「心理学概論I 2010」の感想 (24 Jun, 2010)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

アミノ酸のパターンは4つあるということですか?

DNAの塩基配列によってアミノ酸が指定されるということで、アミノ酸のパターンが4つあるということではない。

単細胞生物には戦略とか最適化はあるのでしょうか? I can’t image it.

なんで英語なのさ。もちろん単細胞生物でもいっしょ。

青いシャツなかなか似あいますね! ネクタイもおしゃれに目指めたらどうですか?

これって、あれかな。「目指せ」ってのと『目覚めろ」ってのがいっしょになっちゃったかんじ?

寄生バエはコオロギに何をするんですか?

もちろん、「寄生」。

(毒を断つために葉脈を切る芋虫の話) 何度もトライしたのであれば、そのうち毒に適応したりしなかったのでしょうか?

獲得形質は遺伝しないので、「トライした」からそういう形質を身につけたわけではない、というのがひとつ。また、毒に適応した芋虫が産まれなかったのは、おそらくそういう形質を身につけるよりも、葉脈を切るような行動を獲得する方が簡単だったのだろう。

ブタは空を飛べないの例え (ママ) の意味が分からなかった

飛ばないブタはただのブタだ、じゃなくて、ブタももし「最高の適応」をしていたのだったら、空を飛ぶようなのが産まれてもおかしくないのに、それは無理、ということ。

(パンダについて) 動きはおそいですし、的に対抗する防衛力もなさそうです。

あれはクマの一種だから、実は結構強いでしょう?

緑と黄色が非常に分かりにくいです。

どこらへん? 緑は書かかなくてもいい箇所で、黄色は重要なところ。

トレードオフが生態学的条件に依存するということは、トレードオフの結果を反映して生物は進化するのですか?

そう、様々な戦略にはメリットとデメリットがある (トレードオフ)。メリットがデメリットを上回るような生態学的条件が整っていれば、その生物は子孫をたくさん残す。

娘は自分の父と似ている男の人 (外見や性格) が理想のタイプだと聞いたことがありますが、これも遺伝子と関係があるんでしょうか。環境の問題じゃなくて?

「刷り込み」による説明がなされているみたいだけれど、この説と近親婚を避けるという戦略は一見矛盾するように見えるので、どんなものか、よく分からない。

遺伝子はレシピという例え (ママ) は、行動を決める要素は遺伝子以外にも存在するということの例え (ママ) だと解釈していいのでしょうか?

そうではなくて、遺伝子の影響が複雑だということ。

ところで先生は真田幸村が好きなのですか?

いや、そうでもないけれど……。

先生の話聞いてたら先生ってアンチキリスト教 (アンチ宗教?) なのかなって思います。

そんなことはないけれど (仏壇の前では手を合わせるし、クリスマスは祝うし、お正月には神社に行きます)、人間を神が作っただなんてあり得ないでしょう?

虫の求愛行動は、人間の何にあたるのでしょう?

おしゃれしたり、異性の前でおもしろい話をしたりするでしょう? 「おしゃれは自己満足のため。男に見せるためじゃない」とか言っているのがたまにいるけど、あれはデマ。

コオロギが上手く鳴くことによってメスとめぐりあえて大量に繁栄できるけど、寄生バエにとってはコオロギが上手く泣くことで補食が不利になって繁栄が難しくなる

いいえ。コオロギはメスを引きつけるためにはそれなりに「大きな声で」鳴く必要がある。でも、あまり大きすぎると寄生バエも引きつけてしまう、という話。なので、そこらへんのバランスは微妙にとれている。寄生バエを引きつけない鳴き方が進化しない限り。

先週の出席カードの訂正 ×Power Mac→Mac Pro

わざわざご丁寧にどうも。普段研究室ではMac Proを使っているけれど、iMacで十分だね。8コアが必要になる場面ってほとんどない。

他の授業でもそうですが、なぜ心理学では、言葉の横に英単語を書くんですか?

