「心理学概論I 2014」の感想 (10 April, 2014)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。毎年開講している「心理学概論I」の授業。今年は70名程度の履修者。みなさん、どうぞよろしくお願いします。
初回の授業では「『心理学』は何をする学問か? 箇条書きでよいので、できるだけたくさん挙げてください」という質問をしてみた。毎回初回の授業では無茶ぶりをしているような気がするが、質問した方もこの質問への回答をどう処理していいのか分からなかったりする。

人をあらゆる場面から支援することのできる学問

多分「あらゆる場面」ではないよね。支援できないこともあるし、そもそも守備範囲でない場合もある (僕のように支援に興味がない心理学者もいる)。

人の悩みを分析する

そういうことをやるひともいるかもしれないけれど、超少数派だろうね。

人の心が読めるわけではないということくらいしかわかりません。

これは何人かの人が書いてくれていたから、こういう誤解はなくなってきたのかな。僕の意見では「人は誰でも人の心が読める。心理学の専売特許ではない」という考えだけど。

よくある“心理テスト”とかも心理学の一種かな。

実は全く関係ない。ほとんどの心理学者は個々の人間には興味がないのよ。平均化された人間に興味を持つのがふつうの心理学者。

人がなぜある行動をするのか考える。

実は心理学者は「どうして人は、人がある行動をする理由を考えるのだろう」という研究をしていたるする。

他者の心が分かるようになる学問

むしろ分からなかったらたいへん。明らかに嫌われているのに「なんであの人私に親切にしてくれないんだろう?」とか思っていたらうまくいかないでしょう?

動物と人間の行動のちがいについて研究

これはやるね。

生き方を知る

これをやっている心理学者は知らないなあ。

人間が何らかの刺激を受けたときの反応にどんな法則性がみられるかを調べる学問

これは悪くない説明だね。刺激と反応の関係というのはキーワードになると思う。

2回目としての楽しみ方を見出せたらなと思いつつ授業を受けていきたいと思います。

前回の内容を覚えていないから単位を落としたと思うので、2回目でも楽しめるはず!

脳の活動ではなく精神活動に注目する学問

むしろその「精神活動」のかなり重要な部分に関係するのが脳の活動だと心理学者は考えている。

「心」とは何かを考える学問

重要なのだけど、そういうことを考えている心理学者はあまり多くないと思う。

学んだことを将来に生かすことができる学問

本当にそうだったらわれわれ心理学者はもう少し幸せだった。

自分の思惑通りに相手を行動させて自分の利益を求める学問

学生さえ手なずけられないのに?

常に考えることを必要とする学問

僕は家に帰るとビールのことしか考えないビールクズです。