第4回目で、テーマは知覚。小テストの平均点は82.09点 (N=251)。まだごく少数時間が足りないという履修者がいますが、この平均点から考えて、解答のための時間というより、勉強時間が足りないと思うので、もう少し時間をかけて何度か教材を読み込むようにしてください。語句を暗記する必要はありません。
173行目からの黄色に赤を混ぜるとオレンジになるのが減法混色と呼ぶのがわかりません。色を重ね合わせているのになぜですか。
これは逆に言えば (逆じゃないかもしれない)、どうなれば納得できるのでしょう? 減法混色とは絵の具を混ぜるような混色なので、黄色と赤を混ぜるとオレンジですよね? 加法の場合は光を重ねて作るので、絵の具を混ぜるのとは異なる色になります。
知覚心理学について理解できました。
分かったことを書くように、というのはこういうことではありません。知覚心理学の何を理解できたのですか? 知覚心理学とは何ですか? そういうことを書いてほしいのです。このレベルの記述だと、あなたが授業を受けてどんなメッセージを受け取ったのか分かりません。次はもう少し深いレベルのリアクションペイパーを書いてください。必ずしも質問する必要はありません。ただ、何が分かったのか、具体的な記述を求めます。文字数はそれほど多くなくても構いません。140字程度でいいです。
1つ目は、フェヒナーの法則について96、97行目の「刺激が大きくなるほど感覚も大きくなるが、その程度は低減する。 つまり、1つ目のケーキよりも2つ目のケーキはおいしくない」というのは、感覚が味覚で、刺激が食べるという行為、ということですか? 2つ目は、54、55、56行目のモダリティについて「⻘、甘さ、冷たさなど、互いに類似点がなく」とありますが、一般的になんとなく青は冷たいイメージで、反対に赤は熱いイメージを持っていると思うのですが、これは相互に移行可能な経験である質とは言えないのでしょうか?
1つ目。これは感覚は味覚 (甘さの知覚) で、刺激はケーキそのものです。2つ目、「青は冷たいイメージで、反対に赤は熱いイメージ」というのは、複数のモダリティ間に相関を感じてしまうという現象で、それはもちろんある (赤は炎の色だから) のですが、色と温度はそれぞれ別のものなので (ガスの炎は青いけれど熱い)、相互に以降可能とは言わないのです。
学習とは、経験の結果として起こる変容の過程であるということがわかった。わかった。
大事なことなので2回書いたのですね、分かります。それはそうと、今回は学習心理学がテーマではないのですが、大丈夫でしょうか。
私たちが普段聞いたことあるような腹話術やモスキート音など、意味はぼんやり知っていてもそれが心理学と繋がりあることは知らなかった。今回の授業で、音の物理的属性と心理的属性の違い、マガーク効果などの音と視覚の関係を知ることができたが、それが結果的に何の研究成果が出たのかが理解できなかった。錯覚や腹話術効果などをどのようなものか分かったとして、それが心理学の何になるのかがわからなかった。
重要なのは、物理的現象をそのままわれわれが取り込んでいるわけではない、ということです。見たまま知覚されるのであれば、心理学はいらないのかもしれない。でも、実際に見ているものとわれわれが「見た」と知覚できるものにはズレがある。そのズレを研究するのが心理学です。
知覚心理学は、「世間一般に想像されるであろう心」を中心として扱うのではなく、どう外界からの情報を取り込んでいるのかを調べる分野であり、人の悩みに乗りたいといった思いで心理学をやっている人にはあまり関心をそそられないのかもしれませんが、錯視のように物理的量で我々の知覚を測定できるというのは面白いと思います。
僕自身は知覚心理学には実はほとんど関心がなくて、そういう研究を自分でしようとは全く思わないのですが、知覚はかなり本質的な問題なんだよな、とは思っています。
255に「図8-11」とありますが,カフェオール錯視は「図8-10」だと思います。
ありがとうございます! まさかまだこんなミスが残っていたとは……。
あと,123に「桿体は中心窩に多く、」とありますが,桿体細胞は中心窩には存在しなかったはずです。中心窩に多く,周辺で少ないのが錐体細胞だと思われます。なお小テストの問題では,色の識別ができる細胞を答えるだけでとくに問題はありませんでした。
しまった、中心窩と周辺部が逆ですね! これはたいへんなミスでした。ありがとうございます。「桿体は周辺部に多く、感度が高いために暗いところでものを見るときに働くが色を区別できず解像度も低い。錐体は中心窩(ちゅうしんか) (fovea) の方に多く、色を区別できて解像度も高いが暗いところでは働かない」が正しいです。
加法混色と減法混色の違いがよくわからなかったので、他の例も知りたいと思った。
絵の具を混ぜるのが減法混色、光を合わせるのが加法混色です。
質問で、小テストの一問目は、精神物理学でも、心理物理学でもどちらでもよいのでしょうか?
