今回は性格心理学 (パーソナリティ心理学と言う人の方が最近は多いかもしれない)。小テストの平均点は72.72点 (246名)。いつもより点数が低いが分布はちょうどいい感じ。
ファルコナーの公式の2の部分はどういう理由なのかわかりません。
一卵性双生児の相関係数rmzがh2+c2で計算されるので、そこから算出するとその2が出てきます。詳しくは引用文献にも挙げられている安藤寿康『心はどのように遺伝するか』p.82以降をご覧ください。図書館にも入っているかと思います (今は非対面授業期間なので行きにくいですけどね……)。
赤字で書かれているURLに関してですが、リンクにとんでも、あなた自身をこのコースに登録できません。と書かれており、どのようにすれば良いか分かりませんでした。2点欲しかったです……
それは申し訳なかったです。ちょっとした問題があって一時期できない時間帯があったのですが、その後直してできるようにしたのです (こういうことはぜんぶ「アナウンスメント」の箇所に書いてあります)。
ブライアン・リトルさんの話しは、初めに聞く人達の心をつかみ、そこから訴えてられる内容がありとても入りやすかった。最後の和訳が見れなかったのは残念だった……(是非知りたい)。
ここからスクリプトを全部読むことができます。もう一度見てみてください。
エルンスト・クレッチマーは、(1888–1864) ←1964でしょうか。大変失礼ですが、先生の誤字を見つけるとウキウキとしてしまうのは私だけでしょうか。いや、私みたいなロクでもない勉強のしない奴がたまたま見つけたら、同じようになるはずです (大変失礼しました)。
どうもありがとう、その勢いで見つけてもらえるとこちらもたいへん助かります!
血液型の性格は信じていいとわかりました
そんなことは書いていないので、もう一度93行目から読んでみましょう。「血液型性格判断は、統計的に血液型による差がほとんど得られないという意味で有用でない、というのが心理学的な常識だが、『少数の類型に分けている』から間違いだというわけではない」の文を5回読んでみてください。
人間の性格を判断する方法として考えられたビッグファイブやFFQPなどの考え方があり、ある程度の人間の性格は5種類の因子で判断できることに興味を持ちました。今回の授業のテストのような軽い計算問題がある場合はもう少しテスト時間を長くしてほしいです。考える時間が足りません。
難易度調整は時間で行っており、今回は分布も平均もちょうどいい塩梅だったと思います。よく勉強している学生は計算以外の問題はすぐに分かるので、計算問題に時間をかけることができるのです。時間を長くしたら勉強しようがしまいが点数が変わらなくなります。
逆に、人格係数についてはあまり理解できなかった。
これは、性格と行動の関連性がそれほど強くない、という意味で、低い相関係数 (.30程度) をミシェルがそう呼んだのです。
以前、概論で、ひとえに一貫性と言っても、ある時点で見られた人の行動や反応が、その後、別の時点においても安定してみられるかという継時的安定性、さまざまな異なる状況下である人の行動や反応が同じように安定してみられるかという通状況的一貫性、個人の行動は状況的な要因には影響されず、常に一定のパターンを示す絶対的一貫性、個人の行動は状況によってある程度変化しうるが、個人間の相対的位置づけ (順位) は変わらず一貫する相対的一貫性、ある状況と行動の間には安定したパターンが見られ、状況の違いによって行動が異なるとしても全体的なパターンが安定しているならば一貫性があると考える首尾一貫性など、様々なものがあることを思い出しました。復讐の意味も兼ねて、書いてみました。
よく勉強していてすばらしいです。これは研究法の信頼性と似たような話ですね。
性格は気質を中心とし、その周りに狭義、習慣的、役割の順にあることがわかった。この内容で質問なんですが、他人に見えている自分の性格は、性格の概念図で言う1番外側にある役割性格なのでしょうか。それとも全部ですか? 例えばクラスメイトが突然キャラ変することがありますが、さすがに気質まで変えることは出来ない気がしたので、他人に見える性格とは図で言う外側から順かなぁと……。
そうです。気質が見えることもありますが、「キャラ」が変わる、としたら、役割性格でしょうね。
自由参加の研究に参加してみたかったのですが、アクセスができなかったので残念でした。1年生の時に登録を済ませているのですが、メールが届かずログインが出来ない場合は参加対象にはならないのでしょうか?
