によって色の表現は違うかもしれないが、色の知覚は物理現象だから、それによって本質的に異なることはないだろうというのがピンカーの反論です。
質問は、p10-11でピンカーが人間に言語本能があることを確認する方法の例についてで、プランテーションでは単語を並べただけの混合語が使われたとあります。文法はなくとも意思疎通は出来ているので、入植者や農場主の言語を学んだ、言語が生後の経験から形成された、という事にはならないのですか?
最低限の意思疎通ができるだけで、文法がきちんとしていないと複雑な話はできません。例えば全く知らない言語で、単語だけ知っている場合、単語を並び替えるだけで「実はこの前三角関係になってたいへんだったの」みたいな話を説明できますか?
213行目の「ピアジェの主張するような明確な発達段階というものがみられない」と書かれていますが、これはピアジェの発達理論がすべて否定されているということでいいのでしょうか。
「すべて否定」というわけではありませんが、そういう考え方は最近はしない研究者が多いと思います。
前回のリアクションペーパーについて: 私がリアクションペーパーを提出した時間とムードルのホーム画面に記載されているメール配信トラブル発生時間が重なっており、提出したはずのリアクションペーパーが未提出になっていました。Gメールにも提出を確認したというメールは届いており、中西先生にメールしようと思いましたがメールを送ると送れませんでしたという内容のメールが英語で届いて戸惑ってしまいました。どこあてにメールを送ればいいのかを教えてほしいです。
メイルアドレスに間違いがないか確認してください。他の学生からは届いています。前回のリアクションペイパーは確かに提出されていません。6月9日から12日のまでのアクセスログを確認したところ、確かに提出されています。何かの不具合でしょうね。点数はつけておくので安心してください。
スイスのピアジェの研究によるもので、子どもは4つの段階をふんで思考を発達させることがわかりました。また、中心化と脱中心化の説明がとても納得しました。ジョン・ボウルビィの無秩序、無方向型がどのような状態を指すのかが少しわかりにくかったです。
教科書107、108ページの解説も読んでみてください。
質問はどのように新しい世代が元ある言語を発展させて新しい言語を作り出していったのか理解が足りなかったので教えて頂きたいです。
親がピジンを話す次の世代の子どもたちは、自分たちの言語がありません。親世代は母国語を話す相手とのやりとりには困らなかったでしょうけれど、その次の世代はそういう相手もいないわけです。自分たちで言語を作り出す他はなかったのでしょう。
愛着が発達心理学で問題とされていることに驚いたが、ベビーシッターに関する問題などで確かに問題になりそうだとおもった。赤ちゃんが生まれてから最初の内はお母さんの肌に触れて過ごさなければならない、という根拠を今回の授業で知れた。ハーロウさんには感謝している。
別にお母さんじゃなくてもいいのです
356~357行目で,「子供たちは自分たちに内蔵された言語本能に基づき,一定のルールに従って言語を発明しているのである。」とありますが,言語本能は言語 (日本人なら日本語,アメリカ人なら英語) を学び,慣れていくにしたがって,ある程度失われていってしまうのですか。日本人である私が中学生の頃,英語を学ぶのに結構苦戦した記憶があるのでそうなのかなと思いました。それとも単に中学生の頃の私がバカだっただけでしょうか。
第二言語の習得と第一言語の習得とは違いますので、仕方がないのです。
疑問点としては、社会性の発達と新生児の表情の模倣 (例えば新生児が大人の真似をして舌を出す行為) がどう関係するのかが分かりませんでした。
社会的な手がかりに反応するような傾向がもともとあることが社会性の発達につながるということです。
11ページでピジン言語の例が紹介されているが結局は英語ではないのか? と感じた。
文法的に英語ではないのです。
小テストの各回において全体の平均点のばらつきが多いのはなぜだと感じますか?
