学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。この日は真珠湾攻撃の日でもあり、ジョン・レノンの命日でもある。更新が1週間ほど遅れてしまった。申し訳ない。
「進化と人間行動2009」の感想
うっかり先々週の分を書くのを忘れていた。明日が授業なので、先週の分を書かなきゃと思って、12月8日の分さえまだできていないのに気づいてしまった。PDFも最新のものがちゃんとアップロードできていないと思う。今日はこれからゼミ生と忘年会なので、帰ってきて元気だったらやります……。
イーラン
E-Learningの略称は「イーラン」ではないと思う。「淫乱」みたいでなんかいやだ。学生はよく「先生! イーランにログインできません!」とか言ってくるのだが、先日、某教務課で某教務部長が「あのイーランについてですが」と話しているのを聴いてしまった。
Darwin Year 2009
今年はチャールズ・ダーウィンが生誕してから100年、『種の起源』が発行されてから50年というダーウィン・イヤーだ。そんな年に開催された日本人間行動進化学会 (HBES-J) の懇親会で出た来たのが、九大の橋彌さん愛蔵の”The Origin of Species” (第6版: 1872年出版のもの)。橋彌さんが「みんなでサインしよう!」と太っ腹なことをおっしゃるので、遠慮なくサインさせていただいた。実はサインをする前にちょっとびびっていたのだが、長谷川眞理子先生にどんと背中を押されて書いちゃった。
「心の社会性」講演ヴィデオ: 亀田達也 (北海道大学大学院文学研究科教授)
昨日 (2009年12月13日) 行われた【大学サイエンスフェスタ】心の社会性 亀田達也 (北海道大学文学研究科・教授)の講演が見られる。僕の元指導教官ながら、実に話がおもしろい。心理学専攻の学生諸君は必ず見ておくように!
なぜわれわれ人間には心があるのか、小学生にでも分かるように講演。抱かれてもいいとまでは思わないが、改めて聴くと亀田先生の声は非常に放送向きだなあという印象。
Snow LeopardのMail.app文字化け問題
今日は文字化けで同僚の先生方に迷惑をかけてしまった。文字化けしたのは2件のメイル。いずれも、他の人によって送信されたメイルをreplyした僕のメイルが文字化けしていた。そのうちひとつは職員さんによって送信されたいわゆる「丸付き数字」 (unicodeでU+2460、U+2461) を含むメイルであり、これは化けてもおかしくない (うちの大学は教職員にもっとまともなメイル送信についての教育を行うべきだ)。とはいえ、その部分は削除して送信したのだが、返信を選択した時点でMail.appがUTF-8として送信すべきと解釈してしまっていたらしい。
もうひとつはもっとやっかいなものだった。見た目では、僕が返信した対象のメイルにはおかしな文字は見当たらない。文字コードを表示させてやっと気づいた。返信対象のメイルにはUTF-8でU+FF5EのFULL WIDTH TILDEが含まれていた。実際にはWAVE DASH (波ダッシュ) として入力されたであろうその文字は、Snow LeopardのMail.appのタコな仕様により、FULL WIDTH TILDE (ティルデ) として解釈されたようだ。正しい実装は、U+FF5E (ティルデ) ではなく、U+301C (波ダッシュ) とするべきだろう。U+FF5EのFULL WIDTH TILDEはISO2022-JPでは変換先が存在しないので、メイル全文がUTF-8になってしまった (そのくせ、Mail.appのエンコードでUTF-8を選択しても文字化けは解消しない)。
こういう問題は、ユーザーレヴェルではどう対応するべきだろうか? 「〜」のように見える文字があったら、メイルは「新規メッセージ」として送信すべき?
「進化と人間行動2009」の感想 (1 Dec, 2009)
学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。なんとか今日の授業開始前に間に合った!