ログインができない場合はメイルアドレスの登録が間違えている可能性があります。そういう場合は僕に直接メイルで問い合わせてください。こういうことがあったら対応するので、必ず悩まず、僕に聞いてください。絶対無視したりしないので、よろしくお願いします。
授業と全く関係ないですが、課題レポートでWikipediaを参考文献にすることは先生的に許せますか? 裏が取れている情報は使ってもいいという教授もいたので気になりました。
Wikipediaは使い方次第と思います。Wikipediaにこう書いてあった、という形で引用するのはなんの問題もありません。ただ、そこに書かれてある内容は何かを引用した孫引きの内容なので、それが本当にそう言われているかは、もとの引用元を確認する必要があります。Wikipediaだからだめ、なんてことはないです。
「人の性格が4つに分けれるわけない」という批判には正直納得できる部分こそあるが、であればいったいどのくらいの数で人の性格を分類するのが一番批判は少なくなる (どんな数に設定しようとも必ず批判は発生すると考えたため) のか気になった。先生は人の性格の分類をするのであれば、どのくらいの数で分類すれば批判派が少なくなると考えますか? 先生の考えを教えて頂けると嬉しいです。
そこに答えはないのです。日本人の性格を分けるのに1億2千通り、人口の数だけ類型を作れば全員をうまく説明できます。でも、そんなの意味ないですよね。2つだとどうでしょう。わかりやすいですね。内向的な人と外向的な人みたいな感じです。でも、それだけでは人の性格を十分に記述できない場合もあるでしょう。つまり、どのくらいの数にするかはなんのためのその類型を使うかによります。一応、ビッグファイブといって、われわれ人間は他の人を5つの特性から見ているようだ、という理論がありますが、これは類型論ではないので、その5つの特性のそれぞれの程度に応じて人を見るということですね。
オールポートの特性論について、共通特性という言葉に疑問を感じた。共通しているのであるのであればそれは、特性とは言えないのではないかと感じたからである。「量的な違いによって個人差を記述できる共通特性」とあるが、これも同様に個人の特性にあたるのではないかと感じ、理解が難しかった。
これは、誰でもその特性は持っているが、その程度が異なる、ということです。「明るさ」みたいなものは誰でも持っているが、それがすごく低い人からすごく高い人までいる。
性格は個人の内部の話だと思われがちだがそうではないことがわかった。
じゃあどういうことなのか、というところまで書いて初めてよい点数のリアクションペイパーになるのだ!
生まれつきとか遺伝がみたいなのはよく言いがちだけど、表面的な特徴は環境でいくらでも左右できるんだろうなあ、と思った。今回のレジュメでも何度か登場していたトートロジーという単語、先生のツイート内でも時々見られると思うのですが、この単語は心理学ではよく使われる単語なのでしょうか。
心理学では言う人と言わない人に分かれます。みんなが言うわけではなく、むしろトートロジー心理学をやっている人の方が多いので、僕はそれを内部批判として使っています。今後も、Twitterの方でもよろしくお願いします。
ドイツのフランツ・ヨーゼフ・ガルによって骨相学がひろがり。頭蓋骨によって性格が変わることに今回の授業です驚きました!
どうした。そんなに驚かなくてもいいぞ。
ユングの向性理論は人を内向性、外向性に分けているということがわかった。私は一人で旅行に行ったり、一人の時間が好きなのですが、対人関係も得意にしてます。私は内向性、外向性どちらの人間なのでしょうか? 来週は中間テストがありますがどういう対策をすればいいでしょうか。いままでの内容を復習してわからない箇所を復習しておく感じで大丈夫でしょうか?