難易度が若干違うことが影響していると思われます。似たような問題ですが、教材の難易度にばらつきがあるのかもしれません。しかし、おそらく統計的に意味のあるほどの差とも思われません。
中間試験はどんな形で行うんですか
これまでの小テストと同じような形式です。
131からの実験で乳児は魅力的な人と非魅力的な女性のスライドを2枚同時にみるのと同程度の魅力度の女性のスライドを2枚同時に見るのに割り当てられていますが、実験結果ではスライドをみた時間に大差はないように感じました。この2パターンの割り当ては乳児の視覚にはあまり影響がなかったのでしょうか。
時間の差は確かにごくわずかですが、統計的には意味のある差という結果が出ています。
質問なのですが、130行目からの乳児がより魅力的な顔をしている人のスライドを見るという実験結果で、アメリカ人が思う魅力的に見える女性と日本人が思う魅力的に見える女性には差異が生まれてしまうと思うのですが、日本で同じ実験をしてもやはり同じ結果が出てくるのでしょうか?
違う結果が出るという理屈もないので、おそらく同じ結果だと思います。
愛情を注がず育てた赤ん坊はみんな早死にし、愛情たっぷりで育てた赤ん坊は長生きしたという実験を聞いたことがあります。また、米にプラス言葉やマイナス言葉をかけて、腐りやすくなる実験や不味くなる実験も聞いたことがあります。この2つの実験は似ているように感じたのですが、何らかの関係性はありますか?
そのプラス言語、マイナス言語の実験、うそですよ。
p11 281~282 ピンカーが示したピジンの例の二つ目が、何を伝えたいのか?
ビルの高いところに時計と温度計がついている、ということだと思います。
372行目から379行目までの実験結果で結局、同じ動作をするのか舌出しかしないのかどちらなのかがわからなかった。
同じ動作をしたというのがメルツォフらの研究ですが、その結果はあとの追試で舌出しでしか再現されなかった、ということです。
なぜピアジュは子どもを年齢で輪切りにすることは合理的ではないことを考えることができなかったのか。
ピアジェが認知の発達を研究し始めた人だからです。それが間違いかどうかがわかるというのは、その研究が行われて、それが吟味されてはじめて分かるものです。研究というのは蓄積性のあるものだからです。
形式的操作期がよく分からなかった。具体的操作期と比較してどのような点に変化が出るのかが特に分からなかった。
記号が操作できるかどうかです。
乳児に実験をしてデータを取ることを、悪く思う人も世の中にいるのか。
どうでしょう。いるかいないかでいえば、いるでしょうけれど、そんなに多いとは思いません。
394行目のアカゲザルの赤ちゃんの実験で、クロスマザーにもワイヤーマザーにも顔があったのですが、サルの赤ちゃんも人の赤ちゃんと同様に顔の様なものを注視する傾向があるのでしょうか。
サルの赤ちゃんでも顔の認識が生まれつきできるという研究はあります。
お腹に赤ちゃんがいるとき良くない言葉を発すると「お腹の赤ちゃんに聞こえるでしょ」とよく言うと思うのですが、この時の発言は今後に影響するのでしょうか。発言をするようになったら聞こえていたのではなくただの新生児模倣によるものでしょうか。
意味の認識はできないはずですが、お腹のなかにいる間に読み聞かせていた話を生まれたあとに好むという話はあるようです。
分からなかったこと、質問については、ロバート・ファンツの実験についてです、視覚能力が発達してない段階で、乳児が顔に近い図を注視していたのは、目は二つ、口は鼻の下、といった輪郭で人を認識しているからなのでしょうか。
おそらくそうです。人間の顔に近い図形を好むということなので。
形式的操作期には記号を概念でレベルで理解できるとありましたが記号の概念についてよくわかりませんでした
例えば、数学でxとかyなどを使いますね。あれは記号の一種です。
ワイヤーマザーとクロスマザーの実験において、柔らかいぬくもりが必要とのことでした。仮にワイヤーマザーが体温程度に温められており、クロスマザーが体温以下に冷やされていたらワイヤーマザーとクロスマザーどちらを好むのか気になりました。
それは気になりますね。データがないので、僕もどうなるか分かりませんが。
心の理論と自己中心性が同じことに感じました。違いを教えて欲しいです!