「進化と人間行動2009」の感想 (24 Nov, 2009)
学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。
Google wave
いま、Google waveがアツい。なんてことはない、Googleが始めたチャットルームみたいなものだが、入力過程までリアルタイムで表示されるので、「君最近太ったよね」とか書いちゃって、やべ、やっぱり消しとこう……と思っても、もう遅い。Google Mapを貼付けられたりもする。
で、さっそく友人をinviteして遊んでいるわけだが、特におもしろいのが自動翻訳機能。日本語で書いたものをリアルタイムに英語とかドイツ語とかイタリア語とかベラルーシ語に変換してくれる。もちろん、翻訳は全然まともじゃないが、僕が嘘を見抜く機能は搭載しているようだ。
残念ながら方言を翻訳する機能はついていない。「米をうるかす」で翻訳すると、”Residue can the United States.” 確かに「米」だけどさ……。
「大学院教育」を考える
今日、夕食を頂いているとき、ぷつんとボタンが飛んだ。見ると、ズボンのボタンだった……。最近は頭頂部が次第に薄くなり、大学院生時代よりも10kgほど肥えたこの身体はすっかりおじさんだ。ところが心は大学生時代とあまり変わらない (成長していない)。プロペシアは保険が利かないから高いし、今日院生に勧められた塗り薬……あれ、なんだっけ……忘れちゃった。見てたら、書いてください……I君。まあ、そのなんとかと言う塗り薬なら保険が利くようなので、かかりつけの皮膚科医に出してもらおうかと思った次第。本格的にハゲては遅いのだ。ハゲは別に嫌いではないけけど、イタリア人みたいなセクシーなハゲになるのは極めて難しい (ステレオタイプ)。セクシーなハゲならむしろばっちこいなのだが。
こんな話を書きたいのではなかった。ビールを飲んで酔っぱらって語るような内容ではないのだが、「大学院教育」について考えてみようと思ったのだった。僕自身は北大の行動システム科学講座 (社会心理学研究室) で理想的な「大学院教育」を受けたと思っている。あの講座の教育は全く系統的ではなかったし、いわゆる「座学」によって教わることはほとんどなかったけれど、研究者として「使える」人材を育てることには実によく成功している。副作用としては、知識が足りない。北大の院生は学会でのプレゼンはよいけれど、ものを知らない。「お勉強」は各自の自助努力に任せられているからだが、実験で忙しくてお勉強にそれほど時間が割けなかったのだ (というのは言い訳で、勉強をしているひとはちゃんとしている)。だから、北大の社会心理を出たひとはたいてい海外に行って勉強をする。僕は海外に出る前に就職が決まってしまった (これはかなりの幸運だが) ので、未だに勉強が足りない。
かくいう僕も、この大学では大学院教員の一翼を担わせていただいているのだが、いわゆるふつうの「授業」を大学院時代にほとんど受けなかったこともあり、どうしたらよいのかよく分からない。大学院での授業は修士時代からほとんどがリサーチミーティングであったからだ。研究を進める上では極めて効率的なこのシステムは、基本的にスタッフの専門が非常に近いからこそ実現可能なやり方だ。「院ゼミ」は毎週全教官が参加して行われる。つまり、講座の全スタッフが基本的にすべての院生の研究内容を把握しているのだ。これは、よほど分野の近い教官が集まっていなければ実現できないシステムである。今担当している授業の履修者はI君一人だけで、一緒に研究をさせていただいている (つまり、毎週リサーチミーティング) ので、あまり問題はないのだが、履修者が複数になった場合、僕はいったい院生に対して何を提供できるのだろうか。
課題をあまりに多くするとその院生の研究の進展に邪魔をするのではないかと思ったり、その院生の指導教員の研究指導とズレがあったらどうしようかと思ったり、といろいろ悩む。あるいは、定員を全く満たしていないうちの大学院をなんとかしなければならないのではないかとか、下手に学生を進学させてしまうと、その学生の将来に責任を持たなければならないのではないかとうじうじ考えてしまう。いずれにしても進学希望の学生が出てこないことにはどうしようもないわけだが、進学させることが彼/彼女のためになるのかどうかとかそういうことを考えるとまた迷ってしまう。とはいえ、うちの大学に来て6年になるので、そろそろうちのゼミからも進学者を出したいなとも思う。誰か進学したい人いない?