「心理学概論I 2015」の感想 (14 July, 2015)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

血縁者殺人の多さの率ですが、12年の差というのは大して問題にないのでしょうか。

もちろん問題になるんだけど、ちょうどあうデータがうまく見つからなかったのだと思う。調べてみてはどうでしょう。

包括適応度は血縁者巻き込んだ方が適応度あがるぜいえーいみたいな認識でいいのでしょうか。

ちょっと誤解をしているような気がする。個体の適応度だけではなく、包括適応度を考えると血縁者に協力するのは合理的でしょ、という話。

利他的行動や意地悪行動は人間だけでなく、動物の間でも行われますか?

もちろん。というか、授業の最初に「人間も動物」の話をしたよね。人間とそれ以外の動物とを区別する意味はない。

1-c+r・bの1の「1」が何を表すのか聞き逃してしまったのですが

たいした意味はない。-c+r・bが0より大きければ利他行動が進化すると理解しておけばよい。それを1から引くのだから、1より大きくなれば利他行動は進化するし、小さければ進化しない。

父性の不確実製で母方の叔父が育てるとあったが、その伯父自体の父性も不確実で

伯父の父性は関係ない。伯父の妹の子どもを見るというような状況を想像してみよう。

以前、テレビで遺伝子で運命の人がわかる! なんていうやらせっぽいものを見たことがあります。

「運命の人」というほど影響が大きいとは思えないけど。

いくら合理的でも自分の子かもしれないのに引き離されるのは父親 (夫) にとっては良いものではないように思えるのですが。

どうしてそう思うの? 必ずしも父親が子どもを育てる必要はないよね? たまたま日本がそういう文化だからといって。

過去問を印刷しようとしたら

印刷できるようにはしていません。間違えて2011年だけ印刷できるようにしていたらしい。

子殺しは生物的にはあまり意味の無いことだと思うのですがどうなんでしょうか。自らの血縁を断絶するわけですし……。

でも手のかかる子なら、次の子に期待したほうがいいという判断も働くよね。子どもにとっては自分の面倒を見てもらいたいけど、親からすれば子どもは最小限の労力で育て、次の子作りに励んだほうが適応度は上がる。

印税でセレブリティですね!!

大学の教員が書く本の印税でうまい汁を吸えることなどほとんどないよ。今度どれだけ部数が売れたらいくらもらえるか計算してみるといいよ。

すみません、寝てて何も書けないです……。

正直に申告してくれたので、この回は欠席扱いです (もちろん他にもまともに書けてないものは出席カウントからのぞいています)。

先生ってけっこうひねくれているんですか? 心理学者の人はみんなこんなイメージです。

臨床系のひとはそうではない、という偏見を僕は持っている。

仲の親しい他人と長く付き合っていると、それだけで遺伝子の交換 (?) が行われるというような話を聞いたことがあります。

ちょっと意味がわからない。

進化するとはどのようなことなのか疑問に感じました。

ある特定の遺伝子の集団内頻度が高まること。

夫婦は包括適応度の計算だとどのようになるのか気になります。

多くの場合、r≒0

幼なじみと結婚するというのが最近多いらしいのですがそれはどうなんでしょうか?

多いというデータでもあるの? まずはそこからだ。

先生のゼミをとりたいなと思っていたのですが、風のうわさでこの学校からおられなくなると聞きました。本当ですか?

次の後期は休暇をとっていてほとんどいないんだけど、来年度の春からは普通に復帰予定です。

先生が書かれた本、出版社ナカニシヤでしたが、出版社まで作られたんですか。

それを狙ってナカニシヤさんにお願いしたんだ。

え、私のお父さんは、絶対私のお父さんだと思うんですけど……。

DNA鑑定した?

今日の授業おもしろいと思いました。

今日の授業「も」おもしろい。

少しひっかかるのは血縁度が0の友達や他人のために行動しても上昇するものはないということですよね?

そうではなくて、他人どうしの協力関係には互恵的利他主義というまた別の要因がかかわってくる。

でも私は父によく似ているので父の子ですけどね。

そうとも言えない。