あなたが内向的な人かどうかは一通り質問紙に回答してもらわないとなんとも言えない。このリアクションペイパーの内容から分かるようなものではないのだ。中間試験で重要なのは、ちゃんと時間内にやってきてやること。あとはこれまでのPDFファイルを全部読み直しておいて、これまで受験した小テストで間違えたところを見直しておいてください。がんばって。こんなこと覚えても意味ないよな、と思うかもしれないけれど、こういう意味がない思われる知識の集合が教養なのです。しっかり勉強すれば将来知的マウントが可能になります。
性格心理学の歴史がどのように歩んできたかが分かった。
歴史は歩むのだろうか。それはそうとして、どう歩んできたかまで書いて初めてリアクションペイパーと言える。
性格が外に現れている行動だという定義をしていた部分で、パーソナリティの定義「個人の内部で」とされていたのもあって、すこし難しかった。
ああ、これは、そうなんです。その定義の「内部で」も、結局外から観察可能なものに限られる、という心理学者のダブルスタンダードなのです。いいところに気づきました。よく読まないとこういうふうなコメントはできない。
生まれか育ちか問題でのファルコナーの公式は、一卵性双生児の相関係数と二卵性双生児の相関係数の差をとることで共有環境の寄与率を排除し、遺伝率を獲得できる。ガバガバな公式かと思ったがそうではなかった。賢い人の発想からできた賢い公式だった。
ちょっと笑いました。
中間テストはなるべく問題数を減らしてほしい。後でテストを見返す時に間違えた所の答えが載っていない所があるので、乗せて欲しい。後で勉強したい時に調べても分からないことがある。
中間テストは問題数めっちゃ多いです。絶対減らしません! 答えは必ず載っていると思うのですが、例えばどの問題が載っていないか教えてもらうことはできますか? 必ず答えは公開するようにしてあるので、何かの不具合かもしれません。気になります。
このことについて調査をする意味があるのかが分からないけれども,一卵性双生児の部分において,一卵性のきょうだいでは,どちらの方がより親の性格特性の遺伝を受けているのかが気になった。
一卵性の場合は全く遺伝的に同一なので、「どちらの方がより」ということはないです。
性格を科学的なものにしようと、たくさんの研究者が性格を分けようとしたが一貫性がなく分けられていないことが分かりました。出てきたものではエルンスト・クレッチマーの体格で性格を分けるものを聞いたことがありました。なぜか現代社会の授業で出てきたような気がします。先天的な気質にあたる部分は変えることはできないんでしょうか。性格を変えたくても気質にあたる部分で躓いてしまう気がします。
あまり変わらないものを「気質」というのであまり変わらないのだと思いますが、僕は社会心理学者で、性格など存在しないのではないかと思っています。いくらでも人間は変わります。
人の性格が4つに分かれるわけがないというのは私にも理解できますが、血液型はやはり性格と何らかの関係性があると思います。私はA型ですが、感受性豊かで責任感強くて協調性がよくだけどいざとなると頑固なところは納得行きますが、真面目だったり几帳面だったりは私自身は思いません。たまに、「□型だと思った!」と言われることもあります。
なぜそう「思う」のかをもう少し考えるといいかもしれません。違うと言われてもそう思う、だけではなく、その先まで考えることが心理学です。
行動は状況によって大きく変わり得るので、性格を測るのは困難であろうと思う。
状況の要因を考えたモデルを考えましょう。諦めるのはまだ早い。
性格心理学は、性格とは何かを、これまで心理学で使われてきた伝統的な定義を学ぶ事だということがわかりました。もっとも有名な定義としてAllportのものがあるといわれましたが、それはどのようなものなのでしょうか?
39行目を読もう。
一卵性双生児と二卵性双生児を比べて何がわかるのかが疑問に思った。
遺伝率がわかる、ということは教材を見て分かりませんでした?
なんかあまり関係ないことかもしれませんが、多重人格というのは本当にあるのですか? あるとしたらその人自身の性格は何なんでしょう?
これは解離性同一症と今は言われているようです。これはアメリカ精神医学会が出している『精神疾患の診断・統計マニュアル』にもちゃんと載っています。有病率は1.5%程度です。その場合の性格は、おそらく複数の性格を持つということになるのではないでしょうか。
双子で生まれてくる子供のうち一卵性双生児と二卵性双生児の割合はどちらが多いのですか?
一卵性はかなり少なく、0.4%くらいだそうです。二卵性は不妊治療や人種などによる違うそうです (そこらへんの細かいデータは僕は分かりません)。
また、私はミシェルの意見に (賛成という言い方が出来るほどかしこくはないので)、いいなと思いました。友達が少なくゲームが好きと言うだけで内向性が高いと言ってしまうのは分類と言うよりは偏見のような気がしてならないからです。
この安易に「賛成」と言わない態度、とてもよいと思います。
性格を人それぞれの体格で分類するという考えに最初はとても驚いたが、一つ一つの体格にきめ細かい性格の種類が多数あったため、考えに納得し、理解を深めることができた。特に、自分の体型の性格に当てはまっていたので本当に分かりやすく、心が震えた。
そう思ってしまっただけ、かもしれない。
今回の性格心理学は今までの心理学の中で一番興味深い内容でした。沢山の実験者が様々な方法で性格の決まり方を研究するけどどれもイマイチ当てはまっておらず苦労しているんだなあと感じました。私が中学生の頃は血液型診断みたいなものが流行っており、始めの頃はすごい! 当てはまってるなあとか思っていましたが後々書かれている血液型の特徴は一般的な人間に大体当てはまる内容だと気づき、ばかだなあ自分はと思っていました。懐かしいです。
人間は馬鹿なものですが、そういうふうに思ってしまうことにも理由がある、と考えると愛おしくないですか? やはり人は他の人の行動を予測したいんです。だからそれができそうなものに飛びついてしまう。でも実際にはそんなにうまく予測なんてできない。心理学者でさえ!