相手の視点を取得できるかどうかという点で基本的に同じです。三つ山問題をより厳密に検討できるようにしたのが心の理論の後信念課題と言えるでしょう。
前回は中間まとめ、中間試験ということですが、中間試験というのはかなり大事ですか? また試験は今までの小テストのような出題の仕方ですか?
かなり大事で、同じような出題です。
4〜5ページの内容で、視覚的断崖を用いた実験が、乳児がハイハイをし始めるよりも先に奥行知覚を発達させることが分かり、この研究はもうほとんど行われていないとありますが、奥行知覚がハイハイよりも先に発達するのは何か良くないことがあるんですか?
ハイハイする時期の子はもうみんな奥行き知覚を持っているので、実験してもしょうがないですよ、ということです。
スイスアーミーナイフってなんですか?
ググってください。
この授業で分からなかったことは、204行目の保存の概念の理解の部分で小学校2年生頃に理解できるとあるが、それは本当にその年ごろまで発達していないのかが分からなかった。もう少し幼いころに発達しているのではないかと思った。
それは「分からなかったこと」ではなく、どちらかというと、「納得できなかったこと」ですね。
57行目から60行目にかけてのところで、⼦育て能⼒には遺伝的に生物学的な男女差はないとあるが、本当にそうなのか疑問に思いました。
これも「納得できなかった」ということなんだと思いますが、そう言われても、そうなので……。なんで疑問に思ったのか教えてもらえればもう少し議論ができると思います。
分からなかったことは今回は乳児などの幼い年齢がメインでしたが年を重ねることによって変化が生まれるかどうかということです。
老化という意味で、認知能力が衰えていきますね。
“タイの首長族”では首の長い人が美人であるという価値観があるそうです。授業で取り扱った「顔の左右対称」などが先天的な魅力であるとするならば、先天的な魅力と首長族がわっかに感じているであろう後天的な魅力との2系統があるということなのでしょうか?
先天的な魅力というものはありますが、それは文化による後天的なものによって塗り替えられることがあります。
あと質問でも要望でもありませんが、先週のリアクションペーパーでのエビデンスが存在しないという言動は完全な僕の勉強不足からくる勘違いだったことをここにお詫び申し上げます。
大丈夫です。
ストレンジシチュエーション法を使った実験では、アメリカの乳児の3分の2が問題のない安定型とありました。残りの3分の2は、回避型・アンビバレント型・無秩序型だったということになります。一概には言えませんが、多少なりとも親子間で何かしら愛着に関して問題があったということだと思います。このような実験の対象者はどのように決めるのでしょうか。そして、実験で何かしら問題が見つかりそうな場合、また、見つかった場合、何かしらの対策などは実験者側からされるものなのでしょうか。
実験対象者はいろいろです。広く募集することもあれば、大学付属の保育園などで行うこともあります。問題があった場合でも、心理学者は医者ではありませんので、基本的に何かできるわけではありません。むしろ何もしてはいけません。
中間のまとめ試験はまとめノートか何かを用意しておいた方がよろしいでしょうか。
これまでの資料をしっかり読めばいいと思います。もちろん、これまで小テストで出た内容をまとめておいてもいいと思います。
まず、資料7行目の「ティンバーゲンの4つのなぜ」について調べたのですが、系統発生と個体発生以外の「機構」や「機能」について研究する心理学の領域はありますか?
心理学の多くの領域は、むしろ機構や機能について調べています。これから学ぶ認知心理学や学習心理学の内容を読めば分かりやすいと思います。
次に、117行目のファンツが行った実験で、単色の円を見せるとき赤、白、黄色の3色を選んだ理由が気になりました。白はともかく赤も黄色も暖色系なので、寒色系や中間色、例えば青や緑など他の色を使った同様の実験は過去にあるのでしょうか。
ごめんなさい、分かりません。
さらに、資料138行目の「魅力的な顔」について、145行目で後述されたように左右対称的な顔が健康の象徴として好まれるというのは理解できるが、平均的な顔が魅力的と思われることがよく理解できませんでした。現在生き残っている個体 (ひいてはその個体の遺伝子) のさらに平均を好むことで、生まれた子孫もとびぬけて特異な形質は持ちにくく、少なくとも1世代程度なら生き残りやすいということだろうか? と自分なりには考えてみましたが全く自信がありません。
平均的な顔が好まれるというのは、「偏りがない」ということです。偏りのある顔というのは何らかの問題 (身体的な) がある可能性が高いということではないでしょうか。いろんな人の顔を平均化した画像を作るとたいてい美男美女になります。
ひとり親に育てられた子供と両親に育てられた子供に与える心理的なものの違いとか何かありますか?
