場面想定法実験で、男性は相手の女性が魅力的なほうがより協力するが、女性はそれほど魅力度によって差をつけないという結果が得られた。
PDゲームの利得行列の金額を複雑にすると、協力者は相手プレイヤーの利得をよりよく見るようになる (社会的ヒューリスティックスモードにならないので) という話。正直理屈がよくわからなかったので今度教えてもらいたい。
Nakagawa, T., Nakao, H., Tamura, K., Matsumoto, N., & Matsugi, T. (2017). Violence and warfare in prehistoric Japan. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8 (1). 8-11. doi: 10.5178/lebs.2017.55
日本の考古学データから、弥生時代の方が縄文時代よりも暴力による死亡率が高いことが分かった。これはBowlesのparochial altruism modelではなく、subsistence modelを支持するものである。
クラウドソーシングを使った実験3件。直接互恵で親切にしてくれた人にはその人が第三者に対して不親切にしていたという評判情報があっても親切を返す傾向にあるというパタンが繰り返し示された。
後期は日本語でも英語でもいいと伝えたら、先週から2週続いて2名のうち1名が英語論文を発表している。
プライドと社会的地位が暗黙に関連している (高い地位の人はプライドが高い、という暗黙裡の関連) ことについてIATを使って日本人参加者で確認した実験研究 (実験は4つ)。Shariff & Tracy (2009) の追試。Nが少ないが、オリジナルの研究を見るとこそもそも効果量はとても大きい。
民族誌データから、戦争の頻度は男性の少なさと正の相関をしたが、レイプや妻の殴打の頻度と戦争の頻度とは相関しなかった。つまり、暴力文化仮説は支持されなかった。
既出。
Tamura, K. (2014). Homogamy for birthplaces and cultural diversity. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 5 (1), 1-4. doi: 10.5178/lebs.2014.27
1967年の婚姻データから、同類婚 (homogamy) 傾向は様々な県の出身者から構成される県では低いことが示された (時間切れのため、よく分からない箇所あり)。
本日行った「進化心理学」の試験結果は、100点満点で平均58.83点 (標準偏差11.90点) でした。これとMoodle上での課題、実験参加ボーナスなどを入れて成績を付けます (問い合わせには応じられません)。
なお、出席率は平均80.25%で、出席率と期末試験の得点との相関係数はr=.36でした。以下に期末試験得点のヒストグラム、出席率と期末試験得点との散布図を載せます。
期末試験得点のヒストグラム
期末試験得点 (score) と出席率 (attendance) の散布図
Niwa, Y., Hiraishi, K., & Oda, R. (2011). A mirror has no effect on giving in the dictator game. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 2 (1), 16-19.doi: 10.5178/lebs.2011.13
独裁者ゲームを鏡があるところでやってもないところでやっても差はなかった、という論文。700円のうち統制条件では239.3円、鏡条件では248.1円で、若干の差はあるが、有意差はなし。
Ohtsubo, Y. & Tamada, S. (2016). Social Attention Promotes Partner Intimacy. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 7 (1), 21-24. doi: 10.5178/lebs.2016.45
相手から注目されていると思うと、その相手への親密さが増すということを示した論文。参加者が書いたエッセーを第三者が2つの条件 (low attention / high attention) で読む。high attentionの指示で読んだ方が「相手に注目している (相手の書いたことをよく覚えている)」という条件になる。
広島修道大学での担当科目や社会心理学・人間行動進化学関係の記事を掲載するウェブログ