さて、バックアップデータが消去されてしまったことに気づいたが、スケジュールや連絡先 (連絡先については大事なものは何一つない。docomoの携帯で基本的に管理しているから) についてはMobileMeでover the airなので、心配ない。ネットワーク上にデータがあり、勝手に空からデータが新しいiPhoneにもやってくるからだ。困ったのがメイルアカウントの情報。これを再設定するのは面倒くさい。それと、SMSの内容。ソフトバンク同士ならiPhoneの優れたインターフェースを利用してショートメイルのやり取りができるので、結構活用していたのだ。これが消えると寂しい (といいつつ、やり取りしていた相手は札幌在住のM君だけだ)。
ということで、出張に持ってきたThinkPad X61 (Windows Vista Ultimate) から古いバックアップデータを吸い出せないか悪戦苦闘。過去の一時点に戻せるという機能 (「復元」だったかな?) があるのだが、これがことごとく失敗。フォルダ単位での復元もまったくうまくいかない。どうやらきちんとデータが保存されていないようだ。この機能は全く訳にたたないので、決して当てにしてはいけない。夜中にホテルにM君を呼び出し、いろいろいじってもらうも、やはりだめ。彼でだめならあきらめるしかあるまい。そのままホテルのロビーにあったPCよりApple Store, SapporoのGenius Barを予約。明日の11時、広島に帰る前になんとか予約を取れた。
さて、翌日。月曜の朝、札幌駅地下のアートコーヒーでまずいコーヒーを3杯おかわりしたところで10時になった。Apple Storeの開店時間。すぐに電話し、昨日回収されたiPhoneがまだあるかどうか問い合わせる。「かくかくしかじかの事情で交換してもらった」というと「中西様ですね」と即答。「夕方には回収される予定ですが、まだあります」とのこと。ああ、人生数回目の (その存在を信じたこともない) 神への感謝!
11時にApple Storeにおもむき復旧を試みる。Genius (Genius Barで働く店員はこう呼ばれる。今回の経験で、彼らはまさにgeniusだと思ったよ) は、「古いiPhoneをThinkPadで同期するよりは、購入時の状態に戻す、というオプションを選択したほうがよい。その際にバックアップするかどうかを訊いてくるはずだから、そこでバックアップをしよう」と提案する。そのとおりにする。
かなりの時間がかかったが、なんとかデータが復旧できた! すばらしい。無線LANやメイルアカウントのパスワードは初期化される (送信メイルサーバのパスワードも初期化されるので、注意) のだが、正しいパスワードを入れると送受信は問題なし。SMSに書いたつまらないメッセージも残っている。札幌で撮った写真も元通り。ああ、助かった。これで気持ちよく広島に戻れる。Geniusに感謝しつつ、快速エアポートで新千歳空港へ。札幌を離れるときはいつも寂しいなあ。
広島にもApple Storeができたらいいのに!