ケースによると思います。あまり一般化しないほうがいいタイプの知識かも、という気はします。それが「呪い」になることもありますからね。
レジュメにおいて「人」「ヒト」と区別されていますが具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
これ推敲が十分ではないのですが、ヒトとカタカナ表記している場合は、生物としてのヒトという意味で書いています。いいところに気づきましたね。
質問は、自閉症の者は心の理論の不在があるため、誤った信念が理解できない、つまりは人と自分の違いがわかりにくい者ということでしょうか。
他者も自分と同じような心を持っているということが理解できないといういことです。人と自分の違いというよりは、相手が自分と同じようにそれぞれの立場で考えているのだということが理解できないということです。
なぜヒトは生まれてくるときに無力な状態で生まれてくるにも関わらず、他の野生動物と同じレベルの腕や足をもって生まれてくるのか分からなかった。
「拘らず」ないし「かかわらず」。それは進化の問題です。頭が大きくなりすぎたのです。
国語教育に興味があるのですが、言語発達について知れるわかりやすいおすすめの書籍はありますか。
その分野全く素人なのですが、僕の本棚にはミネルヴァ書房の『よくわかる言語発達』という本くらいしかありません。入門書としてはいいと思います。
教科書p.9 (218) の、「人の心はスイスアーミーナイフのように、領域固有性を持っており、それぞれの領域固有な能力が適応課題の解決という点で合理性を持っている」という部分の、スイスアーミーナイフと領域固有性が分からなかった。
これは教科書ではなくPDF教材ですね。目的に応じた道具 (心) を持っているという話です。
ピアジェの発達理論とグラスを用いた中心化の説明はよく目にするのですが、位置が高いから細いほうのグラスを選ぶというのは一般的なのでしょうか。横に広いほうがたくさん入りそうという考えもありそうだと思うのですが。幅とかさの両方に着目することが一番のメインであって中心化の例は高さでも幅でもどっちでもよいのかどうなのかわからなかったです。
ポイントは両方を勘案するということで、もちろん太さに注目する例もあると思います。
あと今回の授業とは関係ないんですが、最初の方は妥協して授業のレジュメをタブレットやパソコンなどで見て勉強していたけど、最近は紙に印刷して勉強しています。そうしたら明らかに最近のテストの方が出来が良くなりました。パソコンも紙でも同じ資料を見ていることには変わりないのに紙の方が覚えやすい気がします。これも心理学的なことなのでしょうか?
確実なことは言えませんが、紙の方が一覧性に優れ、メモもしやすいので、よいとは思います。心理学ではないかもしれませんが。すぐにめくって他の箇所を参照しやすいですしね。
サリー・アン課題において、どうして自閉症の子の正答率が低かったのか。
こういう課題をクリアできない子を自閉症と言うのです。
分からなかったこととして、ピジン言語は、共通言語のない人間同士がその場しのぎの混合語として使われていたが、そもそも全く知らない言語であるのに自国の言語と混ぜたからと言って相手の考えが伝わるのかが想定もできず気になった。
少なくとも単語レベルでも共通の言葉を知っていれば最低限のことは伝えることはできるでしょう。複雑な話は難しいと思いますけど。
子供の成長にも心理学がかかわっているとは思っていなかったので驚きました
さすがにもう少し丁寧なリアクションペイパ-を書いてもらいたいです。これは読まなくても書けます。
個体発生は系統発生を繰り返すという反復説が生物学において否定されているとあるが、どういう根拠で否定されているのですか。
繰り返さないことがデータで示されているからです。繰り返すことを示すデータは恣意的なものだからです。
現在もピジン語、クレオール語を母語とする人たちはいますか?
