「心理学」の感想 (20 Apr. 2021)

教養の心理学第3回目。今回から小テストの回答時間を1問あたり30秒から40秒にしたところ、平均点は76.30点に上昇。251名の受験者のうち12名が満点。90点以上を取った学生は31名ということで、若干難易度が低くなりすぎたかもしれない。ここは、みんなががんばったから、ということにしておきたい。時間をこのくらいにしておくべきか悩むが、次回のリアクションペイパーに「結構がんばってやっとこの点数だ」という声がたくさんあったらこのままにしておこう。

習得的行動と主得的行動が学者たちがどのような使い分けで判断していたのかがもう少し詳しく解説して欲しいです。

おしい! ここはぜひ「行番号」で指定してほしい。そのためにページ通しの行番号を振っているので、ぜひ使ってほしい。27行目からのところで、習得的行動と「生」得的行動のところですね。生得的行動はいわゆる「本能」で、習得的行動は生後の経験によって形成される行動、心理学者は主に後者に関心を持っていました。後の方で出てくる進化心理学では生得的行動にフォーカスを当てています。しかし、習得的行動に関しても、どういう経験がどういう行動を形成するようになるか、については生得的な、あるいは遺伝的な要因が関わってきます。

経験などの結果で学習し、自然と行動に出るこれは誰もが実感できてとても良い言葉だと思った。

少なくとも心理学を学ぶときに、その言葉が「良い」かどうか、は現象をうまく説明できているかどうかということでしょうね。となると、あなたのこの「良い」というのはどういう意味で「良い」のでしょう。「実感できる」ことがどうして「良い」のか、もう少し考えてみるといいかもしれません。

なぜガルシアとケーリング2人で実験を行ったのに効果の名前はガルシアだけのをとり、ガルシア効果なのだろう? とふと疑問に感じました。

有名人の名前が残るんですね。

ジョン・ワトソンが言った、「身体の構造は遺伝するが、機能は遺伝しない」という言葉がいまいち理解できなかった。耳の形が似てるとか、顔が似てるとかの構造は遺伝するが、趣味趣向やある物事が起きた時の対応の仕方は遺伝しないということでしょうか?

これも行番号が指定していないのが残念なところです。教材64行目のところですね。そうですね、耳の形とか顔は遺伝するけれど、構造に残らないところ (「構造」に脳の神経回路まで含めると厄介なことになりますが) に関しては遺伝しない、という考え方です。もちろんこれは科学的に誤りです。

生得的行動と習得的行動について理解できました。

ぜひ、もうひと頑張り書いてほしい! 長文を書く必要はないけれど、せめて「生得的行動は○○で、習得的行動は××であることが分かった」くらいまで書けば満点です。リアクションペイパーでは分かったことを書くことで知識を定着させてほしいのです。よろしくお願いします。

学習心理学でも沢山の条件づけがあることがわかりました

これもあとひと頑張り。どういう条件づけがあって、それぞれがなんだったのか、あるいは自分が知っている現象がそれによって説明できるかどうか、という観点で書いてみましょう。

それから、第6回目のプリントのタイトルが第10回になっています。お忙しい中恐縮ですがご確認お願いします。

ありがとうございます。直しておきます。

私もポケモンGOやってます! 「xxxxxxxx」です。「xxxx」にしなかったことを後悔しています。

なぜ後悔しているのか分かりませんでしたが、フレンドコードを今度書いてください! (当方アカウント2つありますので、よければフレンド申請します)

今回の授業では学習の面でどのように人は意識しているのか学ぶことができました。様々な研究結果や考えを知ることができ、とても勉強になりました。内容が多くて、小テストの時間をもう少し伸ばすのは可能ですか? ご検討よろしくお願い致します。

今回1問あたり10秒伸ばしました。平均点から見るとこれが限界ですね。

オペラント条件づけは、教育学科の様々な講義で学習したことがある。先哲が編み出してきた多くの教授法のなかでも、あまり良いイメージの無い学習法であるという認識だ。心理学の領域ではまた、行動と関連付けられて、より人間の精神的なものに近づいた視点でオペラント条件づけを学ぶことが出来たと思う。表記の仕方においても、これまでの授業ではオペラント「条件付け」と学んできたので、注意していきたい。

