こんにゃくゼリーを悪者扱いするのは馬鹿げている

たいへん残念なことに、マンナンライフの蒟蒻畑ポーションタイプが製造中止になった。1歳9ヶ月の男児がのどに蒟蒻畑を詰まらせて亡くなったという痛ましい事件がきっかけとなったようだ。この件に対する野田消費者相の対応も、「(今回の対応は) 当然。今後はメーカーによって注意喚起に差がでないよう業界全体で取り組んでいってほしい」としている国民生活センターの視点も、全く理解できない。

2008年2月時点の窒息事故に関する調査 (対象期間は2006年1月1日から同12月31日まで) では、「カップ入りゼリー」で亡くなったのは8名である (資料)。一方、餅77例、米飯61例、パン47例といったデータが紹介されている。それなのに、餅のパッケージの注意書きを大きくせよとか、パンを市場から回収しろといった話は全く聞かない。不思議なものだ。こんにゃくゼリーで亡くなっているのは本当にごく少数なのだ。世の中に危険な食べ物はたくさんある。それらをいちいち市場から回収してしまったらわれわれの生活は成り立たない。子どもや高齢者を窒息事故から守るのは保護者や家族の責任ではないのか。