ああ、そうです、心理物理学でも正解ですね。片方だけ正解にしていました。訂正しておきます。すみません。
聴覚よりも視覚を優先するのなら、もしも目を隠して生活して聴覚の感度を上げれば、視覚よりも聴覚を優先されることはあるのでしょうか?
PDFをコピーすると、原画がA4なのか、そのサイズでコピーされます。設定を変えたり、情報センターの人に聞いたのですがB4でコピーすることはできませんでした。サイズを小さくしてコピーする方法はありますか?また、そちらの方でPDFを小さくできるのでしょうか?
1つ目、目を隠して生活していれば、視覚は全く使わないので、視覚を使う人と比べると聴覚はより研ぎ澄まされますが、それは「優先」とは言いませんよね。片方を使っていないので。2つ目、B4というのはA4より大きいのですが、「小さく」とはどういうことでしょうか。B4に見開き印刷で1枚に2ページ印刷できるか、ということでしょうか。それはプリンタの設定によります。大きさとしては、A3がちょうどA4の倍なので、A3に2ページずつ、見開き印刷するようにすればいいと思います。印刷時の設定にないでしょうか。「見開き印刷をしたい」と言えば伝わるかもしれません。
刺激閾、絶対閾と刺激頂と弁別閾の違いが理解できた。刺激を与えてギリギリ感じる境目を刺激閾、絶対閾といい、もっとも刺激が感じられる時は刺激閾という。また、刺激が感じられる最小の刺激を弁別閾という。刺激閾と弁別閾はどちらも最小の刺激を感じているので同じような気がしますが、具体的にそう違うのでしょうか?
刺激閾はAという刺激を「感じるか感じないか」という閾値のことです。弁別閾は、Aという刺激とBという刺激の「違いを感じるか」という閾値のことです。後者は差が重要だということです。
名探偵コナンの74、75巻に錯視トリックの事件がありました。その中ででてきた錯視に、クレイジーダイヤモンド、ゲッシュタルト崩壊、ジャストロー錯視があり、面白いトリックだなと感心していました。なので今回の授業で錯視がたくさん紹介されていてとても面白かったです。
コナンに出てきた錯視は何個なん?
モスキート音は知っていましたが、この分野で出てくるとは思っていなかったので驚きました。心理学というのは感覚についての学問なのでしょうか。
心理学の研究テーマの一つが感覚であるということです。面白いのは、感覚というのは物理世界をそのまま投影しているわけではない、というところだと思います。
人は視覚や聴覚を外界からの刺激としてそのまま受けっとているだけだと思っていました。ところが、眼に差し込む光をそのまま視覚として、聞こえる音をそのまま聴覚として受けっとているだけではなく、外界から入ってきたものを自分の主観という名のフィルターを通してから受けとっているということが分かりました。ですが、行番号53から56のモダリティと質に対する説明は、何回読んでも意味を理解することが難しかったです。
赤色と黄色っていうのは、どっちも「色」ですよね。程度の違いしかないわけです。同じ「色」であるからには、色相、明度、彩度を調整することで同じ色にすることができます。想定的な違いしかありません。でも、色と味はどうでしょう? 赤色を甘い味にすることはできるでしょうか? そもそも違うものですよね? 赤くて甘いものも、赤くて苦いものもあるわけです。
75、76行目の「順応」についてなのですが、私は未だにブラックコーヒーが飲めません。将来、働く時、コーヒーを飲みながら仕事をすることに憧れているのでなんとか飲めるようにしたいです。そのためにはやっぱり「順応」のように我慢して飲み続けることて慣れるようにすることが1番の近道ですか?
