「社会心理学2009」の感想 (20 Apr, 2009)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

書くのが遅い方なので、ノートを取るのがたいへん、と言っているひとが結構いた。そんなひとはデジカメだ。デジカメを持って来てスライドを激写しよう。

(実験の注意点について) しばしばやぶってしまう事があると思うのですが

それはあり得ない。不誠実な実験による結果は「ねつ造」と言われても反論できないだろう。

参加者にウソをついて実験を行うこともあるらしですが、そのウソに参加者が左右されることはありませんか?

ばれれば左右される。なので、絶対にばれないように巧妙で、しかも参加者を傷つけないウソを考えなければいけない。

実験参加者を被験者と呼ばなくなった (中略) のはいつ頃からなのですか?

ほんのここ数年のこと。

(社会心理学と) 考古学がどう関連してくるのかは?? (ハテナ) でした。

考古学のデータからは過去の社会関係や自然環境を知ることができる。そういうデータは人類学的なデータと同様に、人間の社会性を知る上で役に立つのだ。

ところで、「平和的映像」というのはどの様なものですか? ウミガメの産卵などでしょうか?

ウミガメの産卵いいなー。例えば暴力映像が「仁義なき戦い」だったら、平和映像は「釣りバカ日誌」あたり?

社会心理学者という仕事はあるんですか。食べていけるんですか。

僕がまさに「社会心理学者」じゃん! これで一応食ってるよ。

実験に参加するのはどうしたらいいですか?

運がよければ授業で勧誘されると思う。まだちょっと次の実験案を練ってないので……。

これからも授業の最後に、授業の要約をしてください。

たまたま時間があったのでやってみたのだけど、やったほうが分かりやすそうだね。

4時間目ということもあって眠くて疲れが半端ないです。

ずっと立って教えているこっちのほうがかなり半端ない。

事故死するのが怖いから船や飛行機やらに乗らないというのは合理的意思決定者といえるのかが謎

非常に非合理的。飛行機で死ぬ確率は天文学的に低い。自動車に乗るほうが700倍くらい危険なのだ。

2回生になって初めて中西先生の顔がじっくり見れた。顔文字で表すと(`・ω・´) ←こんな感じだと思った。めがねをかけて見て良かった。でも声とギャップがあると思う。

……。

去年の前期にこの授業をとって単位をもらいました。でも、もう一度ちゃんと勉強しなおしたいので今日出ました。単位はいらないので最後のテストまで授業に出てもいいですか。

どうぞどうぞ。大歓迎だ。去年と一部内容が変わっているから、今年も受けたら得をするよ。だって、タダだよタダ! もっと興味が出て来たら演習クラスは社会心理学を選んで一緒に実験をしよう。

中西先生はゴルフをされたことがありますか? 僕は最近体育でゴルフをとったのですが、なかなか上手に打てません。どのくらいのレベルになったら「光の道」が見えるようになりますか?

ひとに訊いているうちはだめだな。40歳とか50歳のおっさんでも「光の道」まで遥かなひとが多いのだ。「光の道」は君の前にはない。ふと振り返ったとき、「ああ、これが光の道か」と感じるものだからだ。

上の段の右側の女の人たちの私語がうるさかった。

僕から見て右? 誰だろう。教壇からだと気づかないレヴェルの私語というのが困るなあ。今度から赤旗持って来てよ。うるさいやつ (ちょっとだけ、「うる星やつら」という超古典的アニメのタイトルが思い浮かんでしまったけど、なんかこういうので学生とジェネレーションギャップを感じるのはすごい嫌だなあ。もう心理学専攻のS木先生みたいにサークルの勧誘にも誘われないしな……) がいたらそれを振るの。すぐそこに行って注意してやるから。

「認知」という用語についてもう少しくわしく説明して欲しい。

これは結構一言で説明するのが難しいの。「知覚」は単に外界の刺激をそのまま取り込むことなんだけど、「認知」は知覚した対象を解釈するような過程を含む。例えば、女性を見て「あのひとは女の人だ」というのは「知覚」だが、「あのひとは女の人だ。きれいだなあ」となると「認知」だろう。外界から取り込んだ情報を脳が解釈するものととりあえず考えてもらったらよい。でも、もっとよいのは、「認知」が専門の心理学専攻のM田先生かE道先生に訊ねることだ。

暴力的案映像を見ると本当に暴力的になるのですか?

これについてはいろんな研究があるけれど、僕自身はあまり詳しくない。図書館で検索して自分で調べてみよう。本も出てるし、「社会心理学研究」などの雑誌に論文もあるはず。