ああ、それは要注意ですね。「条件づけ」という言葉を知っただけでも今回の授業を受けた甲斐があるというものです。オペラント条件づけそのものはよいものでも悪いものでもありません。これがなければわれわれはそもそも多くのことを学ぶことができないでしょう。学習は「内発的に」行われるべきだ、みたいなことを教育学などでは学ぶかもしれませんが、内発的な動機づけ自体をどう生み出していくか、という視点も必要ですし、褒美を狙ってがんばるみたいなことはそれ自体悪いことではないと思います。僕も給料とボーナスのために仕事をがんばっていますし、学生さんがたくさん学んでくれたり、授業を褒めてくれるとうれしい。もちろんリアクションペイパーの中には否定的なものもあり、そのたびにつらいですが、それはそれで授業改善の契機になります。フィードバックは重要。人数が多くても全員ではないけれどこうしてコメントを返すというのもそういう理由です。

イワン・バヴロフの条件反射をみて、脚気という疾患病となんか繋がりがあるのかなと思いました。犬を例にしてたんですけど、聞いた事あるとゆっていたのですが、僕は聞いたことがありませんでした。逆に脚気を知っている人のほうが少なかったです

膝蓋腱反射のことですね。これが起こらないと脚気が疑われます。これは無条件反射です。

前回のリアクションペイパーに文字ベースの授業形態に対して、批判するものがありましたが、個人的には文字ベースの方が良いです。通学などの移動時間に授業を受けられるので時間・場所的な制約がないことが良いと思います。また、動画を配信する授業の場合板書の為に画面を止める作業が必要なので、結果として動画の授業の方が受講するための時間を要する場合が多いため、文字ベースの方が利点があるように感じます。 

これは好き好きがあるから、「文字ベースいやだ!」という声があってもいいんです。そういう学生向けには他にも教養の授業がたくさんあるので。もちろん、今は大学が閉鎖されているわけでもないから、「このことについて教員に直接聞きたい!」ということがあれば直接対面でも説明できますし、いくらでも要望してください。結局学問は最終的には文字で学ぶ必要があるので、「動画があってもよい」が、文字情報は必須なのです。

図11-02の見方がよくわかりませんでした。153の文章で「最も上のものが2年半前のもので,全体的に反応は鈍くなるが,般化も失われていくことが分かる。」とありますが,点線のprevious gradientsは一番古いもので二年半前のデータであり,それらに比べてpresent gradientsは全体の反応が昔に比べて劣るものの,般化も失われて特定の音に反応するようになっている,ということでしょうか。英語に乏しいとさらにこんがらがるのではないかと思います。

これは分かりにくかったですね。点線に比べて実線の方が全体的に反応が鈍くなっているが、ここでのポイントは2年半後でも特定の刺激に対する反応は強く残っている、ということです。全体的に形がシャープになっているので、特定の刺激にのみ強く反応するようになっている (弁別するようになっている) と見ることもできるかと思います。

細かい誤植ですが、71の鍵括弧は対応して二重鍵括弧になるべきなのと、26に「行動とsいうものも」と不自然なsが入っていること、100に「行動分析(behavioural analysis)5が創始され」と不自然な5が入っています。

ありがとうございます。たいへん助かります。実は26のsは直して最近アップロードし直しました。100のあとの「5」は上付になっていなかったので、分かりにくいのですが、脚注5のことです。

PDFを全て印刷して勉強していますが,以前ツイッターですべてを印刷されてものすごい量になっている写真を拝見しましたが,印刷して勉強する価値のある面白い読み物であると感じています。紙なんて安いですから,皆印刷して手元に持っておけばいいと思います。パソコンの画面を凝視しては疲れるでしょうし。

いや、本当にありがとうございます。インク代が結構嵩むので、申し訳ないと思っています。大学に出てきたときに印刷するといいですね。印刷して赤線をひいたりメモをしたりしながら学習するのがいいと思います。本1冊分書いたので、かなりの分量ですが、そのぶん教科書代がかからない、ということで許してください (去年はこれに加えて教科書も指定していましたが、その教科書がなくてもいいようにしました)。