そもそもどうしても嫌いなものや慣れないものというのがあります。無理して飲む必要はないとも言えます。ビールなんかもそうですね。苦いものを「うまい」と感じるのは本来おかしいのです。そうそう、「ブラック」コーヒーというのは本来ミルクを入れないコーヒーのことです (砂糖を入れるかどうかは関係ない。ミルクがはいっていなくて「黒い」から「ブラック」。日本では砂糖を入れないコーヒーのことを意味することありますが、あれはおかしい)。ミルクを入れるのが「ホワイトコーヒー」。ブラックコーヒーには砂糖をたくさん入れて飲むのがイタリア人とかフランス人ですが、そういうふうにして飲めば楽しめるかもしれません。
88~91行目の「ウェーバーの法則」についてですが、命名したのはウェーバー本人ではなく、フェヒナーさんが命名したと書いてあります。何故ウェーバー本人ではなく、フェヒナーさんが命名したのでしょうか? ウェーバーさんはこの法則を世間に公表しなかったという理由などでしょうか?
公表するとき、ふつうは自分の名前を出すことはないですね。僕も自分が発見した現象に「中西の法則」なんてつけないと思います。
298行目の「1%のラインは~範囲を示している。」と書いてありますが、「絶対音感」もその範囲に入るのでしょうか?
絶対音感は「これはミの音だ」みたいに分かることですよね? でも、これは聞こえるか聞こえないか、の話なのでちょっと違います。
前回、ポケモンGOをやってると仰っていましたが、好きなポケモンはいますか?
ミュウですね。
まず、予習として見た「片岡明佳の錯視のページ」では今まで見たことのないたくさんの錯視を見ることができて楽しかったです。中でも、「サクラソウの畑」という錯視が、ページをスクロールするときに波打って見えるのがわかりやすくて印象的でした。そして今回の授業での、明るい部屋と暗い部屋を行き来するときの変化も印象的でした。明るさが極端に違う場所を行き来するとき視界に変化があるのは経験上わかっていたけれど、明るい部屋から暗い部屋に入るときのような暗順応の時、初期における閾値は暗闇で30分間過ごした後の閾値より約10,000倍も高いということに驚きました。また、視覚と聴覚の関係にも興味がありました。腹話術のように音が実際に出ている場所と人形の位置のずれにより、人形がしゃべっているように感じてしまう、腹話術効果のような現象が、「音の正確な定位に失敗していることを意味する」と表現されていたことが新鮮で驚きました。腹話術は人形がしゃべっているように知覚させるもので、腹話術をしている側の「正解」や「成功」という印象だったから、失敗と表現されていることに驚きました。少し話がずれてしまいますが、最近読んだ本に盲目の男性が全く見えていないのに聴覚が鋭いためあたかも見えているかのように周囲のことがわかる、という場面を思い出しました。視覚と聴覚が両方使えることはメリットではあるけれど、腹話術で視覚につられてしまうように時に互いの弊害になることもあるのかなと思いました。
腹話術効果が「失敗」というのは、確かにびっくりしますね。ただ、あれも錯覚の一種なんですよね。「視覚と聴覚が両方使えること」によって起こる間違い、というのが存在するということに気づいてもらえたのはたいへんよかったです。以前生まれつき目の不自由な方とお話をしたとき、プロ野球中継はAMラジオでやっているが、以前たまたまFMでやっていたことがあって、音質がいいのでそのときは状況がとても分かりやすかった、と言っていたのが印象的でした。
GWになるので気になる心理学の本を読んでみようとおもいます。
読んだら何を読んだか、ぜひ教えてください。
14ページ290行目 表08-01 中の「振幅数」は「振動数」の間違いでしょうか。もし間違っていないのであればすみません。
ああ、すみません、そうです「振動数」の間違いです!
ハーヴェイ・フレッチャーはステレオの父、と呼ばれることがあると書かれていたが、Wikipediaを見てみると、それは不正解である、と書かれていたので気になりました。
そう呼ばれているのですが、現在のステレオの仕組みは彼の方法で実現しているのではない、ということですよね。それは矛盾しないと思います。「発明者」と書かなかったのはそういう意味です。でも、わざわざ調べてくれてすごいです! そういう感じでどんどん貪欲に知識を吸収しましょう。
324~ マスキングが起こる理由についての説のところが難しかったです。少し分の説明の理解がしがたかったので、もう一度読んでみます。楽しかったです。
同時に別の音が聞こえる場合に起こるマスキングと、時間的にズレる場合に起こるマスキングがある、という分類の話です。
年齢によって音が聞こえなくなるのは知っていたけれど、25歳過ぎてから17000hzの音が聞こえなくなるのは知らなかったので、私の姉が27歳なのでその音を聞かせてみたら聞こえないと言われて、とてもびっくりした! それは単に加齢に伴う現象なのでしょうか?
