「心理学概論I 2018」の感想 (10 Apr, 2018)

この授業は人文学部の旧カリキュラムの学生しか履修しない特殊な授業 (再履修者用の授業) になって2年目になった。健康科学部心理学科の「心理学概論I」は別の担当者が行なっている。カリキュラム編成上、その授業と旧カリの概論を「つなぐ」(新カリの単位を修得すると旧カリの単位を修得したとみなすこと) ことができなかったため、まさに殿 (しんがり) を担当せざるを得なかった。つまり、旧カリの学生が単位を修得するか退学するかして、潜在的な履修者がいなくなるまで、この授業を担当しなければならない。まさに、僕も「単位がとれない」のである。
ということで、前置きが長くなったが、学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。といっても初回の参加者はたったの2名。しかも、この学生たちは心理学専攻の再履修者ではない。ということで、前期はこの調子で、毎回数名の学生の書いたリアクションペイパーしか紹介できない。

人が少なくて驚いたが、今まで心理学に触れたことがなかったので、履修しようと思います。

ものすごく勇気のある履修行為に敬意を表する。僕なら初回で2名しか履修者がいなかったらそそくさと教室を抜け出すところだ。

心理学は難しい複雑な内容をすごく分かりやすい単純な言葉で解き明かす学問ということでいいのでしょうか。社会学は難しい内容をさらに難しく考えるものと思っているので、なんだか新鮮に感じました。

この学生は社会学専攻。僕の中では、社会学というのはみんなが簡単だと思っていることが実はそんなに簡単じゃないのだとマウントを積極的にとっていく学問というイメージ (根拠はたいしてありません)。

人間の行動も人間よりシンプルな下位の動物の行動原理と同じように解釈できる点が私が考えていたよりも非常に多そうであり、そのような心理学的な考え方に興味を持った。

もちろん、ヒトとそれ以外の動物には重大な差異があるけれど、結構多くの部分が他の動物と同じ原理で説明できてしまうのではないかと思っている。この授業でそれが伝わればなあと思う。