学習的心理は人類にとって重要な役割になっていることが分かりました。特に気になったのが味覚嫌悪学習についてですが、これは生まれたときから (遺伝的に学習済みで) 備わっているものなのか自分の身体で学習していくものなのか? ということです。例えば、自身がまだ食べたことない、「食べたら死に陥る食材」があったとして、それを初めて口にしたとき (不快感をまだ学習していないので) 死を回避することは不可能なのでしょうか (まあ今の時代そんなことはことは起きないですが……)。

腐ったものはまずいですよね。それが生得的に備わっている回避のメカニズムです。ただ、どれが毒キノコかを見極める能力はなくて、それは文化的に学習しないと無理ですね。われわれは個人個人は無力ですが、先人の知恵で食べられるものとそうでないものを見極めるようになっています。あなたがいま山に置いてけぼりにされたら多分生き残れないですよね。何をどうやって食べたらいいか分からないから。

心理学用語の学習とは、学校での学習ではなく、もっと広い意味を持っていることが分かりました。それは、経験の結果として起こる変容の過程であるということだと分かりました。また、行動の定義は、生物がしていることより、正確には他の生物がしていることが観察されたものであると定義されたことが分かりました。意味は少しよく分かりませんでした。

分かったのかと思ったら、分からなかったのか! どこらへんが分からなかったのか、ぜひ行番号を指定して教えてください。説明したい。

関係ないですが、今回からレジュメを見て重要だと思った人名や単語をノートに書き留めるようにしました。これでテストの回答にかかる時間が短縮されました! 当たっているかは確認できませんが……。

こうやって勉強してくれていると思うと本当に嬉しいです。

先生も楽しんでいるドラクエやポケモンなどのRPGでよく見かける「経験値 (EXP)」は、日常生活で使う「学習」か、学問的「学習」、どちらが近いですか? 個人的には前者だと思ってます。

これは難しいですね。例えばモンスターを倒すたびに経験値が上がるとすれば、経験値をあげたくてさらにモンスターを倒すようになる、と考えればそれは条件づけであるとも言えます。一方、それがゲームの世界で何を示しているか、といえば、モンスターを倒せば倒すほどレベルが上がって倒しやすくなる、ということで、やはりこれも学問的な意味での学習が進んでいると考えられるのではないでしょうか。

pdf中に出てきたパタンという単語はパターンのことですか、それとも別の単語ですか。

同じです。patternのことです。伸ばすのがふつう?

私が小さいころに食べたカニクリームコロッケで嘔吐してしまってから、どうしても食べられなくなったのはガルシア効果や味覚嫌悪学習が関係していることが講義を通してわかった。これから好き嫌いするなと言われたらこのことをどや顔で解説していこうと思います。

いいですね。学問をやる動機づけのうちで「ドヤ顔ができる」というのは結構大きいです。ドヤ顔できるインテリとして活躍してください。

疑問なのですが、人と動物の違いが言語を話せるかどうかだとして、その言語の定義が意思の疎通だとしたら、セミが自分の位置を伝えるように鳴いていることがメスに伝わり後尾という本来の目的を果たせているとしたら、それはセミにとっての言語だと言えるのでしょうか。それが言語だとしたら人間と動物の違いは何でしょうか。

これはまたおもしろい質問を書いてくれますねえ。あなたが言うように、コミュニケーションという意味では人間以外の動物もしています。しかし、それは通常「言語」とは言わないですね。文法がないからです。文法がなくても結構なことを伝えることはできますが「彼があの子に意地悪をしたのは、あの子が、彼が嫌っているAさんと仲良くしていたからだ」みたいな複雑な対人関係を表すことができません。これは大きい。

私たちが梅などの酸っぱいものを見たり、思い浮かべたりすると唾液の分泌が起こるがこれも条件反射という現象になるのだろうか。

そうですね。梅干しと唾液の随伴性をわれわれは学習しているので、見ただけで唾液が出るようになります。

私は、パブロフの実験の部分が印象に残りました。この事柄は高校の時に大まかに習いましたが、この授業でさらに詳しく知ることができました。また、私は以前動物の映像の番組を見た時、ベルの音が鳴っただけでニワトリが一斉に小屋に戻っていく映像を見たことがありますが、このニワトリたちもパブロフの実験と同じようなことをした結果このような事ができるようになったのではと考えました。