自分用のメモ、というのが本音。英語が共通語なので、専門用語は英語で憶えておく必要がある。日本語訳が複数あるものもあるし。

レシピ (遺伝子) がケーキ (行動) の全てというわけではないから、レシピ (遺伝子) がケーキ (行動) に影響を与える過程は常に対応していない

遺伝子が行動に与える影響は、レシピがケーキに与える影響のように複雑だ、ということ。例えば、ケーキに入れるバターを無塩バターじゃなくて、塩の入ったバターにしたらどうなる? ちょっとした違いが大きな違いを生む。

コオロギの求愛コールはクジャクの羽を広げる行為と同じ事だと考えてもいいでしょうか。

メスを引きつけるという意味で同じ。

きれいな人間が生き残りやすい→きれいな人間を産みやすい→きれいな人間ばかりになる、となりますよね?

実際なってるよね? でも、みんながきれいになると、今度はそこでまた差異をつけようとするので、際限がない。

WindowsとMacはそんなに違いがあるのでしょうか?

Windowsは美しくなくて、使いにくくて、セキュリティが脆弱で、しかも高い。インターフェイスの美しさというのは、使い勝手を左右するとても重要な要素だと思う。両方使うとよく分かるよ。

「メイル」でも「メール」でも正直どっちでもいいです。英語を日本語で書いている時点でどっちも違うと思います。

いいえ。じゃあ、今度からmailのことを「ウンコ」と呼ぶ事にしてもいいの? どっちみち「英語を日本語で書いている」のだから、それでもいいんでしょう? 今度から「ウンコ送るね!」とか言えよ、ぜったい。

托卵 (「託卵」と書いたものがあるが、あれは間違い) された鳥はなぜ、生まれてきた鳥が自分とは違う種類の鳥だと認識できないのでしょうか。

確認して世話をしているわけではないから。自分の巣にいるのは、ほとんどの場合自分の子なので、それで問題ない。でも、たまに托卵されていることがあるので、そのときは残念な結果になる。托卵される確率がものすごく高くなれば、見極める能力が進化するだろう。

てか、メールはmeeruで母音が重なるから、日本英語の発音的にはそく音 (ー) で良いんじゃないでしょうか?

mailの発音は、”meil” (eにアクセント) でしょ? 発音のことを言うなら、むしろ「メィユ」と表記すべきなのではー? 一方、mainの発音は”mein” (やはりeにアクセント)。なので、「メール」と書くひとは、「メーン」と書くべき。

性格は同じA型の派は男より、B型の父に似ている

血液型なんて何の関係もない。

二次元を本気で愛せる僕はどこかの遺伝子の突然変異か何かですか!?

犬でも人間にマウンティングしてくることあるじゃん。あれといっしょじゃない? ラブプラスくらいはやっとこうと実はちょっと思ってるのはないしょ。

戦略についてですが、考える力の発達したヒトは、戦略を沢山持っていたりするのでしょうか?

たくさんあるよね。友達を作る戦略、恋人を作る戦略、偉くなる戦略、お金を稼ぐ戦略……。

Ipad (iPadって書こうね、ちゃんと!) はインターネットにつなぐことに (ママ) できるんですか?

つなげるよ。3Gモデルなら、(だいたい) どこででも。Wi-Fiモデルでも、無線LANのあるところなら。というか、インターネットに接続するための端末でしょ。

メディア論の授業で×× (伏せ字化) 先生が「広島弁でiPadの説明するけぇよう聞きんさい」の動画を生徒に紹介されたので見てみた〜的なことを言ってました! その生徒って絶対この樹号受けてる人ですよね (笑)。

どうかなー。結構有名だからね、あれ。ところで大学生になったら「生徒」じゃなくて「学生」って言おうね。

先生は何か好きなスポーツありますか?

普段全然スポーツはしないんだけど、ちょっと時間のあるときはテニスをやったりした (全然へたくそなままで放置状態)。冬は昔からスキーをしていて、広島に来てからはスノボーもはじめた (けど、これまたうまくなる前に放置状態で、2シーズンサボってる)。

進化とは「何のため」という訳でもなく、自然淘汰や性淘汰などの影響を受けた結果を進化というのですか?

そのとおり。

利益があれば必ず損失が出ちゃうんですか?

そんなことはないけれど、そういうものが多いね。

(だめんずが好きな女子) しっかり者な人を好きになる方法ってないんですか?

好きになるってのは「なっちゃう」ものだから難しいよねえ。そういうだめそうな男が集まりそうなところを避けるとか?

先生はたまに、質問のところにーー (パパ)、ーー (ママ) と書いていらっしゃいますが

……。「ママ」なら書いたことあるけど……。「ママ」というのは、学生の誤記をその「ママ」うつしているということ。