「心理学概論I 2015」の感想 (28 April, 2015)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。やはり適応度の計算はあのスピードの説明だとついてこられなかったようだ。次回もう一度説明をする。復習をしておこう。

例えば、鳥人間や魚マンに進化するにはどうしたら良いと思いますか? 僕はそうならざるを得ない状態に何世代も置き続ければ行ける気がするのですが、どうでしょう?

それを考えるためには、鳥人間や魚マンに至る中間形態がどんなものか想像しないといけない。中間形態も、現在の形態よりも適応度が高くなければいけない。例えば、鳥人間だと腕が羽にならなければいけないが、その中間形態は「細かい作業ができない上に飛ぶこともできない」という状態になる。そのようなヘンテコな腕を持つ個体の方が、ふつうの腕を持つ個体よりも適応度が高い環境とはどういう環境か?

授業にもっと集中できるようにスライドを印刷して持ってこようと思いました。

あのPDFは印刷できないようにしてあるんだ。

クーラーはいつ頃からつくんでしょうか。

財務課に確認してみて。

犬は人の手で短期間で形質を変えられているが進化といって良いのでしょうか?

それは「人為選択 (淘汰)」と言う。農作物の品種改良もそうだし、競走馬もそうだよね。

江戸時代からの日本人の平均身長の伸びは進化であってますか?

進化はそんな短期間では起こらない。それより西洋式の食事、椅子での生活といった環境の違いによる変化ととらえるべきだろう。

あいまいな結論が多いので、もっと明確な答えが欲しいような気がします。

大学で教わるものは、明確な答えがないものなので、それはしょうがない。そもそもわからないから研究するのであって、明確な答えがあるものを研究する意味などない。答えに至るプロセスを学ぶところが大学。

血液型の話で、A型とA型からO型が生まれることもあるのかなと思いました。

両親がAOとAOなら、OOのO型が生まれる可能性がある。

例えば三毛猫の雄みたいな遺伝子の異常を何というのですか?

メスの性染色体 (XX) 上にそれぞれO遺伝子とo遺伝子が存在すると三毛猫になるそうなので、XYのオスは基本的に三毛猫にはならない。ところが、染色体異常でXXYなどのオスが出てくると三毛猫になることがあるらしい。

血液型と性格はかんけいないけど、血液型と性質はかんけいがありそうな気がします。

「性質」というのは、この場合どういうものだろう?

自然淘汰は必然ということですか?

そうではない。むしろどういった突然変異が起こるか、といった問題やどういう環境になるかといった問題が重要で、偶然の要素も大きい。

遺伝子頻度とはどういう意味か教えてもらいたい。

どのような遺伝子を持っている個体が、その集団中にどのくらいの数で存在するかという指標。

数式のようなものを見るとやる気がなくなります。

それは反知性主義だ。大学生はインテリなんだからがんばらないと。

先生は相当のツイ廃ですか? 私、先生のことフォローしてるんですけど、ツイートの量すごいですよね。

そうでもなくて、それはむしろフォロー数が少ないんだと思う。Twitterなんてものはフォロー数を増やしまくって、全部読めないくらいにしてしまったほうがいい。僕が目立っているということは、まだフォロー数が全然足りないということだ (@jai_an先生の受け売り)。