これは、「ベルが鳴った時に小屋に戻ると餌がゲットできる」ということを学習していると思われ、古典的条件づけではなく、道具的条件づけではないかと思いました。

ガルシアとケーリングがラットを使って行った実験がいまいち理解できなかった。

この実験結構難しいんです。182行目から184行目のところが理解できていれば大丈夫です。あるものが毒物であるかどうかの学習は、光とか音ではなく、味によって促進されるということです。だから、例えばモーツァルトがかかっているときに、ソーセージを食べておなかを壊したとしたら、ソーセージの味を嫌いになることはあっても、モーツァルトを嫌いになることはない、ということです。

全く授業には関係がないことです。先生は北大の大学院に進学したと教材PDFに書かれておりましたが稚内に行かれたことはありますか? とあるYouTuberが「稚内以外はどこも近い」と言っていたので行ってみたいです。

稚内は行ったことがないし、釧路も行ったことがないです。函館生まれなので、稚内とかすごく遠いです……。時間的には東京より遠い。

ガチャの注釈が長くて笑いました。「課金」はもう誤用が定着しきっていますね。

くだらない脚注も読んでくれて嬉しくて泣いています。オンライン授業では雑談がしにくい、ので、脚注で遊んでいます。

条件刺激により生起した条件反応が一度完全に消失しても翌日などに若干条件反応が回復する現象 (自発的回復) が起こることがあるとあったのですが、どうしてそのような現象が起こるのですか? また、それは生得的なものなのか学習性なものなのかどちらなのですか?

これは、興奮メカニズムに比べて制止メカニズムの方が弱いから、という説明がなされているようです。じゃあ、それはなぜなのか、と言われるとそれはちょっと僕にも分かりません。おそらく、興奮メカニズムの方が強いことが動物の生存に重要なのでしょう。

「迷信行動」に関する内容を読んで思ったことは、スポーツ世界ではプロ野球選手は試合前に「ルーティン」を行って試合に臨んでいますが、あれは「迷信行動」に近い形なのでしょうか? また、「モーニングルーティン」や「ナイトルーティン」はやったら勝てるとは関係はないのですが、どうでしょうか?

あれは一種の迷信行動だと思います。多分関係ないのですが、それをやらないことによって不調になるということはあるかもしれません。信じることは強いのです。

今回の授業とは関係ないですが、私は心理学と言えば、心について勉強、研究するというイメージがあります。そこで心といえば絵で描こうと思ったら「ハート(♡)」を描くイメージが多くあります。何故、心は「ハート (♡)」という絵で表現されるでしょうか?また、「ハート♡」という概念はいつから出来たのでしょうか? 是非先生の考えを聞かせてもらいたいです!

そもそも「心」という字がそうですよね。♡とはheartであり、つまり、心臓のことです。僕は大好きな鈴木杏樹が目の前にいたら心臓がどきどきして多分まともに話せませんが、このように「心の動き」と非常に強くリンクしているので、心がハートと考えられていたのでしょうね。キモい話をしてすみません。

アルバート坊やの実験を読んで、恐怖心は打撃音を一緒に発生させることで白いラットにも恐怖心を植え付けることができることが分かった。また、それと類似した犬、ファーコート、コットンウールにまで恐怖心が植え付けられてしまうこともわかった。 これは、海で溺れ、海はもちろん、プールや川にも恐怖心を持ってしまうことと同じことなのか気になった。

同じ現象ですね。

犬の躾は主に条件付けによってなされていることがわかった。同時に、躾は報酬と嫌悪の経験による行動であることがわかった。報酬と嫌悪を与える強化学習はAIの強化学習にも使われていることから、心理学とは無縁の印象である機械工学の分野と共通点があったことに驚きを覚えた。先週は「工夫のない授業」という先生の努力を踏みにじるような発言をいたしましたこと、お詫び申し上げます。まことに申し訳ありませんでした。