加齢もあるし、もちろん個人差もあります (これでお答えになってる?)。
腹話術を錯覚という視点で考えたことがなかったので、視覚的捕獲の性質が腹話術の根本にあると知れて良かった。逆さ眼鏡の実験は、例えば視力の悪い人が眼鏡を急にかけたときにくらっとめまいがし、その後だんだん慣れていく過程に似ていて、少し身近に納得できた。ウェーバーの法則は、比例関係を使うと良い。63行目の「その刺激を感じられるぎりぎりの境界が刺激閾である」という定義と、64行目の「刺激が感じられる上限が刺激頂である」の定義の違いを詳しく教えてください。ストラットンが行った逆さ眼鏡の実験で、「人はある程度経過すればその状態になれることができる」ということの理屈は分かったのだが、ならなぜ人は錯覚についての図を脳で錯覚だと認識したあとでも錯覚に陥ったままになってしまうのか気になった。380㎚以下の可視光線は、人には見えな色ということですか?テレビは、赤・青・緑の三色でほんとにすべての色を表現しているんですか?
63行目のところ、「刺激閾」は「これ以上刺激を弱くしたら感じられなくなるところ」、「刺激頂」は「これ以上刺激を強くしたら別の刺激になってしまうところ」です。たとえば、「触ったか触らなかったか分からない」ところは刺激閾、「強く触りすぎて痛くなるところ」が刺激頂です。
他の学生の人たちはどのように勉強して小テストに臨んでいるのか気になります。
僕も気になる。
312行目~のマスキングの傾向の1に書いてあるように、低周波数音は高周波数音をマスクしやすいということがよく理解できました。私は女の子の中では声が低いほうだと思います。アルバイト先で、他の女の子と同じ声量を出しているつもりでも、店長から声が大きいねとよく言われます。ほかの人をマスキングしているわけではないですが、これもマスキングに似た現象だろうと思いました。今回の授業に限らず、心理学の授業で学ぶことは日常生活で共感できることが多く、読んでいて楽しいです!
お世辞でも嬉しいです!
人にとって外界とは物理的な存在ではなく、心理的な存在だということがわかりました。物理世界を歪んだ形で見ているとは、どういうことなのでしょうか?
例えば、本来同じ長さのもの (物理的には) がどう見ても同じ長さに見えない (心理的には)、ということです。物理世界を「そのまま」見ていないということが歪みの意味です。
順向マスキングと逆向マスキングの違いが良くわかりません。
騒音が鳴った後に聴きたい音が鳴ったが、その聴きたい音が聞き取れなかったのが順向、その逆が逆向です。
質問なんですけど、人は思い込みで死ぬことができるっていうのは本当なんですか?
ちょっと質問が大きすぎて答えられない……。「病気で死にそう」と思ったら本当に病気になって死んでしまうとか?
動画に英語が入ってるんですけどこれって日本語にできますか?
TED動画は右下から字幕選べます。
今回の小テストの19問目の最後だけ選択肢がなくて、最初はシステムエラーかと思い戸惑っていたら残り10秒程で入力式なことに気づいて回答できずに終わりました。今回はきちんと勉強して答えも分かっていただけに残念です。どうにかなりませんでしょうか。ちなみに答えは「明度」だったと思います。
正解、なのですが、今からだとどうしようもないです。こういう場合はメイルですぐにご連絡ください。といっても、今回は選択問題にするつもりがここだけ記述問題にしてしまっていて、こちらのミスなのですが、みんな同じ条件ということで、ご勘弁ください。
テストの問題4についてですが、この問題に対してコマシラバスには心理物理学と精神物理学どちらも当てはまると記述されています。ですが解答の選択欄にはこの両方が示されており、欄の中から一つしか選択できませんでした。この問題はどちらを選んでも正解になるのでしょうか。もしならないのであればどのように改善していただけるのでしょうか。回答のほうよろしくお願いします。
他の方の指摘もありましたが、両方正解としました。