学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。
毎回これを書くのは結構しんどい。もう一週間も経ってしまった……。
9 Jun, 2009 追加
(60年代に高度経済成長が成し遂げられたのは) 掃除当番と先生の話のように誰か監視役みたいな人がいたのですか?
閉じられた社会でうまくいく社会情勢だったからだろう。終身雇用制度は社員のやる気を鼓舞したし、系列取引は効率的だった。日本人が必死で働くと得をする社会構造だったからうまくいったのだろう。
「安心できる信頼」はいらない。っていうのはあまり理解できませんでした。
そうではなくて、「安心があると信頼はいらない」ということ。相手が自分を裏切っても得がない状況で安心は生まれる。こういう状況では、リスクがないので、相手に身を委ねても信頼していることにはならない。なので、そもそも安心できる環境では信頼は存在し得ないのだ。裏切られるリスクがある状況で相手に身を委ねて初めて「信頼した」ということになる。さて、今度僕に1万円貸してください。ここで僕に1万円を貸したとしたら、それは安心? それとも信頼?
山岸先生が掃除嫌いだったといっていて、監視がなければ掃除しないといっていたけど、自分だったら誰も掃除しなくても掃除するけどな。
あ、じゃあ、近々僕の研究室を掃除しにきて! ついでに4号館の実験室もきれいにしてくれるとうれしいなー。掃除機置いてあるし。こういうひとはぜひ中西ゼミに入ってお掃除当番してほしいなー。誰もしないもん。
なぜ安心には信頼が必要ないんですか?
2つ上の回答を参照。
同調 (4) のところで「情報的同調」とありましたが、教科書には「情報的影響」とありました。どっちでもいいんですか?
どっちでもいいが、「情報的影響」になおしておいて。
「山岸俊男」さんが誰かわかってすっきりした。と、というのも、数年前にとったメモに名前だけ書きとって、何の人なのかを全く書きとってなかったので
なんでそういうメモが残っていたんだろうー?
日本ではあまり大規模なデモがおこらない (中略) それが本当だとしたらそれは同調と関係ありますか?
ちょっとそれはすぐには分かりかねる。歴史的な問題もあるし。
今日の問題のどの線が同じか、で結局どれが同じだったのかわからなかった。
すぐ眼科に行きなさい。
私はB型で他人と同じ様にするのがあまり好きではないので
いいえ。血液型は関係ない。まさか「血液型によって性格が異なる」と信じてる?
教科書にも書いてあるように、私たち日本人は同調しやすい人種
もっと教科書をちゃんと読めば、日本人が同調しやすいわけではない、ということが分かるはず。
先生も授業中は質問しなかったんだ……しかもわからなくても放っておいたんだ……そんな素直な中西先生がだいすきです (はあと)。
……。
とゆうか、中西先生も山岸先生もですが、社会心理学者って皆素直なんですか?
「掃除当番なんていやでしょうがなかった」と正直に言うのは北大の文化。おかげで、北大の社会心理学研究室は非常に汚い。まさに社会的ジレンマの実験場だ。ジレンマの研究してるんだから、まずは自分たちの研究室からきれいにしろよ、とつっこまれると返す言葉がない。
金曜20時の「太田総理」という番組好きです。
あれは勉強になるからいいよね。僕は政治音痴なので、「太田総理」で政治を勉強してます、というのは言い過ぎ?
ゴスロリと言われる格好をする人とか、コスプレイヤーとかは街中を規範的影響を感じずに歩いているような気がします。これは逸脱なのでしょうか。
規範から逸脱することによって衆目を集めることができるので、そういうひとにとっては結構「おいしい」んじゃないかなあ。
確かに安心できる社会は心理は必要ないと気付きました。しかし、そのような社会になることはあるのでしょうか?
終身雇用制度で守られ、隣近所に醤油を借りに行っていた時代の日本がそうだよね?
DVDで囚人のジレンマゲームの実験が行われていて
あれは「社会的ジレンマ」。参加者が4人いたでしょう?
まさかの爆笑問題
3行以上書いていないからだめ。
アメリカ人の方が日本人より多く寄付することが意外でした。なぜなのかもっと詳しく知りたいです。
それは、アメリカ人の方が知らない人を信頼しなければならない機会が多いから。アメリカでは、相手がどういう人が知らない段階で協力的に振る舞うということをしないと新しい関係が築けず、損をしてしまう。
同調には文化差や男女差があるようですが、年代によって違いはあるのですか?
これはちょっと知らないけれど、発達心理学者で調べている人がいそう。ある程度大きくないと (3歳か4歳以上?) 同調もできないだろうね。模倣はかなり小さくてもするけど。
(アメリカ人の方が日本人よりも提供額が多いという点について) アメリカ人はお金が多く返ってくることを予想してお金を多く出しているのか、そもそも他人が裏切る可能性を重要視していないのか気になりました。
重要視していないわけではなく、自分から相手を信頼しなければ、相手の信頼を得ることはできない、ということをよく理解しているのだと思う。もちろん、リスクはあるが、高信頼者の方が相手が信頼できる人間かそうでないかを正確に見極めるという研究結果もある。