お、先週のあなたか! あれは正直ショックだったが、ちゃんと授業に参加してくれているようで安心しました。多分僕のような授業形態はほかにはあまりないと思います。みんな「学生は長い文章を与えても読まない」なんてうそぶいていますから。そんなことはない、文章教材でもちゃんと書けば学生は学ぶのだということを僕は証明したいのです。それについてはめっちゃがんばって書いているので、分かりにくい文章などがあったらぜひ指摘してください。毎年改善します。

質問なのですが、アルバート坊やに行われ恐怖条件付けは克服することが出来なかったそうですが、克服した事例などはあるのでしょうか。

克服できたかどうかは実際のところは玉虫色のところですが、あの手の実験は倫理上難しいので、実験データ、という意味ではヒトを対象としたものはないのではないでしょうか。臨床心理学の分野では形成されてしまった恐怖症をどう緩和するかということが研究されています。

ところで、先生はいわゆる非課金プレイヤーですか?

ちょっとだけ。最近はほとんどお金はかけていません。

まず、「意外といける! 学習心理学」を読んで、正直、心理学がさらに理解できないものに感じられたような気持になりました。理屈っぽくて答えがなくて,理解するにはとても難しい学問だけど、心理学科だし、心理学の授業を選んで受講したのは自分だし、完璧に理解できなくても、考えれば考えるほどわからなくなっていきそうな中で、自分なりの考えをはっきりさせて、授業で説明される解説を聞きながら、自分の考えの違いとともに新しい発見をしていけたらいいなと思いました。

これもまたいい反応ですね。理屈っぽくて答えがない、というのはまさにそうで、答えはきっとあるのだけど、まだ分からないことを大学では学ぶんですね。分かっていることはあるけれど、その先に分からない暗闇が広がっているようなイメージです。

資料の文章はとても長いけど、それでも毎回しっかり読みこむぐらい内容や先生の表現のユーモアが面白くて読みがいがあります!

これも嬉しいなあ。非売品だからね!

個人的に、3ページ66行目〜74行目のワトソンの宣言が、何を意図して言ったのかが理解できなかったので、教えていただきたい。

生後の経験で全てが決まる、ということが言いたかったのです。だから、われわれは人の行動を制御できるし、予測できる、と。

148 CSとUSの表すことは分かりましたが、般化のあたりの話が理解することが出来なかったので、もう少し読み込んでみようと思いました。

上の方に説明を書いたので、それを読んで理解してもらえたらいいなと思います。

187 以前食べたものとそのあとの腹痛や嘔吐などの不快な経験が連合しやすい現象のガルシア効果、味覚嫌悪学習がとてもすっきりきました。 腹痛や嘔吐などの不快な経験と書かれていますが、小さい頃に何かの魚を食べてその骨が喉に刺さって不快な思いをしてその魚が嫌いになった、というのはガルシア効果ですか?

痛みというのはお腹を壊すというのとはちょっと違いますが、それも同じ現象と考えていいような気がします。

アルバート坊やの実験動画を見ました。この後、アルバートがまだ恐怖をいだいているのかとても知りたくなりました。この実験でもっとちゃんとしたことが明確に分かっていたらいいのになと思いました。消去実験とはどのような事をするんですか? この恐怖条件づけが消去することができるのでしょうか?

できるかできないかは、やっていないので分からないのですが、そこらへんは臨床心理学の領域なので、また後半で考えてみるのがいいかもしれません。たとえば「脱感作」「行動療法」などをキーワードにして調べてみるといろいろ分かると思います。

187行目のようなガルシア効果は、例えば一度苦手と思った人をその後も嫌なものとして認識してしまうような場合も含まれますか?