ピジンは分かりませんが、クレオールを話す人たちはいますね。
ノーム・チョムスキーの生成文法理論やスティーブン・ピンカーの考えと、エドワード・サピアとベンジャミン・ウォーフによるサピア=ウォーフ説は、どちらの考えも面白く納得しました。実際のところどちらが正しいのかは分かっていますか? また、先生はどうお考えですか?
現在得られている証拠から考えて、言語本能はあると思いますね。僕は進化心理学を研究しているから特にそう思います。
日本人でも、赤子の頃から英語を聞いていたら、ある程度話せるようになるらしいので、どうして自分は近所に外国人が住んでいないのかと少し恨めしいです。
聞くだけだとだめだと思います。勉強したら誰でも話せるようになりますよ。
399,400行目の愛着の研究で、母親とは単に栄養分を供給するだけではなく、柔らかく温かいぬくもりが必要ということは、アカゲザル以外の動物でも同じ結果になるのですか。
動物によると思います。
215~217行目の説明がわかりにくかった。
発達段階という考え方は、ある時期にあらゆる能力ががらりと変わることを含意していますが、能力にはいろいろあるので、少しずつずれるのがふつうではないかということです。
237行の生得的スキーマとは?
生まれつき持っている枠組み。
301行のニカラグアの? 教育とは?
そのままですが、何が分からないのでしょうか?
187行の三つ山問題とはどのような問題ですか?
向かい側に座った子がどういう景色を見ているかを理解できるかどうかということです。
1年時の心理学概論や今履修している知覚・認知心理学の内容も相まって理解しやすい内容でした。また資料の中の「ヒトを他の動物とを分ける重要な特徴の⼀つは⾔語である。(231行)」という文を見たとき,動物の言語を人間が理解できる日が来るといいなと思いました。
ヒト以外の動物には言語はないので、そういう日は来ないと思います。
授業で分からなかったところは全体的に物心がついていない赤子できちんとした実験結果が出るのかという疑問が残りました。
そのために工夫された実験方法をいろいろと考えているわけです。実験方法が稚拙なために分からなかったこともたくさんありますが、日々改善されています。
質問はなかなか小テストが時間以内に溶けないのでどのように勉強すればよいですか?
資料をプリントアウトしてマーカーで印をつけてはどうでしょう。
子供に間違った座り方、または四足歩行で動くと教えれば子供は言うとおりにするのか。
ヒトは4本足で歩くような構造になっていないので無理です。
21行目からの文中の「社会的に望ましい状態を意味するわけではない」の「社会的に望ましい状態」というのは、具体的にはどの様な状態なのかがあまり想像できず分からなかったです。すみません。
加齢に伴って衰えるところが出てくるので、よくなるばかりが発達ではないということです。
9ページの注釈にある普遍文法がわかりませんでした。
言語本能のようなものと考えていいと思います。特定の言語によらない、文法の能力です。赤ちゃんがどこの文化圏で生まれてもそこで話されている言語を習得できるのは普遍文法が頭の中にあるからだと考えます。
なぜ心理学なのに生物学者がたくさん出てくるのか。
大いに関係しているからです。
脱中心化についてがあまり分からなかった。
一つの特徴だけを見るのではなくて、総合的に見られるようになるということです。
知的障害をもっていても視角的断崖実験は同じ結果が出るのでしょうか。
どうでしょう。分かりません。知的障害があっても、奥行き知覚には関係ないと思うのですが。
課題分からなかったところは、エレノア・J・ギブソンとリチャード・D ・ウォークの視覚的断崖の実験で赤ちゃんの成功者が3人だったという結果は少なかったという解釈でいいのでしょうか。対象乳児が36人のなか実際に成功したのは3人なので少ないかなと思ったのですが、乳児の場合一人もできない可能性も子供に比べたらあると思ったので実際のところどうなんでしょうか。
相当少ないよね、くらいしか言えないと思います。だいたいこの手のものには個人差があります。怖がりやかどうかというのは個人差がありますよね。
7ページ183行目から209行目までが理解できなかった
ここはピアジェの発達段階についての説明ですが、何が分からなかったですか?
