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浮気性を抑制するホルモン

少し古い記事で恐縮だが、「浮気性の夫に「バソプレッシン」をどうぞ」を読んでほしい。ハタネズミの浮気性がバソプレッシンというホルモンによって左右されるという内容だ。バソプレッシンは社会記憶と関係していると言われている。バソプレッシン受容体をたくさん持っているプレイリーハタネズミは、性行為をした相手をよく覚えているということが分かっている。

“マイホームパパ”のプレイリーハタネズミは、バソプレッシン受容体をたくさん持っているため、性行為をした相手をよく覚えている。そして、その相手が再び目の前に出てきた際には、「この娘としたんだ」という深い感慨を持つにちがいない (山元, 2006)。

しかも、山元によれば、ヒトのバソプレッシン受容体の多少には個人差がある。この個人差は遺伝子多型であり、生まれつき遺伝的な個人差があるということである。さらに、この遺伝子多型は自閉症のリスクとも関係するという。つまり、生まれつき浮気性な男とそうでない男が存在するということだ。結婚前に相手のバソプレッシン受容体遺伝子の遺伝子多型を調べることが当たり前になったら、どうしよう?

山元大輔  (2006).  心と遺伝子 中公新書クラレ

インターネット上で使ってはいけない文字 (メモ)

1. JIS X 0201のカタカナ

いわゆる「半角カナ」。多くの環境では通常のカタカナの半分の幅で表示されるが、かならずしもそうではない。それは、プロポーショナルフォントの例を考えれば理解できる。通常電子メイルで用いられる符号化形式であるISO-2022-JPにはJIS X 0201カタカナは含まれていないので、使ってはいけない。なお、「カタカナ」ではないが、「・」やかぎ括弧、「。」なども含まれる。これらのいわゆる「半角」のものは使ってはいけない。電子メイル以外でも使ってはいけない。例えば、1バイトの半角カナが2つ連続している場合、2バイトの漢字の該当するコードと見分けがつかなくなる場合などがある。これは単なるマナーの問題ではない。

なぜ半角カナは嫌われるのか(メモ)

とくに2chなどのWeb上で最近多用されているが、すべての環境で文字化けしないとは言えないから決して使ってはいけない。

2. ローマ数字・丸付き数字・単位記号 (キロメートルなど) など

JIS X 0208をベースにした「マイクロソフト標準キャラクタセット」で規定されているが、Windows環境以外では文字化けする可能性が高い。一文字分の大きさで「キログラム」などを表現している文字もこれに含む。ローマ数字は、I, II, III, IV などで表現すればよい。Macでこれらを表示できないことは有名だが、Macが悪いのではない。そういう文字をインターネット上で使っているボケな人が悪い。

3. 「﨑」「髙」「德」など

例えば「髙」(はしごの高) など。NEC選定IBM拡張文字やIBM拡張文字に含まれる。Macで表示できないという機種依存の問題だけでなく、Shift_JIS以外では文字化けするという文字コード依存の問題がある。しかも、これらは「機種依存文字」であるということに気づきにくいので厄介だ。€‚

4. 携帯電話等で用いられる絵文字­—

docomo、SoftBank、au等で用いられる絵文字は各携帯電話会社が「勝手に」使っている機種依存文字なので、使ってはいけない。各携帯会社間のやりとりでは絵文字を相互に変換して「それらしく」表示されるように工夫されているが、通常のインターネットメイルでは文字化けする。iPhoneでも文字化けする。こんなものを普及させた携帯電話会社は罪深い。€‚

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ユビキタス万歳

「ユビキタス」とは、もともとラテン語で「神はあまねく存在する」という意味だったそうだが、現代では「いつでも、どこでも、だれでも」アクセス可能なインターフェイスのことを意味する。具体的には、どこでもインターネット回線が使えたり、いつでも必要なデータを取り出せたりする事態のことだ。
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Mac OS X (10.5.5) のファイルシステム

学部時代に漢字Talk 7.5 (多分) が載っているPower Macintosh 6200を使って電子メイルのやりとりをしたのが、最初のインターネットメイルとの出会いだったと思う (あるいは、最初はMac Quadraからtelnetでメイルのやりとりをしたのだったか? もしかして、Windows 3.1だったかもしれないし、Unixのワークステーションだったかもしれない)。
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Apple Store, Sapporo (続き)

さて、バックアップデータが消去されてしまったことに気づいたが、スケジュールや連絡先 (連絡先については大事なものは何一つない。docomoの携帯で基本的に管理しているから) についてはMobileMeでover the airなので、心配ない。ネットワーク上にデータがあり、勝手に空からデータが新しいiPhoneにもやってくるからだ。困ったのがメイルアカウントの情報。これを再設定するのは面倒くさい。それと、SMSの内容。ソフトバンク同士ならiPhoneの優れたインターフェースを利用してショートメイルのやり取りができるので、結構活用していたのだ。これが消えると寂しい (といいつつ、やり取りしていた相手は札幌在住のM君だけだ)。
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難題

大学の教員をやっているとマスコミからコメントを求められることがある。向こうは心理学の専門家でもないし、心理学者がどういう存在かということを知らないので、(特に社会心理学者は!) 何でも屋的な存在として取材要請をしてくる。学内の総合企画課という広報担当の部署がこの手の取材依頼の取り次ぎをすることになっていて、そこからはいつも難題が舞い込んでくる。
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Apple Store, Sapporo

日曜は午前中のセッションに出た後、北大のY君と共同研究の打ち合わせをするまでの間、大通りにあるApple Store, Sapporoへ。僕が札幌でぶいぶい言わせていた (実際はひいひい言っていることの方が多かった) 頃は丸善札幌店だったところだ。丸善札幌店といえば、やはり4階の紳士洋品売り場が外せない。値札の桁が1つ違うステッキや上品な帽子など、紳士の必需品が一通り揃う。地下でモンブランのマイスターシュテュックでも買えばすてきな紳士の完成だ。しかし、残念ながら丸善の洋品コーナーで身なりを整える層は多分もう絶滅危惧種だろうし、万年筆なんてもう誰も使っていない (それにどうでもいいが、モンブランのWebサイトは重すぎてだめだ。リンクしてやらない)。以前は広島にも丸善があったようだが、僕が広島デビューを果たした頃には既に撤退済みであった。丸善のある街に住みたいものだ。
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大物は若い頃から大物なのだ

日本心理学会の大会は金曜日の朝からはじまる。はじめから出るためには木曜に広島を出る必要があるけれど、直行便はJALが1便、ANAが1便の計2便しかない。しかも、木曜日は午後から教授会 (残念なことに本学を含む多くの大学では、教授だけではなく、僕のような准教授や講師といったより下っ端の教員もこの不毛な会議に出席する義務がある。僕みたいなのが出席するのは畏れ多いので、参加資格を「教授」以上にしていただきたいのだが、いかがなものか)、教授会の後のFD研修会 (Faculty Developmentの略。学部の教育改善に関する研修会)、さらに研究科委員会をこなした後に出発する必要があった。
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日本心理学会第72回大会 (於北大)

明日から北大で日本心理学会第72回大会が開催される。「日本心理学会」はもちろん、日本で最も権威ある心理学の学会なのだが、一度も発表をしたことがない。今回も発表はない。発表が基本的にポスターというのが気に入らないということと、社会心理学者の多くは発表を日本社会心理学会や日本グループ・ダイナミックス学会で行っているということがその理由 (そんなことを言うならう小講演をやればいいのだが)。

基礎系の人が僕の発表を聴いておもしろがるとは思えないし、僕が知覚心理学や臨床心理学の話を聴いてその意義を理解できるとは思えない。
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