それは第一印象が重要な影響力を持つという話で、どちらかというと社会心理学のところで学びます。

59行目、ジョン・ワトソンが「身体の構造は遺伝するものの、その機能は遺伝しない」と断言できたのはなぜなのか知りたいです。注訳3の、人間は経済的な意味で合理的に振る舞うモデルであるという具体的な例が知りたいです。

行動主義宣言時代の心理学は生後の経験で全てを説明したがっていたのでしょう。経済的な意味で合理的に振る舞うというのは、お金がたくさんもらえるような行動を取る、というように理解してもらっていいです。

244行目からの内容は、USとCSが混ざって難しかったです。

確かに……。しかし、これはこれ以上どうやって分かりやすくすればいいか、分からないです……。

ガルシア効果の説明を読んでいて気になったのですが、私はピーマンが苦手なため、好んで食べようとしません。腹痛や嘔吐を経験したわけではないのですが、ピーマンのにおいを嗅いだだけで、不快な思いになります、、これもガルシア効果というのでしょうか?

ピーマンで嫌な経験がないのであれば、それはガルシア効果ではないと思います。そもそもピーマンは苦いので、嫌いになるのがふつうなのではないでしょうか。むしろ文化的にそれがうまいものであると学習しているのではないかと思います。野菜の苦さというのはある意味野菜が食べられないための工夫なのではないかと思います。実際、ハーブ類は虫除けに使えます。

その他第2回の小テストの結果が見れないのですが、いつ見ることができますか。

テストをした人だったら金曜の朝以降は見られるはずです。もう一度見てください。終了する金曜9時までは見られません。

授業についてのことです。毎回思うのですが、何を覚えたらいいのかよくわかりません。下線を引いている語句や文を覚えればいいのかと思ったらそういうわけでもなく、結局なにを覚えれば小テストで点を取れるのかわかりません。大量の文と語句を熟読で一言一句全て覚えるというのは少し無理があります。効率の良い勉強法などはありますか? 似たような質問があるかもしれませんが答えてくださると幸いです。教授が長時間苦労して作り上げた授業だからこそ小テストで良い点を取り、単位も取りたいと思っています。よろしくお願いします。

全て選択問題なので「覚える」ことはそれほど重要ではありません。むしろ文章を読んで、そこに何が書かれているか、理解するようにしてください。読んだ内容を理解していれば○×問題なら確実に回答できますし、用語も一度見ていれば選択できると思います。暗記する必要はなくて、何が書かれているか、ある現象をどう説明しているか、に注目してください。一番いいのは、一度読んだ内容を友達や家族に説明してみることです。うまく説明できたら分かっているということで、その状態であれば小テストはいい点数を取ることができます。

文章が多すぎてわからない。図やyoutubeなどの動画をつけてほしい。

文章が少ないと分かるというのは誤解です。大学の講義では、通常教員は90分で2万字程度しゃべります。その内容を5000字にしたら分かりやすいですか? 2万字しゃべる内容をそのまま2万字の教材に書き起こしてあるので、これを読むことと動画を見ることは同義です。学問は結局文字と向き合うものです。がんばってください。

今現在、人権が問題で進んでいない心理学はあるのでしょうか?

倫理的にできない実験というのはありますが、そういう意味では「進んでいない」分野はあるとも言えるけれど、それはしょうがないことですよね。

先生は「倫理観に欠ける実験は大学の倫理委員会が認めてくれない」的な事を言ってました。これはこの体制の不満から来ることなのでしょうか。もしそうなら倫理委員会が許容したらしたいの? 先生ってもしかしてサイコパスなのでは? と思い、少し嫌な気持ちになりました。ですので言葉を少し選んでほしいと思います。

大学の教員が授業に関して言うことについて、そのような解釈をしてはいけません。言った通りに受け取る必要があります。つまり、「倫理委員会が認めてくれないからそういう実験はできない」ということそれ以上でもそれ以下でもありません。「やりたい」か「やりたくない」かはここでは言っていないことに気をつけてください。また、そもそも学問は倫理を学ぶ場ではない、ということもよく覚えておいてほしいと思います。われわれがたとえ倫理にもとるような実験がしたくても「できない仕組みを作っている」ことが重要なのです。われわれが心の底でやりたいと思っているかどうかということはどうでもいいことなのです。実際にやるかやらないか、それが重要です。あえて倫理に少しかすることを言えば、「言葉を少し選んでほしい」というのは極めて強い表現で、対人場面ではあまり使わないほうがいい、ということもアドバイスしておきます。「言葉を選」びましょう。しかし、あなたのコメント内容はたいへんよいものでした。