実験から子どもは本能に基づき言語を発明していくのだから,日本人の親に海外で幼い頃育てられたら自然とバイリンガルになるのだろうかそれとも,これはまた違う話なのだろうか気になった。
海外でといっても、その海外での育て方によると思います。片親が日本語を話さなかったらバイリンガルになるでしょうね。
奥行知覚と高所恐怖症には何か関係があるのでしょうか?
奥行知覚がなければ高所恐怖症にもならないと思います。
来週はテストだけでしょうか? それともテストも授業もあるのでしょうか?
これまでの内容を復習するというのが授業です。あとはテスト。また、次の「知覚心理学」もはじまります。
親による投資をできるだけ引き出したいと意識して考えたことはなかったので葛藤関係のようなことがどこから考え出され、存在するようになったのかが気になった。
個人の意識 (至近要因) はここでは無関係です。
愛着理論が、親と子供の無条件の信頼関係であることはわかったが、進化論的視点を組み込み、愛着を乳児と母親を密接させる機能という文が理解しにくかった。
愛着を形成したほうが生き残りに有利でしょう、という話です。
クレオール言語は現在主にどのような場所で使われているのですか?
例えばアフリカの一部でフランス語起源のクレオールがあるようです。旧植民地にはクレオールがちょくちょく残っていると思います。
リアクションペーパーの自分の点数を見ることはできないのでしょうか?
見られるはずです。まだ採点していないところは見られませんが。
51行目のアロマザリングの、集団成員間で共有というのがわからないです。
みんなで負担するということです。
発達心理学に心理学の要素が入っていないように感じ、どのあたりが心理学なのか理解できませんでした。
今僕は何が心理学かをみなさんに教えています。これも、思いっきり心理学です。
39行目の「真の哺乳類」とは何のことを言っているのか分かりませんでした。
人間以外の他の哺乳類、という程度の意味です。
わからなかったことではないのですが、疑問に思ったことがあります。ページの子供は魅力的な女性の方を注視する傾向があると書いてありますが、そもそも事前に大学生に魅力的な人を選んでもらった (全員白人) という記述に違和感を覚えました。人種差別をしないために最初から白人のみに限定したのであったとしてもその行為自体が差別行為にあたるのではないでしょうか。個人的な考えを聞いてしまい申し訳ありません。
まず白人でやってみて、それが黒人や男性でも得られるかを追試している研究です。白人を対象に実験をすることが差別だというのはちょっと分かりません。最初からいろいろな人種でやると人種の効果 (自分と同じ人種かどうか) なのか魅力度の効果なのか分からなくなるという問題があると思います。
愛着理論について「愛着が子供の発達に重要な役割を果たしている」とあったが、愛着を形成している子と形成してない子では大人になった時も差が出ているのか知りたい。
そう言われていますが、他の効果も様々にあるので、愛着だけでどの程度説明できるかはちょっと分かりません。
疑問に思ったことは人の発達には個人差がありますが、身体的・精神的な障がいを抱える人たちは反抗期や第一・第二成長期に平均よりも遅れが出たりすることはあるのでしょうか。
障害の内容にもよると思いますので、一般的な話はできないのではないでしょうか。精神的な障害があっても第二次性徴はふつうに起こることもあれば遅れる場合もあるでしょう。
わからなかったことは、シラバスの213に書いてあるピアジェの主張するような明確な発達段階は見られないという指摘とありますが、今日までにこの結果を覆した研究者はいるのかどうか気になりました。
たくさんの研究者が崩しています。引用文献に入れるのを忘れていましたが、森口佑介『おさなごころを科学する』(新曜社) あたりがおすすめです。
子供はお母さんや周りのひとの話しているのを聞くから言葉を話せるようになると思っていたけど、話しているのを聞かなくても話せるようになると書いてあって、どういう仕組みなんだ? と疑問に思いました。
話しているのを聞く必要はありますよ。ただ、話しかけることが重要かというとそうではないということです。教えるから話せるようになるということではないということです。
離巣性は何歳までに巣をでれば離巣性になるのですか?
