学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。
どう考えても数学的な考え方で導きだされた答えの方が現実におこりうる可能性が高いとは思えません。
そのくらい、ヒューリスティックスは強力ということだ。
例えば第一印象で性格悪そうとか信用できな感じと一度思ってしまったら、その後とても仲良くなり第一印象がちがっていたと分かっても、一度脳にインプットされたものなので大切な場面でイマイチ信用でいない、とか。(これが係留効果と関係があるのか、という質問)
ふつう、そういった研究は「係留効果」の文脈ではなく、対人認知の印象形成という文脈でなされることが多い。第一印象はその後の判断に大きな影響を与えることが分かっており、そういう意味で「係留」の効果はある。社会心理学の概念はいい加減なところがあって、「係留効果と第一印象の優位性に関する問題はどう関連するのか」などといったトピック間の問題が扱われることはあまりない。
ベイズの定理は集中講義でやる内容と似ているのでしょうか?
多分、今回の集中講義では (少なくとも中心的な問題としては) 扱われないと思うが……。
認知的不協和が1年の時からいまいち分かりません。
どこらへんが難しいかな? 「タバコは身体に悪い」という認知と「自分はスモーカーだ」という認知は相性が悪い (不協和だ) から、「タバコはストレス解消の効果がある」と信じ込んで、この不協和を解消するという話なら分かるかなー?
認知的不協和の例で、1ドルで嘘をつかされた人は実験をおもしろいと思いこもうとしているんですか? それともおもしろかったと思いこんでしまったんですか?
「思い込もうとする」のが自覚的か無意識かという話だと思うが、必ずしも意識している必要はないと思う。そういう意味で後者かな。
ビデオの問題もぜんぶひっかかってしまい、なんか嫌だった。
こういうひとが、歓迎すべき実験参加者。
私はアルゴリズム体操全部踊れますよ。
授業内容についてもなんか書いてよ!
係留効果などで間違った選択をする可能性が高くなるのを訓練などで治すことができるとビデオで言っていましたが、具体的に何をすれば治すことができるのですか?
係留効果については、知識を豊富にすれば影響を受けないようにできるだろう。でも、完全にそういった影響を取り除く事はできないし、そういうことは逆におかしなこととも思う。歪んだ判断にはそれなりの意味があるので。