「心理学概論I 2010」の感想 (15 Apr, 2010)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

「普遍的な人間性はあるのか。」とか、心理学は、ソクラテスはうそつきか? のようなこたえのなさそうなものをつきつめて考える学問だと思った。

わりと心理学者は純粋で、「どこかに答えがある」と信じていたりする。

(アメリカのバラエティで笑えない件について) 和浮ことはたしかに文化的背景も必要だと思いますけれど、泣くのは文化とか関係ないのですかね?

アメリカ人にはジョークの才能がないのでつまらないのはしょうがない (偏見)。共通の笑いってあるんだろうか。ちょっと深いね、この問題は。一応、喜怒哀楽に関する基本感情については、表情を見ればどんな国の人でもある程度感情を推測できるという研究がエクマンによって行われている。

今回の講義の受講生は百人くらいいましたが、調査でアンケートを取る際にどれくらいのデータがあれば信頼性が生まれるのかなと疑問に思いました。

それは用いる分析法による。因子分析をしたいのだったら、100人程度は最低でも必要でしょう。一方、実験の場合、せいぜい1条件に15人もいればよいので、2条件の場合は30人か40人程度で済む事もある。誤差の少ない知覚系の実験の場合は参加者が数人ということもある。

調査の質問内容がとても差別的で気分が悪くなりました。

こういう場合、単に「気分が悪くなった」ではなく、どうして気分が悪くなるのか、内省をしてみると、おもしろい仮説が浮かぶかもしれない。単に質問をされただけなのに、どうして気分が悪くなるのだろう?

授業でお使いになるパワーポイントは、先にパソコンで拝見することはできませんか? 家で印刷して、本講義ではそれにメモしていきたいです。

まず、あれは「パワーポイント」ではない。Keynoteだ。さらに、ダウンロードできるファイルは印刷不可のオプションを付けているので、持ってくることができない (ファイルでダウンロードして、それを持っていたパソコンで見るのは自由)。しかも、授業準備が自転車操業なので、事前にスライドを提示するのはほとんど無理 (ごめん)。

授業中のアンケートに回答しなかった場合には、何かデメリットがありますか?

「調査を体験できない」というデメリットがある。ペナルティはない。

Moodleは二年生も改めて登録するものなんですね。

心理学専攻でやっているPsych Moodleとは異なるMoodle (LangMediaLab Moodle) を使っているので、改めて登録が必要。

臨死体験は別に心理学にはかんけいないですよね?

いいえ、ないことはない。心理学の守備範囲を勝手に狭めないで。

(人前で緊張することについて) 逆に「見られているからこそ、力を出せる」という人もいると思うのですが、その違いは何なんですか?

ここらへんのことに興味のある方は来年度「集団力学」を履修して。

複雑な原理より単純な原理を優先すると聞いたのですが、これは、そうした単純な原理の方が正しいといわれているのでしょうか?

そうではなく、単純な原理で説明できるのに、わざわざ複雑な原理を持ち出す必要はない、ということ。

(Moodleのこと) 私も先週登録作業をしたが、やり方が分からなくてやめてしまった。

分からないことがあったら、メイルでも、ここのブログへのコメントでもいいから聞いて。あるいは、2号館3階の言語・メディア事務室に行けばやさしく教えてもらえるはずです。

ムードルのつかいかたとアンケートをかいた。

で、どうだったの? 授業についての感想とか、意見を書いてくれと言っているのであって、やったことを1行でまとめろとは言っていないよ。

心理学に関する講義では、今回のように調査をすることが多いのでしょうか?

多い。心理学はデータが全てだから、あらゆる機会を使って調査や実験をする。それに参加することもとても勉強になるので、ぜひ協力してほしい。

調査でかなり時間を使いましたが大丈夫なのでしょうか? 授業がうまく流れるか心配ですよ。

いつも予定通り進まないから、いつもどおり「大丈夫ではない」。

私はガンダムが好きです。ファースト世代が特に。先生はどうでしょうか。年齢的にすごくニアミス感がありますが。その中で人類はニュータイプへと進化 (以下略)

認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを……。