孵化直後です。
日本では女性が育児をするのが当たり前という風習が未だに残っている部分がありますが,世界的に見ると日本は遅れているということになりますか? そもそも他の国にもこのような風習は存在しますか?
もちろん日本だけではないです。日本は遅れている方だとは思いますが。
愛着理論が成り立つのは、実の母親と子供だけですか?
いえ、そんなことはありません。父親でも、義理の母親でも、誰でも。
エリクソンの母はなぜ父親がだれなのかエリクソンに教えなかったのか
すみません、分かりません。
ハリー・ハーロウの実験のところなのですが、人の名前が太字になっていて、実験の名前も無かったです。これは、人の名前を重要視して覚えておくとよいということなのでしょうか。
「ハーロウ」くらいは覚えておいたほうがいいですね。どういう実験をしたかも。小テストでも人名にかかわる問題はよく出ますよね。
どうして鳥類などは生まれる時点で、発達が進んでいるのに人間ほど成長が早くないのか疑問に思いました。
鳥類の成長はヒトより遅いですか? ヒトは何十年も成長にかかりますが。
基本的に分かった。いつも文章がわかりやすいです。
ありがとうございます。
こころの理論は年齢の上昇に伴い正答率も上昇し、一般的な4才未満の子どもは正答できないので、自閉症児は他人との交流が希薄なためこころの理論の獲得が遅れているだけだという心の理論障害仮説の反論があるのですが、それについて17ページの438行目のようなことが言えるとお考えですか。
分かりません。が、自閉症時が他人との交流が希薄だというのは、一般化はできないように思います。かなり社交的なタイプもありますが、心の理論はなかったりします。うちの息子はそういうタイプです。ですが、誤信念課題は文化差もあり、この課題の性質が影響しているということはありそうです。経験的な話ですみませんが、研究が進展していくと明らかになるでしょう。
406の「アメリカの乳幼児の2/3は問題のない安定型」とあるが、日本だとどの分類が多いのか気になった。
成人の愛着スタイルについては研究がいくつか見つかりましたが、子どものものがすぐに見つかりそうにないです。すみません。
言語の生得性とは、生まれる前から言語というものが必要なものであるために備わっているのか、それとも、生まれた時から「言語」に限らず、物事を構造的に捉える、規則性を見つけ出せることが出来る能力が備わっているのかが分からなかったです。言語の構造が生得性のものであれば、言語によって構造が違うため、生得性であるという考えに納得できませんでした。
そこで「普遍文法」というものが考えられています。赤ん坊はどこの国で生まれても、その国で話されている言語を習得できます。
「美しさに対する評価は社会的に構築されるものではなく、進化・適応的な起源を持っており、乳児期よりそうした刺激に対する好みを発達させていると考えることが妥当だろう。とはいえ、もちろんこの知⾒は美醜に関する判断が⽂化や時代によって異なることを否定はしない。」という部分で、人間が誕生してから常に一定の美醜の基準があるのか、それとも時代ごとに遺伝子に美醜の基準が上書きされているのか疑問に思った。
両方あると思います。左右対象、平均顔が好まれるという一般的なものもあるし、文化的な基準もあるでしょう。
384行目の「無条件の信頼関係である愛着」の無条件の意味がよく分からなかった。
「いうことをきいてくれるから」とかそういう意味ではなく、ということです。
63行目の葛藤関係は、一人っ子の場合はどうなるのかが、知りたいです。
構造的には同じです。親には次の子どもを産むか生まないかという葛藤があります。一人っ子というのは結果なので。
分からなかったことと質問:63行の葛藤関係は主に何ですか?
親は次の子どもを作りたい、子どもは自分に100%投資してもらいたい、という葛藤です。