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「進化と人間行動2009」の感想 (12 Jan, 2009)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。去年からこの試みをしているが、だいたい「3行以上書くように」と指示すると、3行きっかりしか書いていないものはたいてい内容が薄い。いかにも義務感で書いている感じのものがほとんどだ。なので、フィードバックを書くときには「3行きっかりしか書いていないものは斜め読み」という戦略が使える。だいたいおもしろいものが書いていたり、アツく反論してある読み応えのあるものは4行以上だ。

最近、ある学生が、別の先生 (専攻も違う) の授業について、「あの先生の授業では反論を書くと単位を落とす。試験はちゃんとできたのに」と言っていた。本当にそういうことがあるのかはちょっと分からないが、こんなことがあったら大問題なのだから、もっと大きな声であちこちに文句を言ったらいいのに。彼女は同時に「心理の先生はどちらかというとおもしろい反論に対してかえって評価が高い」とも言っていた。確かにその通りで、「おもしろかった。先生の言うとおりだと思う」なんて書かれても何にもおもしろくない。かといってほとんど内容を理解しておらず、誤解してアツく反論されるとため息が出る。内容を理解した上での反論は読み応えがあるし、そういうのは歓迎だ。反論するためにはかなり勉強をしていないといけないので、そういう意味でも、「反論したら落とす」ようなだめ教員に懲りず (そういうひとがいるとしたら、だけど)、ちゃんと批判的にものごとを考えるようになってほしい。そういえば僕は大学生の頃、あえてファシズムを擁護する西洋史のレポートを書いて (もちろん、思想的にはファシズムなんて大嫌いだが、当時は血気盛んだったので、おもしろそうだったので、あえてそうしてみた)、Cにされたことがあるのを思い出した。落とされなかっただけマシだが、多分この先生は僕のことを危険分子だと思ったことだろう。

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「進化と人間行動2009」試験予告

試験内容は以下のとおり。

  • 選択問題 50点
  • 記述問題 40点
  • 論述問題 (「この授業でもっとも興味を持った現象を一つ挙げ、それについてのあなたの意見を述べなさい」) 10点

選択問題/記述問題には以下キーワードに関連する問題が出題されるので、最低限これらのキーワードについて勉強してくること。

  • 至近要因/究極要因
  • 進化的適応環境
  • クーリッジ効果
  • ベイカーとベリスの研究
  • 性間淘汰/性内淘汰
  • エクマンの研究

※試験範囲は第5章まで。第5章はほとんど出ないと授業で言ってしまったような気もするが、第5章からも少し出る。

「進化と人間行動2009」の感想 (5 Jan, 2009)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。この日は風邪をひいていて、しゃべりのペースがつかみにくく、早口になってしまったかもしれない。声も聞き取りにくかったようだ。授業アンケートの大事な日だったのに! しかも、内容が難しかったという感想も結構あった。次回は授業の最初にしっかり前週の復習をしなければ。

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「進化と人間行動2009」の感想

うっかり先々週の分を書くのを忘れていた。明日が授業なので、先週の分を書かなきゃと思って、12月8日の分さえまだできていないのに気づいてしまった。PDFも最新のものがちゃんとアップロードできていないと思う。今日はこれからゼミ生と忘年会なので、帰ってきて元気だったらやります……。

イーラン

E-Learningの略称は「イーラン」ではないと思う。「淫乱」みたいでなんかいやだ。学生はよく「先生! イーランにログインできません!」とか言ってくるのだが、先日、某教務課で某教務部長が「あのイーランについてですが」と話しているのを聴いてしまった。

Darwin Year 2009

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今年はチャールズ・ダーウィンが生誕してから100年、『種の起源』が発行されてから50年というダーウィン・イヤーだ。そんな年に開催された日本人間行動進化学会 (HBES-J) の懇親会で出た来たのが、九大の橋彌さん愛蔵の”The Origin of Species” (第6版: 1872年出版のもの)。橋彌さんが「みんなでサインしよう!」と太っ腹なことをおっしゃるので、遠慮なくサインさせていただいた。実はサインをする前にちょっとびびっていたのだが、長谷川眞理子先生にどんと背中を押されて書いちゃった。

「心の社会性」講演ヴィデオ: 亀田達也 (北海道大学大学院文学研究科教授)

昨日 (2009年12月13日) 行われた【大学サイエンスフェスタ】心の社会性 亀田達也 (北海道大学文学研究科・教授)の講演が見られる。僕の元指導教官ながら、実に話がおもしろい。心理学専攻の学生諸君は必ず見ておくように!

なぜわれわれ人間には心があるのか、小学生にでも分かるように講演。抱かれてもいいとまでは思わないが、改めて聴くと亀田先生の声は非常に放送向きだなあという印象。