90年代後半にdocomoはiモードによってインターネットに接続できる仕組みを作り出した。僕はそれまで全く携帯電話にもPHSにも興味がなかった (むしろ、「世の中の全員が携帯電話を持っていて、僕だけが持たないのが理想だ」とさえ思っていた) が、iモードにはやられて、すぐにN501iというmovaの端末を手に入れた。iモード自体はうんこだったが、それでも「リモートメール」を使ってプロバイダや大学のメイルサーヴァーにあるメイルを読んだり、自分の作ったWebサイトを表示させて出先で情報を得たりと、それなりに活用してきた。
10年前の携帯電話の小さなモノクロ画面で扱うにはiモードは十分だったように思う (文字コードがデフォルトでShift_JISだったり、インターネット網に出て行ける仕様になっているのにRFCに準拠していないメイルアドレスを許可していたりという、トンデモないことをやっていたのはひどいと思うが)。
それも昔の話で、現在iモードを使えることの利点を感じることは全くない。実際、iPhone以外に一台持っているdocomoの端末の月々の通信料金は数十円だ。docomoを契約している家族や親族との通話にしか利用しないので、パケットパックも解約してしまった。しかし、docomoは、残念ながら未だに自分のビジネスが古いことに気づいていないようだ。
ドコモ、スマートフォン向けソフト配信 収益確保へ専用サイト新設
こんなことをやって、せっかくの「スマートフォン」をiモード的な古くさいビジネルモデルで囲いこもうとしているのだ。新しい流れについていけないおじさんくさいやり方だと、若いひとは反対しなかったのだろうか。こんな時代遅れなことをやるdocomoがiPhoneを出さなくて本当によかったと思う。
docomoからiPhoneが出ない理由
要するにdocomo製のスマートフォンは、たとえばAndroid Market以外に「docomo Market」のような市場がもう一つ併設されるということですね。
もちろん収益確保のためですから、デベロッパー登録から決済まですべて (業務委託などを含め) docomoによる仕組みが提供されることになると思われます。
屋上屋を架すという滑稽さばかりでなく、ユーザーの混乱や不利益をなんとも思っていないのでしょう。
さらにスピード感の鈍さは致命的です。試験環境が今年度中、商用サービスは来年度。つまり2010年4月以降ということです。
そのころにはiPhoneはさらに独走を続け、後続 (つまりAndroidやPalm) との差を広げていることでしょう。出荷台数は、来年春までに3GS単体で控えめに見積もったとしても600万台を突破し、さらに秋に発売されるであろうiPod touch 3Genをあわせるとプラットフォームとしては軽く5千万台を突破することが想像されます。
激しく同意だね。いい加減、ガラパゴス携帯でしか接続できない「ケータイサイト」や、機種変更する度に課金される「着メロ」や、毎回操作方法の異なる携帯電話の新製品 (驚くほど代わり映えしない) を季節ごとに出して購買意欲を煽るやり方などとはお別れしたほうがいいんじゃないか。iPhoneなんて、日本で発売されていない第1世代だって、OS 3.0にアップデートできるんだよ? 3Gと3GSなんて、中身しか変わっていない! 日本の携帯電話はどうだ。中身はほとんど変わらないのに、「着せ替えできるようになりました」とかそんなのばっかりじゃん……。